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世界の超富裕層は市場の崩壊に備えている:UBSのアンケート調査で判明

UBS

スイス最大の銀行UBSのウェルスマネジメント部門が行なったアンケート調査によると、世界経済が同時減速し、その終わりが見えないため、世界の超富裕層たちはリスク資産への投資から資金を避難させている。このアンケート結果をブルームバーグが報じた。UBSは、来年末までに株式市場で大規模な修正局面が発生することを見越して準備を進めている富裕層の投資家たちに対してアンケート調査を実施した。

3400名以上の富裕層に対して行なったアンケート調査の結果、回答者の25%が、株式、先物商品取引、高利回り債などのリスク資産を既に売却しており、資産を現金化していると回答している。回答者が最も懸念していることには、世界経済が同時減速していることや、米中貿易戦争が含まれている。

「世界の投資家たちが最も懸念しているのは、急速に地政学的環境が変化してきているということである。従来のビジネス・ファンダメンタルズに比べて、地球規模で相互につながっていることや変化がもたらす反響は、彼らの投資ポートフォリオにもたらす影響が大きく、これは過去と比べて著しい変化であることを目のあたりにしている」と、UBSウェルスマネジメント部門で顧客戦略幹部であるパウラ・ポリト氏は声明の中で語った。

回答者のうち約80%が、2020年末に向けてボラティリティが上昇すると考えており、55%の回答者が2020年第4四半期までに市場の大暴落が起きると考えている

さらに、回答者の60%がこの先の数四半期で保有する現金を積み増しする(つまり株式を売却する)予定であると答えている。

大多数の回答者が、世界の株式市場で「ブローオフ・トップ」(*)が起きる可能性があるため警戒していると答えている。ただし、超富裕層たちが警戒感を高めているのは短期的な見通しに限ったことのようだ。事実、回答者のうち約70%は、2030年までという長期的視点では楽観的であると答えている。

(*)ブローオフ・トップ(BLOW-OFF TOP)とは

急激な証券価格の上昇局面の最終段階において、出来高が増加し買いの熱狂が起こるが、その後、急激に価格が下落するチャート・パターンのこと。(引用元:https://www.investopedia.com/terms/b/blowofftop.asp

超富裕層の投資家は長期的な投資リターンについて楽観的

この先10年間の投資リターンに対して楽観的と回答した人たちの割合:

  • 世界全体:69%
  • 米国:69%
  • ラテン・アメリカ:83%
  • アジア:65%
  • EMEA:72%
  • スイス:67%

(Source: UBS Global Wealth Management)

「課題となるのは、彼らは(投資の)時間軸を著しく短縮化し、安全である現金のような資産に移行することで、(超短期の不確実性に)対応したいと考えているように見えるということだ」と、投資戦略チームの常務取締役、マイケル・クルック氏は語った。彼らの多くは数十年にもわたる時間軸で将来の世代のために投資を行っているが、そのこととは「ミスマッチを起こしているように見える」とも語った。

このアンケート調査の回答者のほとんどが、短期的な市場の混乱に備えようとしているが、この先10年間のアメリカ市場の先行きについて多くの人は再検討を行うべきであると提唱する人がいる。Pervalle GlobalのCIOであるテディー・ヴァレー氏は、「米国はこの先10年間、死に金である(資金が活用されない、投資は無駄である)」とツイートし、以下の4つの予想チャートを投稿している:

ヴァレー氏は、現在のアメリカの株式市場が放物線を描き上昇する値動きが、1989年〜1990年にかけて日経平均株価で起きたように「ブローオフ・トップ」する、つまりバブル崩壊する可能性があると示唆している

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