過去130年間の金利周期によるとトランプ大統領は再選する｜地政学および金融周期分析の専門家チャールズ・ネナー氏が予想
チャールズ・ネナー氏（Screenshot via YouTube）
「トランプは落選する」と予想しているNYUビジネス・スクールのノリエル・ルービニ教授とは対照的に、チャールズ・ネナー氏は「トランプ大統領は再選するだろう」と予想している。
地政学および金融周期分析の専門家として有名なチャールズ・ネナー氏については、過去にここでも紹介している。
ネナー氏は、1月末にアメリカの株価が最高値を打った（後は下落あるのみ）と予言していた。それから2月に入って株価は2％上昇したが、その後の株価の急落は周知の通りである。さらに、ネナー氏は株式市場が最大40％下落するだろうと予見していた。実際、株式市場は最高値から38％下落した。その後、連銀による未曾有の流動性資金が市場に投入されたことにより、株式市場は大幅に回復した。これで全ての問題は解決され、株式市場は上昇を続けるのだろうか？
ネナー氏は次のように答えている：
今の周期は6月の第3週に終わりを迎えている。そのため、今の状況はリスキーになり始めている。我々は短期の売りレベルを模索しているところであり、（投資金額を）身軽にするつもりである・・・
・・・それは2000年に起きた株価暴落でも起こり、2008年の株価暴落でも起こったことだ・・・1929年、1973年、1974年等々の株価暴落の後には大きな跳ね返り（バウンスバック）が起きた・・・他の全ての株価暴落の事例を見れば、今回も（株価暴落の後）跳ね返りが起きたのは非常に普通のことだ・・・経済に基づいてみると、現在のS&P株価は過去100年間で最も高すぎる・・・1929年に起きたことと現在起きていることを重ね合わせてみると、現在起きていることはそれほど奇妙ではないことが分かるだろう。
さらにネナー氏は中央銀行による金利政策について次のように主張している：
影響を受けずに金利を下げ続けることはできない・・・
ヨーロッパでは、年金基金は70％を（株式より安全な）債券に投資することが義務付けられている。しかしヨーロッパではマイナス金利だ。ということは、人々はどのようにすれば年金を受け取ることができるのだろうか？
ネナー氏は、大規模な戦争よりも社会不安のほうが起きる可能性が高いと予想する。現在、全米の主要都市で広がっている暴動について、ネナー氏は次のように語っている：
社会不安には60年周期がある。前回に起きたのは1960年代だった・・・社会不安は始まったばかりだ・・・これは内戦に発展するだろうか？それは私にはわからない。なぜなら、それほど多くの内戦が発生したことはないからだ・・・（しかし）状況は悪化の一途を辿るだろう。
戦争の発生周期について、ネナー氏は次のように語っている：
世界は大惨事に直面しそうだ。次の戦争では、大量の犠牲者が出るだろう。
金利について、ふたたびネナー氏は次のように予見している：
長期金利では反転が起き、金利は上向く・・・金利は上昇するだろう。
金（ゴールド）と銀（シルバー）の価格について、ネナー氏は目標価格を次のように予想している：
ゴールドは１オンス2500ドル、シルバーは20.50ドルだ・・・・
そしてこの先数年間で、（金と銀の）価格は今よりもずっと上昇する可能性がある・・・2026年まで、ゴールドの市場は上昇相場が続くだろう。
そしてトランプ大統領の再選について、ネナー氏は次のように語っている：
過去130年間で、金利の周期が上向くと、政権を握っている政党（の大統領）は再選されている。これは興味深いことだとは思わないか？これがなぜなのか、その理由については私に聞かないでくれ。この周期を基にすると、彼（トランプ）はまた次の大統領になるだろう。
このネナー氏へのインタビュー動画はここで視聴できる：
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