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ノーベル経済学賞受賞者のボブ・シラー教授、「米国の住宅価格がいつ下落し始めても驚かない」

ノーベル経済学賞受賞者であるボブ・シラー教授が今週Bloombergに出演、「ナラティブ経済学」について議論した。「ナラティブ経済学」とは、いかに報道や関連した一連の経済的出来事が人々の心理に影響し、不合理な判断をするようになるかというもの。シラー教授は貿易戦争や消費行動について語り、また彼がアメリカの住宅価格がいつ不況に突入してもおかしくないと考える理由についても語った。

イェール大学のシラー教授は、貿易戦争や逆イールド曲線などの報道により、不況が起きるのではないかという恐怖心が消費者たちの間で突然高まっていると警告した。こうした報道は、消費者たちの不合理な心理を突き動かすのに十分すぎるほど否定的ニュースになるかもしれないという。

 

世界不況が起きるかもしれないという経済報道により、世間に遅れを取るまいと過剰消費してきたアメリカ人消費者たちが、その消費行動を変え始めるという、極めて重要な転換点に立っている可能性があるとシラー教授は示唆する。アメリカ経済の約75%が個人消費であることを考えると、消費が少しでも停滞することはより大きな経済そのものの停滞を引き起こしかねない。すでに、アメリカの製造業と輸送業界では密かに不況の波が押し寄せ景況感が悪化している。

 

以下のツイッターに投稿された動画の開始後4分20秒あたりでBloombergの司会者が米国の住宅価格は下落するタイミングに来ているのかをシラー教授に質問している。シラー教授は、「住宅価格がいつ下落し始めても全く驚かない。また、住宅価格の下落は不況を引き起こすだろう」と語っている。

 

 

 

 

実際、過去数週間に発表された米住宅市場の統計データは、過去最大級の価格下落に市場全体が向かっていることを物語っており、シラー教授も「今、転換点のまさに始まりにあるのかもしれない」とBloombergに語っている。

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