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新型コロナウィルスに感染した1人の「スーパースプレッダー」が病院で57人を感染させていたとNYタイムズ紙が報じる

新型コロナウィルスに感染した1人の「スーパースプレッダー」が病院で57人を感染させていたとNYタイムズ紙が報じる

Screenshot via JAMA

2002年〜2003年に流行したSARSでは、中国大陸から香港に渡航した1人の中国人医師が滞在先のホテルで複数名を感染させた「スーパースプレッダー」であったことが後の疫学調査で判明し、そこから世界に感染が広がったことが検証された。そして武漢発の新型コロナウィルス(武漢肺炎)でも、すでにスーパースプレッダーが出現していることが明らかとなっている。

 

ニューヨークタイムズ紙は、現地時間の2月7日、138件の新型コロナウィルスの事例についてその詳細を取り上げており、その中でスーパースプレッダーの出現について報じている

 

中国武漢の病院に収容された1人の患者は、少なくとも10人の医療サービス従事者と他の4人の患者を感染させた(実際に疑われている感染者の合計人数は57人。以下の調査結果を参照)

 

これほど多くの医療従事者を感染させた患者は、腹部に関する症状のために外科病棟に入院していた。また、(この患者について)コロナウィルスの感染は、当初疑われていなかった。同じ病棟にいた他の4人の患者たちも感染したが、この1人目の患者から感染したものと思われている。

 

この出来事は、他のコロナウィルスであるSARSやMERSで起きた急激な感染者の増加において存在していた「スーパースプレッダー」を想起させる、背筋を凍らせるものである。「スーパースプレッダー」とは、大多数の人々、中には数十人を感染させる感染者のことである。この現象は十分理解されておらず、予測不可能であり、伝染病学者にとって悪夢のような存在である。SARSやMERSで起きた相当数の院内感染は、スーパースプレッダーたちが果たした役割が大きい。

 

金曜に発行された米国医師会雑誌(JAMA)で、この「スーパースプレッダー」について網羅的な調査論文が掲載されている

 

138名の感染者のうち、57名(41.3%)は院内感染であると思われている。その内、17名の患者(12.3%)はすでに他の理由で入院していた患者であり、40名(29%)は医療従事者である。入院患者のうち7名は外科、5名は内科、そして残る5名はガン科の患者。医療従事者のうち、31名(77.5%)は一般病棟で勤務し、7名(17.5%)は救急医療部門、そして残る2名(5%)はICUで勤務していた。現在の調査における1人の患者に腹部の病状があり、外科病棟に収容されていた。そして外科に勤務する10名以上の医療従事者が、この1人の患者により感染させられたと考えられている。患者同士の感染も発生していたと考えられる。そして同じ病棟に入院していた最低4名の患者が感染し、その全員が異常な腹部の症状を訴えていた。この4名の患者のうち1名には熱があり、入院中にnCoV(新型コロナウィルス)へ感染しているという診断を受けていた。それからこの患者は隔離された。その後、同じ病棟にいた残る3名の患者にも発熱がみられ、腹部の症状が発生し、nCoVに感染しているという診断を受けた。

 

この調査におけるデータは、2019-nCoVのヒトからヒトへの感染が急速に起こっていた可能性を示している。主な根拠は、基本再生産数(R0)の概算値から導くことができる。

 

この発生源が単独(1人)である、中国武漢における新型コロナウィルスに感染したことが確認された138名の入院患者のケースでは、41%の患者に院内感染が疑われており、26%の患者が集中治療室での治療を受け、そして致死率は4.3%であった。

 

米国医師会雑誌(JAMA)は、新型コロナウィルスの調査結果について以下の動画も公開している:

 

 

【動画から一部抜翻訳】通常のインフルエンザの死亡率は約0.1%である。1957年や1968年に起きたようなパンデミックが発生すると、死亡率は0.8%〜1.2%へ上昇する。スペイン風邪として有名な1918年のパンデミックでは、その数字は2%にまで上昇する・・・

 

この(新型コロナ)ウィルスについて我々はまだ全てを把握していないと言っていいだろう。しかし、このウィルスは進化しており、より効率的に感染するよう変異しているように見える。しかし全体の死亡者数(訳者注:中国の公式発表による日々の新規死亡者数)は減少し始めている・・・

 

このウィルスの基本再生産数(R0)は、どのようにモデリングするかによって異なるが、2.0か2.5か3.0辺りであるはずである。これが意味するのは、このウィルスはヒトからヒトへ非常に効率的に感染するということだ。

 

米国医師会雑誌(JAMA)も疑っているように、中国政府が発表する死亡者数は、常に感染者数に対する割合(つまり死亡率)が2.1%と一定である。以下のツイートに見られるようにこれは不自然であると指摘する声は多い。

 

 

中国政府による公式発表が不自然である一つの理由は、検査能力のキャパシティーがボトルネックとなり、検査可能な人数しか公表されていない可能性が指摘されている。

 

【訳】中国における新規のコロナウィルス感染者数は、比較的、直線状にとどまっている。日々の増減はあるが、その幅は狭い。今晩行われた更新情報もその例外ではない。これは、(新型コロナウィルスの)疫学的結果というよりも、検査能力のキャパシティーが発表件数に影響を与えている可能性がある。

 

一方、感染は世界に広がり続けている。

 

【訳】警告:コロナウィルスの症状を持つ中国人女性が救急車により搬送されたため、コペンハーゲン空港の第3ターミナルが閉鎖された。

 

それでも中国政府は、いまだに米疾病対策センター(CDC)と世界保健機構(WHO)からの支援を拒否し続けている。

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