オールドメディアが伝えない海外のニュース

ロシアゲート疑惑捜査の中で証拠をでっち上げた元FBI弁護士の身元が判明:NYタイムズ紙がスクープ

ロシアゲート捜査の中で証拠をでっち上げた元FBI弁護士の身元が判明:NYタイムズ紙がスクープ報道

2016年の大統領選挙前に、トランプ陣営の選挙キャンペーン・スタッフであったカーター・ペイジ氏に対してFBIが監視・盗聴を行っていたことに関して、証拠をでっちあげていた容疑でFBIの元職員が犯罪捜査の対象になっていると、CNNが先週報じていた。本サイトでもここで報じていた。そのFBIで一介の弁護士だった人物の身元が判明したとニューヨーク・タイムズ(NYタイムズ)紙が報じた。彼の名前はケビン・クラインスミス(Kevin Clinesmith)(冒頭の写真)。

 

ケビン・クラインスミスは、ヒラリー・クリントンのEメール捜査およびロシアゲート疑惑の捜査の両方に関わっていた。また、彼は特別検察官のロバート・モラーの捜査チームの一員としても勤務し、トランプ陣営の選挙キャンペーン・アドバイザーであったジョージ・パパドポロス氏へのインタビューを実施していた。

 

現在37歳のケビン・クラインスミスは、ジョージタウン大学法科大学院を卒業。彼は「別の連邦政府機関に勤務する職員が送った、いくつかの事実を断定しているEメールを使って、そのEメールの末尾に自ら加筆し、あたかもそのメールの送信者が追加の断定を行なっているように見せかけていた。しかし実際は、それ(加筆部分)は、彼自身の見解だった」とNYタイムズ紙は報じている。

 

クラインスミス氏は、この加筆・修正されたEメールをとあるファイルの中に紛れ込ませた。そのファイルは、クラインスミス氏が別のFBI職員のためにまとめていたものだった。その別のFBI職員は、盗聴を行う許可を法廷に申請する書類の中で、事実や分析が正しいものであると保証する宣誓供述書に署名するための準備作業として、クラインスミス氏がまとめたファイルを読んでいた

 

このEメールの詳細は、当然、機密扱いであり、(ホロウィッツ監察長官の捜査報告書が公開されても、このメールは一般公開されない可能性がある。(太字強調は訳者)New York Times

 

このEメールそのものは一般公開されないということは、FBIがカーター・ペイジ氏への盗聴を行う許可更新を行うためにFISA捜査令状を法廷に申請した際、どのような不正を行なったのか一般国民は知ることができないことを意味する。

 

FBIの中で最高位の弁護士であるジェームス・ベイカー氏の下で、FBI国家安全保障およびサイバー法部門の弁護士として勤務していたクラインスミスは、司法省監察長官であるマイケル・ホロウィッツ氏の部局によるインタビューを受けた後、2ヶ月前にFBIを退局している。インタビューが実施されたことを受けて、ホロウィッツ監察長官は、連邦検事のジョン・ダーラム氏に対して犯罪勧告を通知した。連邦検事のジョン・ダーラム氏は、オバマ政権時代の司法省が2016年の全米大統領選挙に関して取った行動について捜査するよう指令を受けている。(FBIは司法省配下の一機関である。

 

ジョン・ダーラム連邦検事による取り調べが「審査(administrative review)」から「犯罪捜査(criminal investigation)」へと格上げされたのは、この犯罪勧告が少なくとも一つの理由となっているようだ。司法省監察長官であるマイケル・ホロウィッツ氏がまとめた捜査報告書は、12月9日に公開されることが決まっている。この捜査報告書はトランプ政権が長らく待ち望んでいたものであり、トランプ陣営による2016年の大統領選挙活動をおとしめようとする反トランプ勢力による不正行為を明らかにするものだと期待されている。

 

FISA捜査令状を申請するための証拠として、FBIはクラインスミスによる捏造された証拠に加えて、元英国スパイであるクリストファー・スティールが作成した、事実が未確認のレポートも利用した。通称「スティール報告書」と呼ばれるこのレポートは、その作成資金の一部が、弁護士事務所であるPerkins CoieとFusion GPSという企業を経由して、ヒラリー・クリントンの選挙陣営から支払われていた。FBIは、捜査令状の申請書や、宣誓供述書、そして法廷証拠の中で「スティール報告書」は利用されていないと法廷に提出された文書の中で主張しているが、刑事訴訟の中では利用されたと記している。

 

しかしワシントンポスト紙は、クラインスミスにより加筆・修正されたEメールは「監視・盗聴の許可申請に関する全体的な正当性に影響を与えていない」とホロウィッツ監察長官は(その報告書の下書きの中で)結論づけていると報じている

 

また、NYタイムズ紙も今回判明した元FBI弁護士による証拠捏造を過小評価しようとする論調でこのニュースを報じている:

 

トランプ氏の支持者たちは、司法省がスティール報告書から得られた情報を監視・盗聴の許可申請に利用したことに関して苦情を行なっている。提出された文書(許可申請書)は、他の情報源から得られた証拠と合わせて、スティール氏がまとめた報告書から得られた情報、すなわちペイジ氏がその年ロシアを訪問した際、ロシア政府の代表者たちと行ったと噂されている面会に関する情報を引用している。(略)

 

しかしそれでもなお、ホロウィッツ氏の捜査チームが行った質問に詳しい複数の人物は、ホロウィッツ氏が次のように結論づける可能性が高いだろうと示唆している:(捜査令状の)申請書類が、スティール氏の実績、つまり彼が過去の調査で提供した情報からFBIが得られた価値がどれくらいあったかを誇張していたと結論づける可能性が高い。ペイジ氏に対する捜査・盗聴令状の申請書に関して法廷に提出された書類では、彼(スティール氏)が提供した情報は「刑事訴訟の中では利用された」と記しているが、宣誓供述書や、捜査令状の申請書、そして法廷証拠のどこにも一切使われていないと記している。New York Times

 

NYタイムズ紙は、ホロウィッツ氏が捜査に関わったFBIの職員たちを批判はするだろうが、最終的に、彼らの不正行為を免除するだろうと示唆している。

 

さらに、NYタイムズ紙は、マルタ人のジョセフ・ミフスド教授は「FBIの情報提供者ではない」と報じている。ミフスド教授は自らクリントン財団のメンバーであることを認めている人物であり、パパドポロス氏にロシアがヒラリー・クリントンに関する醜聞を握っているという情報を伝えた人物。

 

NYタイムズ紙は、ここで意図的に読者をミスリードする言葉を使っている。ミフスド教授は、これまでにFBIの情報提供者(スパイ)であるという容疑は一度もかけられておらず、そのように報じられたことはない。NYタイムズ紙は、元FBI弁護士が証拠を捏造していたという「都合が悪いニュース」の矛先を別の話題にすり替えたいようだ。これもまたメディアによる一種の印象操作・偏向報道である。せっかく犯罪捜査の対象となっている元FBI弁護士の身元をつかんだスクープ記事を掲載しても、そこに印象操作が加えられてしまっては読者の信頼を裏切ることになる。

 

【訳】ここで議論のすり替えが行われている。FBIは証拠もないのにミフスド教授のことをロシアのスパイと主張していた。彼は実際には西側の諜報機関のスパイだ(FBIの情報提供者ではない。信頼に足る人物でそう主張している人は誰もいない)。

 

* * *

 

司法省監察長官のホロウィッツ氏は、クラインスミスが、トランプ大統領に対して憎悪を抱いている数名のFBI職員の中の1人だと特定した。この特定が行われた後の2018年2月、クラインスミスはモラー特別検察官によるロシア疑惑捜査のチームから追放されている。同様の理由で追放された他2名のFBI職員は、ピーター・ストロックとリサ・ペイジがいる。両名とも、クリントンのメール捜査およびトランプ大統領に対する捜査に加わっていたが、2人とも同様にFBIを退局している。(ただし、クラインスミスがそのように特定されてから今年9月まで1年以上もFBIで勤務し続けたというのは不思議である。)

 

トランプ大統領が当選した翌日の2016年11月9日、クラインスミスは別のFBI職員に対して次のテキスト・メッセージを送信していた:

 

なんてこった。忌まわしい名前があらゆる法律文書に出てくる。彼のスタッフについて捜査を行なっている。・・・ところで、あれが彼を粉々に打ち砕くとしたら、彼はどうするだろうね。

 

そして2016年11月22日に、彼のFBIの同僚からトランプに対する見方が変わったかについて尋ねられると、彼は次のメッセージを送っている:

 

絶対にないね。・・・ レジスタンス万歳

 

捜査インタビューを行う中でホロウィッツ氏が説明を求めると、クラインスミスは次のように語った:

 

あれはた、ただ、ここの文章に、私の個人的な、政治的見解について、それについて、私が特別に抱いている指向について漏れてしまっただけです・・・・しかしそれは、私がFBIにおけるプロとしての自分、自分自身を維持することを脅かすものではありません。

 

クラインスミスが誇れるFBIのプロである以前に、文書偽造のプロだったということが判明した今、彼には今後、様々な訴訟が起こされるだろう。

 

Photo via The Daily Mail

 

 

【関連記事】

元FBI弁護士がロシアゲート捜査の中で証拠をでっち上げた容疑で犯罪捜査の対象に

米司法省がコミー元FBI長官を捜査:トランプ大統領を捜査対象ではないと欺いた容疑

最新記事

アーカイブ記事

BonaFidrをフォロー

ニュースレター登録