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【世論調査】白人アメリカ人の間でBLM(黒人の命は大切)抗議デモへの賛否が逆転|しかし62%のアメリカ人は世の中の風潮のせいで政治的意見を口にすることをためらうと回答

【世論調査】白人アメリカ人の間でBLM(黒人の命は大切)抗議デモへの賛否が逆転|しかし62%のアメリカ人は世の中の風潮により政治的意見を口にすることをためらうと回答

Photo via Pixabay

 

ミネアポリス市で丸腰のジョージ・フロイドさんが白人警官によって窒息死させられた事件をきっかけに、全米では『BLM(黒人の命は大切)』と呼ばれる抗議デモへの支持率が急上昇していた。しかし最新の世論調査の結果、多数派の白人アメリカ人は、BLM抗議運動に反対していることが明らかとなった。Summit Newsがこれを報じた

 

Civiqsが実施した世論調査によると、6月初旬時点で44%の白人アメリカ人がBLM抗議活動に賛同すると回答し、34%が反対すると回答していた。

 

しかしこの賛否の比率が逆転し、7月に行われた最新の世論調査では41%の白人アメリカ人がBLM抗議デモに賛同すると回答したのに対して、それよりも多い44%がそれに反対すると回答した。

 

Source: Civiqs.com

 

 

以下は2017年5月以降の同世論調査の結果の推移:

 

Source: Civiqs.com

 

 

 

白人アメリカ人の意見が逆転した原因は、全米で破壊行為、略奪、そして歴史的英雄や政治家たちの像の破壊行為が2ヶ月間近く続いていることが関係していることは間違いない。

 

BLM抗議デモに対するアメリカの世論が変化してきているにもかかわらず、大手企業や教育機関、政府機関などはいまだにBLMを支援する声明やキャンペーン活動を続けている。逆に、BLMを疑問視する意見を表明した人々が突然の解雇・解任させられるという事態が全米で報告されている:

 

 

  • シカゴ連銀のエコノミストを務めるシカゴ大学の経済学部教授が、BLM活動家たちによる「警察への予算を停止しろ」という要求を批判したところ、シカゴ連銀は同教授との契約を即刻解消したとウォールストリート・ジャーナル紙が報道

 

 

  • コーネル大学ロースクール教授がBLM抗議デモをSNS上で批判したところ、彼を解雇させようとする組織的活動が行われ、卒業生たちから最低15通のメールが学長宛に送りつけられ、彼を解雇するよう要求

 

  • マサチューセッツ大学看護学科の学長が看護学科内部に宛てて送信したメールの中に、「黒人の命も大切だが、全員の命が大切」という記載があり、それが理由で大学を解雇されたと複数報道

 

  • ウェスト・バージニア大学付属の警察署長が「警官の命も大切」を意味する旗を署長室に掲げ、多様性を議論するためのオンライン・イベントを主宰したところ、彼を解任するよう教授会と学生らが要求

 

  • ミシガン州の高校教師は、学校を再開しようとするトランプを支持するコメントをツイッターに投稿したところ、地区の教育委員会から面談に呼ばれ、その後、解雇されたとFox Newsが報道

 

 

■ 62%のアメリカ人は政治的意見を語ることをためらう

 

BLM抗議活動を批判すると、大バッシングを受けたり職場で解雇される可能性すらある。そのため、ますます多くのアメリカ人が、自身の政治的立場や意見について口にすることをためらうようになっている。

 

ケイトー研究所が2000人のアメリカ人に対して行った世論調査によると、62%の人々が世の中の風潮が原因で自身の政治的意見を語ることをためらうと回答した。2017年に行われた同様の世論調査では、同じ回答をしたのは58%だった。

 

特に、保守派の共和党支持者たちに自分の政治的意見を口にすることをためらう傾向が顕著に見られる。共和党支持者たちの77%(4人中3人以上)が、自分の政治的意見を口にすることをためらうと回答した。一方、そのように回答した民主党支持者たちは52%、無党派層は59%だった。

 

この世論調査によると、政治的意見が右傾化するほど、自分の意見を口にすることをためらう傾向が強くなるという結果が示された。

 

しかし2017年に行われた同様の世論調査と比較すると、前回の世論調査からの伸び率が最も高かったのは急進左派層であった。非常にリベラルだと自認する回答者で、自らの政治的意見を口にすることをためらうと回答したのは、前回の調査では12%だった。しかし今回42%まで急増している。一方、非常に保守だと自認する回答者は、前回の調査から1ポイントだけ上昇し77%となっている。

 

政治的意見を「自己検閲」する行為は、全ての人種グループで行われているという結果も示されている。ヒスパニック系アメリカ人3人のうち2人、そしてアフリカ系アメリカ人のほぼ半数が、政治的意見を口にすることをためらうと回答している。また、世の中の風潮により本心を語ることができないと回答したのは、女性(59%)よりも男性(65%)のほうが多かった。

 

また、ケイトー研究所の世論調査では、「トランプの選挙陣営、もしくはジョー・バイデンの選挙陣営に寄付をした人物は職場から解雇されるべきか?」という質問も行っている。

 

生粋のリベラルと自認する回答者たちの間では、その半数(50%)がトランプに寄付をする人物を解雇することを支持すると回答した。一方、生粋の保守と自認する回答者たちの間で、ジョー・バイデンに寄付する人を解雇することを支持すると回答したのは36%であった

 

またこの世論調査では、アメリカ人の3割が、政治的意見を口にすると仕事や昇進の機会を失うことになるかもしれないと恐れているという結果が示されている。その比率は、保守層(34%)のほうがリベラル層(31%)よりもわずかに高いという結果となっている。

 

 

 

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