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レバノンの国債利回りが1000%以上に高騰:カルロス・ゴーン被告の逃亡先がデフォルトの危機

レバノンの国債利回りが1000%以上に高騰:カルロス・ゴーン被告の逃亡先がデフォルトの危機

ベイルート(Photo via Pixabay)


金融系報道機関各社は、これまで財政的に窮地に陥っているレバノンについてほとんど報じてこなかった。しかし今週、事態が変わる出来事が起きた。来月償還を迎える同国のドル建て債が過去最悪の利回りを記録した。

ブルームバーグは、「債券利回りが1000%以上に急騰?レバノンでまさにそれが起きた(“A bond yield soars to more than 1,000%? It just happened with Lebanon”)」と報じている。その次に償還を迎えるユーロ債(3月9日に償還日を迎える12億ドル分の手形)は、水曜に1ドル当たり17セントも下落し、55セントまで値を下げた。これにより、その最終利回り(償還日まで3週間以下)は1700%以上へ高騰している。

いまだに抗議運動が絶えない中東の小国であるレバノンは、さらに4月に償還日を迎える7億ドル分のユーロ債を抱えているほか、それとは別に6月には6億ドルの弁済期限が迫っている。

ブルームバーグはさらに次のように報じている

レバノンの他のユーロ債のほとんどについても、35セント以下へと下落した。一方、同国の5年物クレジット・デフォルト・スワップは、12,730ベーシス・ポイント前後をさまよっており、これは世界最高である。

レバノンへの外貨預金の流入が枯渇し、さらにドル不足に陥っていることがこの財政危機に拍車をかけている。レバノン国内では、過去数ヶ月、銀行の顧客が自分たちの預金を引き出すことすら阻止している。こうした状況から、レバノンが初めてユーロ債の債務不履行(デフォルト)を引き起こすことは不可避であるように見える。

レバノン政府は、現在、地方銀行が発行する債券を外国人投資家へ販売することを模索しているとブルームバーグは報じている。レバノン議会議長、ナビ・ベリ氏は、満期が差し迫ったユーロ債の最善の解決策として、債務再編(債務のリストラ)という案を提案している。

レバノンの銀行協会は、木曜、レバノンのミシェル・アウン大統領に対して、「政治からは離れてテクニカルな手段で」この危機に取り組むよう呼びかけた。レバノン国内の銀行には、巨額損失へのリスクとますます高まるプレッシャーがのしかかっている。

【訳】「Ashmore(同社はレバノンの短期債券に合計10億ドル以上の投資ポジションを抱えている)は、すでに実質的な破綻国家において、自社の投資ポジションを下支えしようと試みている」と投資家の1人は語っている。(訳者注:Ashmoreグループは、新興市場に特化した英国の大手投資会社。)

レバノンのアル・アクバール紙は、レバノン政府が今週、シティー・グループ、ロスチャイルド& Co.、JPモルガン・チェース& Co.を含む複数の銀行にこの差し迫った危機へいかに対応するべきか技術的なアドバイスを求めたと報じている。

現在、国際通貨基金(IMF)からもチームがベイルート入りしており、この危機をいかに乗り越えるべきかコンサルティングとアドバイスを提供しているという。しかし、デフォルト直前の危機に迫っているアルゼンチンに対して最近IMFが行なった対応(*)を考えると、レバノンでも最悪の事態が起きる可能性が高い。

(*IMFは、2018年夏、IMF史上最高額となる560億ドルという救済融資をアルゼンチンに対して行なった。しかし、すでに2001年〜2002年にかけてアルゼンチンは外国債権者らに対して債務不履行を起こしており、今回もその二の舞になることが予想されている。2019年夏、IMFの当局者たちがアルゼンチンが抱える負債について4回目の与信審査を行なった際、「持続可能ではあるが、その確率は高くない」と発表している。)

そんな混乱続きのレバノンに逃げ込んだカルロス・ゴーン被告であるが、彼の潤沢な資産は租税回避地(タックス・ヘイブン)に送金されていると報じられていることから、レバノン政府が財政破綻しても彼の懐は痛まないのだろう。しかし財政破綻した政府が彼の身の保証をどこまでするかは未知数である。

【更新】

新型コロナウィルスはカルロス・ゴーン被告がいるレバノンにも上陸した。

【訳】速報:レバノンはコロナウィルスの1人目の感染者が発生したと報じている。

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