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武漢ウイルスは少なくとも8種類のタイプに分かれている

武漢ウイルスは少なくとも8種類のタイプに分かれている:全米紙USA Todayが報道

Image via NextStrain.org

武漢ウイルス(正式名称:SARS-CoV-2)を追跡調査している科学者たちが、このウイルスが8種類以上のタイプに分かれていることを突き止めているとUSA Today紙が報じた

しかし武漢ウイルスは、異なる人や土地へ感染が拡大するにつれて、さらに100種類以上の細かな変異を遂げ、新たな亜種を生み出していることを科学者たちは確認している。武漢ウイルスが変異を遂げて枝分かれする様子は、ウェブサイトNextStrain.orgで確認することができる。

世界中の研究所では、COVID-19感染症の患者たちから得られたウイルス・サンプルのゲノムについて、その塩基配列の決定を迅速に行うためにシークエンシング機械(ほとんどがデスクトップ・プリンターの大きさ)を利用している。その情報はNextStrain.orgと呼ばれるウェブサイトにアップロードされている。このウェブサイトは、このウイルスがどのように移動し、似てはいるがしかし新たな亜型にどのように分化しているかを示している。USA Today

頻繁にウイルスのDNAシークエンシングを行うことで、研究者たちはいくつかの結論を導き出すことができる。例えば、ソーシャル・ディスタンシング(他人から一定の距離を保つこと)や、自宅待機命令を行なっている地域ではウイルスがより致死性の高い新型へと進化してはいないように見えるといい、こうした一部地域では対策が有効に機能していることを示している。

カリフォルニア大学サンフランシスコ校の感染症専門医、チャーリーズ・チュー氏は、次のように語っている:

このウイルスは非常に変異のスピードが遅いため、ウイルスの種類は基本的にお互いとても似ている。・・・感染の突然の広がり(アウトブレーク)は追跡可能である。我々は、ほぼリアルタイムでDNAシークエンシングを行う能力があり、これにより、どの種類、またはどの系譜が市中に広がっているか知ることができる。

チュー氏はまた、ウイルスの株(系譜)の違いにより人にもたらす症状に違いがある可能性は低いと考えている。ほとんどの感染者には1日、2日程度の軽い症状しか表れないのに対して、15%の感染者は入院が必要であり、また致死率は国ごとによって大きく異なっている(致死率は母集団の検査数によって大きく変わる)。

COVID-19感染症を引き起こすSARS-CoV-2ウイルス(いわゆる武漢ウイルス)は、昨年の11月中旬もしくは12月中旬からチャイナで感染が広がり始めた。そのゲノムは約3万の塩基対から構成されている。一方、ヒトのゲノムは30億以上の塩基対から構成されている。このUSA Todayの報道によると、SARS-CoV-2ウイルスで最も変異した種類でも、たった11箇所の塩基対しか変化していなかった

これまでのところ、米国西海岸に発生した感染者のほとんどが、ワシントン州で特定された最初の株(系譜)と関連している。これは、このウイルス発生の震源地となったチャイナの武漢に渡航し、1月15日に(ワシントン州の)自宅に戻ってきた男性からの由来である可能性がある。ワシントン州シアトルにある医療研究所Fred Hutchの計算生物学者、トレバー・ベッドフォード氏がアウトブレークの初期に行なった分析によると、これは武漢で発生した元々の株からたった3世代しか変異していない

米国東海岸では数種類の株が発見されており、ワシントン州から1種類、そしてチャイナからヨーロッパに移動し、それからニューヨーク、その他へと移動してきた数種類の株が見つかっているとチュー氏は語った。 USA Today

カリフォルニア州ラホーヤにある非営利の生物医科学研究施設Scripps Researchのクリスチャン・アンダーソン教授によると、当然、このウイルス系統樹の分析は専門家に任せるべきであり、素人がこれを解析しようとするのは「多少危険」であると語っている。

アンダーソン教授は次のように語っている:

ウイルス系統樹がツイッター上でこれほど拡散したのは今回が初めてである。・・・覚えておいて欲しいのは、より大規模なパンデミックのほんの一部分だけを我々はのぞいているに過ぎないということだ。我々は50万件(*)の感染を確認しているが、おそらく1000種類のゲノム・シークエンシングしか行われていない。すでにこれよりもずっと多くの系譜が誕生しており、我々はそれを見逃している。

(*)この原稿の執筆時点で、世界で確認された感染者数は80万件以上。

アンダーソン教授もまた、武漢ウイルス(SARS-CoV-2)はそれほど変異のスピードが早くないと語っている。実際、インフルエンザの変異スピードより8〜10倍遅く、これは他のコロナウイルスであるMERSやSARSにより近いという。

最後に良いニュースは、この武漢ウイルスはより致死性の高い形に自然に進化するとは考えられていないということだ。その理由は、このウイルスが超毒性の性質を持つ形へと進化しなければいけないというプレッシャーのある環境下に置かれていないためであるという。

この記事の全文(英語)はここで無料で読むことができる。

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