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武漢ウィルスの感染者数および死者数が激増:中国政府が公式発表データのカウント方法を変更

武漢ウィルスの感染者数および死者数が急増:中国政府による公式発表データ

Photo via Pixabay

これまで、中国政府による公式発表データを信じてきた人はまた裏切られることとなった。中国政府が発表するGDPデータは信憑性がないことは広く知られてきたが、武漢ウィルス(正式名称COVID-2019)の感染者数と死者数に関する公式発表データも同様に操作されており、実際より低めに報告されてきたことが今日の政府発表で確実となった。

2月12日、湖北省の政府当局が最新データを発表し、新たな感染者数が驚きの1万4840人増加したと公表した。その中には、「臨床的に診断された」患者1万3332名が含まれている。これまで、毎日公式に発表される新たな感染者数は4000人以下であり、2月5日以降は減少傾向にあった。(以下は合計の感染者数の推移をグラフ化したもの。各国の公式発表データを元にジョンズホプキンス大学が作成。)その結果、2月11日頃に感染者数は頭打ちしかかっているように見えていた。

武漢ウィルスの合計感染者数の推移

(Graph from John’s Hopkins University

しかし2月12日の発表で新規感染者数が急増したことにより、中国本土における感染者数は頭打ちするどころか、いまだに指数関数的に爆発的な増加を続けていることが明らかとなった。

中国国内および中国の政府内では、今、何が起きているのだろうか?

中国政府が公式発表する感染者数は、検査キットの数や検査能力のキャパシティー(1日約3000人)が上限でありそれ以上の感染者数はカウントされていないと、既に西側の科学者たちにより指摘されていたことはここでも報じていた

しかしそれだけでなく、2月7日、中国政府はゴールポストを移動させるような発表を行なっており、「感染」の定義を突然変更していた。この変更により、この日以降、検査キットで陽性反応が出た患者でも、症状がない場合は「確認された感染者」には含めないとしていた。

https://twitter.com/lwcalex/status/1226840055869632512

【訳】中国国家衛生健康委員会は、2月7日付けの最新のガイドラインで、武漢コロナウィルスによる「確認された感染」の定義を変更した。このウィルスに対し陽性反応が出た患者でも、症状がない者は確認されたとはみなされなくなる。これにより、(感染者の)数が低くなるのは必至である。

しかしそれから数日後、中国政府はまた考えを変え、「感染」の定義を元に戻すことにした。またそれだけでなく、「臨床的に診断された」感染者も新規感染者数に含めることにした。湖北省政府当局は、この変更を次のように説明している

新型コロナウィルス肺炎に対する理解が深まり、その診断と治療の経験が積み上がるにつれて、湖北省におけるこの流行病の特徴を鑑み、国家衛生健康委員会および国家中医薬管理局は、「新型コロナウィルス感染による肺炎への診断および治療計画(トライアル版)」を発表し、臨床的診断を「湖北省における診断分類」に「追加」することにした。これにより、患者は、可能な限り早期に、感染が確認されたケースに基づいて標準化された治療を受けることができるようになり、治療の成功率をさらに改善することにつながる

この治療計画に基づき、湖北省は、最近、感染が疑われるケースについて調査を実施し、診断結果の改定を行なった。そして新たに診断された患者は、この新しい診断分類に基づいて診断された。中国全土の他の省が発表している診断分類との一貫性を保つために、本日から湖北省は臨床的に診断された患者数を感染が確認された数に含め発表することにする

そもそも、2月7日に感染の定義を変更した意図は、あたかも中国が感染の拡大を阻止できているような印象を与えるためであるのは明らかである。

湖北省が感染の定義を元に戻したのと同じ日(2月12日)、中国共産党は湖北省の衛生当局トップ2名を解任したと報じられた。この二つのニュースには関係があるとみるのが普通だろう。

中国共産党は、これにより透明性を高めようとしていると主張するだろうが、いまだに米疾病管理センター(CDC)の調査団の入国を拒否している。

また、中国政府は、「感染」の定義だけでなく「死者」の定義も変更したようだ。公式発表された死者数は、湖北省だけで前日から242名増加し合計1310名に急増している。1日で242名という死者数は、前日に発表された死者数の2倍以上に相当する。この242名の死者数のうち、135名は「臨床的に診断された」患者に分類されている。これが意味するのは、中国政府は何週間にもわたって新型コロナウィルスによる死者を単なる肺炎による死者と診断していたということだ。つまり、真実の武漢ウィルスによる死者数は、すでに何千人(下手をする何万人)単位に達している可能性が高い。

今日までに中国政府が発表してきた「正式データ」は、これにより根拠が崩れ、意味がない数字となってしまった

湖北省の発表を受けて、アメリカ株式市場の先物相場は軒並み急落している。原油価格、人民元のレートも急落している。一方、安全資産とされる金(ゴールド)は価格が上昇している。

これまでアメリカをはじめとする株式市場は、中国政府による「正式発表データ」を信じたくてしょうがないとう状態だった。そのため、中国政府の正式データが発表されるたびに楽観論が広がり株価が上昇してきた。数時間後に開かれるアメリカ株式市場の反応が注目される。

一方、中国共産党のプロパガンダ機関紙と言われるGlobal Timesの編集長フー・シージン氏は、湖北省政府当局による発表を受けても、いまだに嘘の情報を垂れ流している:

【訳】湖北省以外における新規感染者数は8日連続で減少した。2100万人以上いる北京では、最近の1日の新規感染者数は10人程度である。米国とその他各国は、中国へのフライト再開を積極的に再検討する時にきている。

また過去2週間、中国共産党をベタ褒めし、世界的流行の危険はないと発言し、米国が中国からの渡航者を禁止したことを非難していたWHOのテドロス事務局長は、さらに深刻化する感染の広がりを受けてどのような釈明を行うのだろうか。

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