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TCWの債券担当タッド・リベル氏:市場における流動性の危機は避けられない−WeWorkについても見解を語る−

TCWの債券担当タッド・リベル氏:市場における流動性の危機は避けられない−WeWorkについても見解を語る−

資産運用会社TCWで最高投資責任者(CIO)を務めるタッド・リベル氏がThe Marketのインタビューに応じ、各国の中央銀行は差し迫った経済減速を避けることはできないとする見解を示した。リベル氏がインタビューに応じるのは稀である。以下にリベル氏へのインタビューを紹介しよう。

ロサンゼルス市の中心部にあるTCWの本社でインタビューを受けたリベル氏は、クレジット(社債)セクターにおいてますます高まる圧迫の兆しを捉えており、金融市場の混乱に備えるために安全資産を保有するよう提言している。ただし、特に投資適格の格付けを受けているセグメントの債券を選ぶ際は、慎重に選ぶようアドバイスしている。というのも、投資適格セグメントの多くの企業が、格付けが示しているよりも高いレバレッジが行われているためだという。

さらに、彼の見立てでは、ビジネス周期が最終ステージに入っているのは明らかであるという。異例の金融政策(つまり量的緩和)の効果は消耗してしまっており、クレジット(社債)セクターにおける不安が高まっていると警告している。

さらにリベル氏は、突然IPOを白紙撤回したWeWorkやSoftBankについても独自の見解を語っていることも注目だ。

リベル氏は債券トレーダーとして長年の経験を積んでおり、TCWでは1750億ドル以上の債券資産を運用している。彼が運用している資産の中には、アクティブ運用されているファンドとして世界最大の一つである「MetWestトータルリターン債券ファンド」が含まれている。

* * *

リベルさん、株式市場のラリーは、最近、そのモーメンタムをある程度失ってしまっています。しかしS&P 500は史上最高値近くにある状態です。現在の市場環境についてのご自身の見解をお聞かせください。

私たちは、この市場でリスクを取ることに非常に懐疑的です。というのも、私たちは(投資)環境の末期のサイクルにあることを示すかなり多くの証拠をつかんでいるからです。株式のバリュエーションは、その大部分が、中央銀行が描いた脚本通りに従っています。

各国の中央銀行は踊れと言い、すると株式市場は踊り始める。それとは対照的に、債券への投資家たちは「私たちがダンス・フロアに出る理由は何もない。なぜなら、債券投資家にとって、1ドルの投資に対するリターンは100セントしかないからだ」とますます口にするようになっています。私たちは、常に損失リスクがある資産クラスです。連銀は、彼らが望むことならなんでも発言し実行することができます。しかし民間セクターを安い資金供給(つまり低金利政策:訳者注)に最後まで従わせることができず、債券市場が魅力的な資金供給を行うことに懐疑的になるならば(*)、その先、どこへ進むことになるのか私にはわかりません。

(*)最近のレポ取引市場の混乱について指している。

世界的にみると、12兆ドルのマイナス利回りの債券が発行されています。熟練した債券投資家として、あなたならこのような市場へどのようにアプローチしますか?

それはばかげた状態で、人工的に作られた状況です。たとえば、ネスレのようなスイスの会社はある種の金融パラドックスに陥っています。同社はマイナス利回りの社債をスイスフラン建てで起債し、そこで得られた資金を使って自社株買いを行うことができます。このことについて哲学的に思考を深めてみると、そもそも、なぜ株式があるのか?という考えに至ります。ただ単に発行済株式をすべて買い戻すことができるのです。これは次のような考えに続きます:あなたの資産は、理論的には利益を生んでおり、またあなたの負債も利益を生んでいるということです。これが意味するのは、あなたの事業を運営するコストはゼロだということです。これは、借り手と貸し手の間で交渉が行われることによって、市場がマイナス金利には至らないことを理解するための、明らかなヒントとなっています。(しかし)金利は中央銀行によって崖から突き落とされてしまいました。

このように人為的に低く切り下げられている金利がもたらす結果は何でしょうか?

(各国の中央銀行が)集団になって、かつ異常に拡張させられた中央銀行のバランスシートにより、『あらゆることに強気市場(ブル・マーケット)』を生み出す根源となっています。しかしこれらのおかしな政策は、長くは機能しません。現在の周期において、時代精神(ザイトガイスト)は、中央銀行は成長と繁栄を維持する能力があるということです。別の言い方をすると、もしあなたが企業や消費者に対して資金供給する権利をコントロールできるとした場合、あなたは経済を永遠に成長させることができることになります。このことは、常識からするととんでもないことです。かつて経済学とは、生産者たちが効率的な選択を行うよう動機付けする必要が常にあるという考えについてのものでした。もしあなたが生産者たちに適切な動機付けを行うならば、彼らは時間をかけた価値の創造と成長という点において目標水準を引き上げるようとするでしょう。しかし人工的に金利を設定する場合、それとは逆のことを行なっていることになります。つまり、あなたは(生産者たちが)悪い選択を行うよう動機付けをしてしまっているのです。

現在、そのような悪い選択が行われている証拠はどこに見られますか?

低金利の環境は、多くの分野で過剰な状態を作り出しています。それは企業価値を倍数で高騰させ、そしてレバレッジも倍数で拡大させており、資産価格の高騰を引き起こしています。プライベート・エクイティを見てください。ほとんどの機関投資家が彼らのポートフォリオにある最高の(投資)アイデアだと言うのは、プライベート・エクイティです。それはおかしなことです。なぜなら、プライベート・エクイティというコンセプトはそもそも、企業を買い上げ、それに多額のレバレッジをかけ、時価評価を行わず(少なくとも公開市場で行われるのと同じ方法では行わず)、そしてその投資があたかもボラティリティが低いかのような幻想を作り上げることだからです。そのため、企業経営者たちは投資家らに対して、「私たちは利益など気にしない」という愚かなことを言うことを許すような制度になっているのです。もし私たちが置かれた環境というのが、「投資家たちは夢物語に投資する必要がある、なぜならそれ以外にリターンを得る選択肢はないからだ」と考える環境でなければ、WeWorkのような企業は生まれていなかったと思います。

WeWorkの大惨事についてどう考えますか?

WeWorkは、一種、なんでもないように見える日常風景に潜んでいました。多くの人たちが疑惑について声を上げていました。しかし、マネーセンター・バンク(アメリカの大手銀行)が加担し、融資を行なったことでその(WeWorkの)信頼性を高める結果となりました。彼らは夢物語を見ていたのです。2、3ヶ月前まで470億ドルのユニコーン企業だったのが、今では救済される必要がある存在になってしまいました。さらに踏み込んで言いましょう。もしSoftBankがWeWorkを救済しなければ、彼らの有限責任パートナーたちがSoftBankを訴えた時に、どのようなことが訴訟を通して暴露されると思いますか?彼ら(有限責任パートナーたち)が「どのようにして私たちは470億ドルという企業評価をつけることになったのだ?」と質問すると、どのようなことが露わになると思いますか?ついでに言うと、(サウジアラビアの首都)リヤドの法廷でそれが行われる可能性すらあります(つまり、サルマン皇太子たちサウジアラビアの投資家らにSoftBankが訴えられる可能性があるということ:訳者注)。つまり、現時点での最善策は、全員に払い戻しを行なって、後のことはそれから考えるということなのかもしれません。

他に日常風景に潜んでいる大惨事はどこに隠れているでしょうか?

周期の最終段階に入る時、どのような惨事が起きる可能性があるかについて考えていなければいけません。なぜなら、問題なく順調に進むという可能性は非常に低いからです。現在、多くの修羅場が(原油の)フラッキング分野で起きています。資本市場では、明らかにすでに融資可能ではなくなっている(石油)開発事業の資本構成ケースが数多くあります。これら企業の多くが、おそらく破産へと向かうでしょう。また、自動車、半導体、そして小売分野にもストレスがかかっていることを見ることができます。さらには、銀行ローン市場は、現在ある最も重大なリスクの一つであると言ってもいいでしょう。

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投資家が気をつけるべきレッド・フラッグは何でしょうか?

国債から1000ベーシスポイント以上もスプレッドのある高利回りのクレジット(社債)取引の件数が年間を通して増えています。また、レバレッジ・ローン分野で、以前よりずっと高いボラティリティが発生しています。クレジット(社債)への投資家たちは、まず最初に熱狂し、後になって質問をするということが増えています。このことは、現在の周期における別の過剰状態であるものにつながってきます。従来であれば、もしあなたの会社がレバレッジのかかった企業である場合、あなたの会社には債券市場で2つの選択肢があるというのが決まりでした。その2つの選択肢というのは次の通りです:(1つめの扉)あなたの会社の財務状況を世間に公表し、公的基準に沿って高利回り債を起債し、SECと自社の社債への投資家たちへ状況を報告する。(2つ目の扉)もし(財務状況の)数字を公表したくない場合、両手を後ろで縛られてしまうという選択肢。貸し手は資金を融資してくれるだろうけれども、その資金を利用することに多くの制限をかけてくるだろう。なぜなら、彼らは、あなたの企業が貸し手の見えないところでその資金を使ってばかなことをしないようにしたいため。

現在の周期において何が起きるのでしょうか?

今の周期は、特約の重い銀行ローン市場から、特約の軽い銀行ローン市場へと環境が移行しつつあります。債券投資家には、銀行ローン市場に透明性がなく、企業経営者たちが行う行動を建設的に制限する権限が与えられていません。この力関係にはプライベート・エクイティが関わっています。なぜなら、プライベート・エクイティは、その市場支配力を行使して、そのポートフォリオ企業の代理人として交渉しているからです。そのため、私たちにとっては特約や社債契約書の内容が悪化しています。このことは、部分的に、連銀やその他の中央銀行が「計りに手を置いている」(つまり金利を操作している:訳者注)という基本的なダイナミズムに戻ってきます。中央銀行は、基本的に、借り手にとって(資金を調達するのが)簡単なようにしたいと市場に伝えているため、貸し手の方は「現金がすぐに出て行ってしまう。これについてどうにかしなければいけない」と言うようになっています。

この状況はどのような終わり方をするのでしょうか?

これは全て悲惨な終わり方をします。市場のDNAについて考えてみてください。例えば、あなたが家を買いたいとします。過熱した市場では、あなたが物件を見に行く初日に、他に20人がその家を買いたいと列をなしている。あなたは、適正評価を行い、家の基礎や屋根、もしくはおかしな近隣住人がいないか確認をしたいと考える。ようやく売り手と話ができる段階になっても、売り手は「あなたの質問に答えている時間はありません。私があなたから聞きたいのは、こちらが提示している売値にさらにどれくらい上乗せした金額を払えるかということです」と言うでしょう。これこそが、2017年以降のクレジット(社債)市場で起きていることです。(車で突然乗り付けてきて買うか買わないかの即決を要求する)「ドライブ・バイ(drive-by)」案件が行われていました。私たちのような投資家に、朝、次のような電話がかかってきていました。「XYZ企業が5億ドルの資金調達を計画している。この起債に入るか、入らないか?」。そのため、適正評価を行なっているような時間はありませんでした。

それは堅実な行動には聞こえません

それから数年が経ち、現在、住宅市場は冷え切った状態だとします。あなたは自分の家を売りに出します。3週間待った後、ようやく、かろうじて条件を満たした買い手が訪れ、あなたの物件の基礎や屋根、そしておかしな近隣住人について質問します。彼の質問に全て答えた後、彼はさらに次々と質問をしてきます。なぜなら、彼は本能的に、あなたが質問に答えられないことがあると、それを理由に価格を値切る口実が得られるとわかっているからです。つまり、突然、市場は完全に流動性を失い非常に不利な状況になってしまいました。

クレジット(社債)市場において、現在、私たちはどのステージにいるのでしょうか?

一般的に、もしあなたの会社がローン担保証券(CLO)が自然に購入するようなパラメーターがない銀行ローンに関わっている場合、財政支援は薄くなります。もし何も問題がない場合、多くのボラティリティには直面しないでしょう。しかし、もしあなたの会社が期待収益を下回ったり、悪いニュースを伝えることになると、投資家たちは問題を抱えたクレジット(社債)を、「熱々のじゃがいも(つまり手に余る厄介な問題)」のように手放すことになります。これは理にかなった行動です。というのも、あなたの事業は、暗闇の中で皆目検討がつかない状況で運営されているわけだから。あなたの会社は、貸し手に対して何年間も事業説明を行なってきませんでした。今になって、あなたの会社が発表する唯一のニュースというのが悪いニュースです。つまり、貸し手は、この悪いニュースが昨日になって初めて起きたことではなく、さらに深いところで発生している問題があると想定せざるを得ない。彼らはこの融資案件から手を引きたいが、市場には(買い手による)指値がつかない状態です。これが、流動性危機がまさに避けられない理由です。

これらの今起きていることが、金融市場にとってさらに大きな問題に変革するのに、後どれくらいの時間がかかるでしょうか?

私たちは、それが2年前に起きるだろうと思っていました。クレジット(社債)市場は、周期の末期にきているように見えます。製造業もかなり末期にきているように見えます。そして企業の収益性もまた同じです。マイナス金利が広がっていることは、中央銀行による政策が消耗されてしまったことを示しているのかもしれません。中央銀行が経済を立て直そうとするのに最も行いたくないことは、マイナス金利であるかのように見えます。

この状況に対して、不況が起きる確率はどれくらいでしょうか?

この先12ヶ月以内に不況に突入するだろうと言うのは、多少、自信過剰です。自信過剰にならないのは、これらの政策が機能しておらず、(いずれは)私たちが避けようもなく不況に突入するだろうということです。私たちは、これを過去に1度か2度、試したことがあるのではないでしょうか?ソ連はゼロ金利を行ったのではなかったでしょうか?公式統計には現れていなかったかもしれませんが、ソ連の不況は、食料品店にできた長蛇の列を見れば明らかでした。

ゼロ金利やマイナス金利がそれとどういった関係があるのでしょうか?

人為的につけられた資産価格は、資源の配分や成長を歪めます。シアーズやKmartは、どう見ても歴史の粗大ゴミ置き場でまさに消えようとしている現実を見てください。店舗に投資された労働力や資本といったあらゆる資源が無駄になりました。理論上は、それをなるべく早く処分すればするほど、最終的にはマシな状態になるでしょう。不況は避けられません。それは必ずやってくるのです。それは、全てが消去され、再整理されるというプロセスなのです。それは、「いずれ追い越しレーンに車線変更したくはありませんか?もしくは、変化を恐るあまり、左側車線(アメリカでは右側車線)にとどまりたいですか?」というような状況です。どちらにしても、いずれはそれをしないといけないのです。

重要なパズルの1ピースは、アメリカの消費者です。アメリカの世帯は、経済的にどれほど健全でしょうか?

アメリカの消費者は分断されています。中産階級と上流階級の消費者たちがいます。これらの世帯は、現時点では健全な状態であるように見えます。彼らに違いはないと思われています。その理由は、消費傾向は、所得、雇用、そして住宅価格の関数ではじき出されるからです。つまり、中産階級の人々は、一般的に言って、かつてないほど雇用が安定していると感じています。また、彼らの住宅価格は、10年前と比べて20%上昇しています。一方、サブプライムの消費者は、より借入に依存した状態で、その数値はあまり良くありません。(支払い能力に基づいた個人の)信用度が下位層の契約相手における不履行率や貸倒償却が悪化しています。問題は、これが最終的には多くの成長性が生まれるところ、つまり末端の消費者たちだということです。

連銀の政策の観点からして、それは何を意味するのでしょうか?この先、さらなる金利の引き下げが行われるのでしょうか?

連銀に最大限の寛大さを持って言います。連銀は、徐々に起きる経済の悪化に対応するために行う低金利以外は、何を行うにしても(民主・共和)どちらの政党の議員の支持も受けていません。そのため、もし経済が悪化すれば、彼らが何を言ったとしても関係なく、彼らはさらに金利を下げると言えます。今年はもう起こらないと思います。しかし、2020年には、彼らは金利をさらに下げると思います。私たちが中央銀行を発明したのは、金融システムをその運命に任せたままにしていたのでは、あまりにも不安定であり、国が後押しする機関によりその不安定さを弱めることが必要であることに気が付いたからです。しかしどういうわけか、そこから、毎月600億ドル分の国債を連銀が購入するという状況(それを連銀は量的緩和と呼ばない)になっています。そして欧州や日本の中央銀行は、マイナス金利を導入しています。

現在から1年以内に、10年もの国債の利回りはどうなりますか?

現在の1.5%〜2%周辺になるだろうと思います。しかしこれはあくまで大雑把な推測です。タイミングと慎重さが重要になります。もし世界的に引き起こされる経済減速となれば、米国債のレートはさらに下がると考えておかなければいけません。しかし他のシナリオも考えられます。海外のレートよりも米国のレートが高いため、多額の資本が流入しており、そのためこうした流入資本のおかげで、米国のレートは常に低い状態が維持されるという考えに人々は慣れすぎてしまっています。しかし、どういう理由によってか、これらの資本の流れが逆流し米国のレートが上昇する場合、何が起きるでしょうか?

こうした環境下で、堅実な投資家は何を行うべきでしょうか?

現在置かれた環境に沿った引受基準に適応するべきです。つまり、数年前から始めたことですが、私たちは、自社の引受基準を、ポートフォリオ全体で負っているリスクの種類ごとにずっと慎重なものにしています。別の言い方をすると、用心深くあり、流動性がある状態であることを重視し、安全資産に重点を置き、(投資の)機会を提供するボラティリティを待て、ということになります。

安定している債券ポートフォリオとはどういったものでしょうか?

債券を選ぶというのはネガティブ・アート(ネガの芸術)だと指摘したのはベンジャミン・グラムでした。それは特に周期の末期に当てはまります。資本が収益を出さない企業に投資されて流用できないため、周期は大きく終焉を迎えます。そこで、どの債券がブレーカブル(breakable)(**)であり、壊滅的で永続的な価格の下落に耐えうるかについて、深く考える必要があります。このときが、ブレーカブル(breakable)資産を保有するタイミングかもしれませんが、それら資産がブレークする前ではなく、後のことです。

(**)ブレーカブル(breakable)資産は、高利回り債(ジャンク債)や新興市場の債券(出所:TCW

そのような現在のブレーカブル資産とは何でしょうか?

ブレーカブル資産はたくさん生まれるでしょう。その多くが、高利回りの銀行ローン市場に存在することになるでしょう。投資適格市場にもいくつかそのような資産が出現するかもしれません。現在、投資適格の発行社の11%が5倍以上のレバレッジがかけられており、27%は4倍以上のレバレッジがかけられています。こう考えると、BBBの格付けを受けた債券の50%は、そのレバレッジからだけでも、高利回り債(つまりジャンクボンド)の格付けを受けるだろうと言うことができます。

より良い投資先はどこにあるでしょうか?

私たちが直面することになる流動性の問題のために、私たちは顧客の資産をベンダブル(bendable)資産(***)と無リスクの安全資産とに分割するようアドバイスを行なっています。私は、国債とエージェンシーMBSをリスクオフ資産とし、ポートフォリオの中の流動性がある部分にするでしょう。これへの投資だけでは引退してもやっていけませんし、なにも行えません。しかし、これらを戦術的に所有し、ベンダブル資産を拡大するための供給資金にすることができます。ベンダブル資産とは、値洗いリスク(mark-to-market risk)にさらされている資産。つまり、資産に値動きがあるため、流動性のリスクにさらされています。しかしその利回りは現在得ることができ、またもしカテゴリー化を正しく行なっていたなら、その請求権(claims)は次の周期まで存続するでしょう。

(***)ベンダブル(bendable)資産には、投資適格の社債、AAAおよびエージェンシーCMBS(商業用不動産担保証券)、優先ノン・エージェンシーMBSなどがある。(出所:TCW

魅力的なベンダブル資産は何でしょうか?

ベンダブルは、私たちが投資適格クレジットと呼ぶものです。AAA格付けの商業用不動産担保証券やアセット・バック証券、優先ノン・エージェンシー住宅ローン担保証券などを指します。明らかに私たちが投資先に選んでいるものです。特定のケースでは、AAA格付けのローン担保証券(CLO)のトランシェ(tranche:一部)への投資も意味あるものとなる可能性があります。もし見つけることができるならば、高利回り証券や、いくつかの新興市場証券もいいかもしれません。企業活動の周囲に十分広い「堀」を備えているような企業を見つけると良いでしょう。たとえば、規制を受けた電力会社などです。ただしカリフォルニアは、山火事により(電力会社の社債の)請求権が損なわれているという特殊な環境であるため、例外です。

Photo via The Market

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