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【第1回大統領選挙テレビ討論会まとめ】バイデンは「黙れ」と口汚くトランプを罵る一幕があるも予想以上にまともに討論。しかし全体としては混沌とした中傷合戦に終始

【第1回大統領選挙テレビ討論会まとめ】バイデンは「黙れ」と口汚くトランプを罵る一幕があるも予想以上にまともに討論。しかし全体としては混沌

第1回大統領選挙テレビ討論会(Screenshot via Fox News)

アメリカ東海岸時間の9月29日(火曜)夜9時に始まった第1回大統領選挙テレビ討論会だが、事前の予想を裏切りバイデン候補はかなりうまく討論を乗り切った。しかし都合の悪い質問には回答しない場面がいくつかあり、政策内容と正直な発言という点からはトランプが討論に勝ったという印象を与えた。

 

【訳】(アメリカ国内のヒスパニック向けスペイン語TV 局)テレムンドがスペイン語を話す有権者にどちらが火曜の討論会の勝者かを質問:

 

トランプ大統領:66%

ジョー・バイデン:34%

 

CNNの司会者ウルフ・ブリッツァー氏は今晩の討論会を次のように総括している:

 

「明らかに、今晩の討論会は私が目撃した大統領選挙討論会で最も混沌としたものだった。視聴者のほとんどもこんな混沌とした討論会は見たことがないだろう・・・ところで、これが現大統領と前副大統領との間の最後の大統領選挙の討論会になったとしても私は驚かない。さてどうなるか」。

 

 

■ 第1の質問:連邦最高裁判事について

 

【訳】トランプ大統領はエイミー・コーニー・バレット氏を最高裁判事に指名したことについてこう語った:

 

「我々は(前回の)選挙に勝った。選挙には結果が伴う。我々は上院で過半数を取り、ホワイトハウスも取り、そして現在素晴らしい人物を指名している・・・我々は選挙に勝った。だから我々には彼女を選ぶ権利がある」。

 

これに対してバイデンは無理やり医療保険と中絶へと話題を変えた。そして具体的な理由を示さず、敬虔なカトリック教徒で保守派のエイミー・コーニー・バレット氏が最高裁判事に就任すれば、1億人のアメリカ国民が医療保険を失うと主張した。

 

この1つ目の質問に回答する冒頭部分で、バイデンはこの討論会で最初の失言を行っており、「新型コロナで亡くなった人のうち、何人が生き残っているだろうか?」と言い間違っている。

 

トランプは司会者を遮ってバイデンの揚げ足をとったが、バイデンは持ち直し「私は彼の嘘を指摘するためにここにいるのではない。彼が嘘つきということは誰もが知っている」と反撃した。

 

【訳】「(トランプが)これまでに発言したことは、単純にすべて嘘だ」。2002年の討論会でジョー・バイデンが発言。

 

トランプは、バイデンが左派そして極左のバーニー・サンダースに迎合していると批判した。これに対するバイデンの反論は、「現在、私が民主党(の代表)だ」であった。

 

【訳】トランプ大統領:「あなたの党は社会主義に進みたいと希望している・・・彼らはあなたを支配しようとしている。それについてあなたも分かっているだろう、ジョー」。

 

ジョー・バイデン:「現在、私が民主党だ」。

 

トランプ:「ハリス(副大統領候補)はそうは思っていない」。

 

両者の討論はヒートアップし、連邦最高裁判事に関するセクションは次のような口汚い発言で終わった:

 

トランプ大統領が「court-packing(1937年司法手続改革法案)を実行するつもりなのか?」と挑発する質問を繰り返したのに対して、バイデンは「おい、黙ってくれないか?(Will you shut up, man?)」と無礼な失言をしてしまっている。‘Shut up’(黙れ)というのは公の場で政治家が口にするべき言葉ではなく、ましてや大統領選挙のテレビ討論会で発言すべき表現では決してない。全米でもこれはバイデンによる完全な失言だったと受け取られている。

 

【訳】(注目の)瞬間

 

バイデンからトランプへ:「おい、黙ってくれないか?」

 

■ 討論のテーマは新型コロナについて移行

 

バイデンは、20万人が死亡したことやトランプが対応を怠っていることを攻撃した。皮肉だったのは、自宅の地下室に閉じこもっていたバイデンが、トランプは「防空壕から出てくるべきであり、あなたのゴルフコースのバンカーから出てくるべきだ」と批判したことだろう。

 

これを遮るようにトランプは「あなただったらさらに多くの人が亡くなっていただろう」と切り返している。

 

【訳】トランプからバイデンへ:「たった今、スマート(賢い)という単語を使ったか?」

 

「あなたについてスマート(賢い)ことは一つもないよ、ジョー」。

 

 

■ 次のテーマは経済、そして経済の回復について

 

議論のテーマは経済封鎖へと移行する。トランプは、「我々は歴史上、最高の経済を構築していたが、チャイナ・ペストのせいで我々はそれを閉鎖してしまった。ジョーはこの国を閉鎖したいと考えている。しかし私は再開したいと考えている!」と語った。

 

バイデンは話題を逸らし、750ドルしか払っていないとニューヨークタイムズ紙が先日報じたトランプの所得税について話し始めた。しかし再び話題を戻し「新型コロナ・クライシスを解決するまであなたはこの国の経済を修復することはできない」とトランプを批判した。

 

進行役のFoxニュースのクリス・ウォラス氏は、バイデンの発言を受けて、トランプに750ドルしか連邦所得税を払っていないのかと質問している。

 

トランプは、バイデンが彼の政治家人生47年間で何を達成したのかと問い、バイデンを攻撃した。

 

これに対してバイデンは「いい加減にしろ、あなたはアメリカで最悪の大統領だ」と反応した。これに対して、トランプは「私は、あなたが47年間で行ったこと以上のことを47ヶ月で達成した」と応じた。

 

【訳】(注目の)瞬間

 

バイデン:「いい加減にしろ、あなたはアメリカで最悪の大統領だ」。

 

トランプ:「私は、あなたが47年間で行ったこと以上のことを47ヶ月で達成した」

 

そして議論はバイデンの租税政策に移ったが、大きな瞬間が訪れたのは、トランプがハンターバーデンがモスクワ市長の妻から350万ドルを受け取ったことに話題を振った時だ。バイデンはそれを完全否定した。トランプは、「彼は350万ドルを受け取らなかったのか、ジョー?」と畳み掛けている。

 

【訳】トランプからバイデンへ:

 

「ただ興味があって質問するのだが、モスクワ市長の妻が、あなたの息子に350万ドルを払った。そのような金額を受け取るためにどのようなことを彼は行ったのか?」

 

バイデンは、その主張が「完全に信憑性がない」と断言したが、アメリカの世論はそうは思っていない。バイデンは、「私の息子はブリズマ(ウクライナの天然ガス会社)でなんら誤った行為は行っていない」と語った。

 

しかしここで問題なのは、進行役のウォラス氏がとった行動だ。

 

【訳】ウォラスはハンターに関する攻撃の流れを中断した。これはトランプ支持者たちを不快にさせることになる。(今晩の討論会は)切迫して居心地の悪いやり取り。

 

■ 人種問題にテーマは移行

 

司会者のウォラス氏:「この国が直面している人種問題に対処するために、この先4年間、有権者たちはあなたの対立候補ではなくあなたを信用するべきである理由は?」

 

バイデンは、ノースカロライナ州シャーロッツビルで死亡者を出した衝突事件について語り始め、「この大統領は、レイシズムを生じさせようと、犬笛のようにあらゆることを利用してきた。彼は人種間対立を産み出そうとしている」とトランプを批判した。

 

一方トランプもバイデンを激しく攻撃し、バイデンが議員として成立させた「強制バス通学制度」について言及している。これは公立学校で白人生徒と黒人生徒の比率を一定にするための制度であり、カマラ・ハリス上院議員も民主党内のテレビ討論会でバイデンのこの政策を人種差別的だと激しく非難している

 

さらにトランプの攻撃は休まることなく、「彼は1994年に犯罪者法案を手掛けた。その際、あなたは彼ら(黒人)のことをスーパー・プレデター(超性的暴行者)だと呼んだ。あなたは、この国で黒人コミュニティーを他の誰よりもひどく扱ってきた」と批判した。

 

バイデンは、アメリカには「制度的なレイシズム(systemic racism)」が存在していると発言しようとしたがうまく言えなかった。トランプは、彼が常に口にしている「法と秩序(law-and-order)」が重要という立場を強調した。

 

話題は「クリティカル・レイス・セオリー(Critical Race Theory)」に移ったが、トランプは自身の立場をうまく説明することに成功しており、「彼ら(教師たち)は我々の国を嫌うよう人々を教育している。私はそうはさせない」と発言している。

 

【訳】「人種に敏感になる訓練について、何が過激なのでしょうか?」と(進行役)クリス・ウォラスは質問した。

 

「彼ら(教師たち)は我々の国を嫌うよう人々を教育している」とトランプは返答。

 

ここでバイデンは、「彼はレイシストだ」とトランプを野次っている。

 

■ 法と秩序について

 

トランプは「民主党の都市」で問題(暴動)が起こっていると語った。

 

バイデンは、「私は法律を支持している・・・人々が公平に扱われる、正義に基づいた法と秩序だ」と語った。さらにバイデンは、「警察予算を打ち切ることに、私は完全に反対している」と語ったが、これは事実ではない。

 

【訳】ジョー・バイデンは、極左の活動家たちに対して、彼は「絶対に」警察署の予算を削減すると語った。

 

バイデンは、副大統領時代にも警察予算を削減した。彼はそれを再び行うだろう。

 

ウォラス司会者は、トランプに対して、白人至上主義者や武装グループを非難しますか?と質問している。(ウォラス氏は、バイデンにはANTIFAやBLMを非難しますか?とは質問していない。)

 

トランプは、「もちろん。そうする準備はできている。(しかし)私が見聞きする(暴力行為の)ほとんど全ては、左翼によるものであり、右翼ではない。(右翼グループの)Proud Boysは距離を取り傍観している。しかし、ANTIFAと左翼については誰かが何か対処をしなければいけない」と答えている。

 

ここでバイデンは、「ANTIFAは単なる概念にすぎない。組織ではない」と主張している。

 

【訳】トランプ:一つでいいからあなたを支持する警察グループの名前を挙げよ。

 

バイデン:時間がない。

 

トランプ:時間は十分ある。一つ名前を挙げよ。

 

この応酬でバイデンを救出するために誰が割って入ったと思う?(進行役の)クリス・ウォラスだ。

 

そしてトランプは、ANTIFAについて「野球のバットで頭を殴られる状況で、それ(ANTIFA)は単なる概念とは言えない」と痛烈に反論している。

 

■ 候補者の実績について

 

トランプは、「私が達成したことを達成した政権はかつて一つもない。でっちあげの弾劾裁判を起こされてもだ」と語った。

 

【訳】「3年半の間で私が達成した以上のことを達成した政権や大統領はかつて1つ/1人も存在しない」とトランプは語る。#2020年討論会

 

一方、バイデンは「この大統領の下で、我々は弱体化し、病は広がり、より貧しくなり、分断は広がり、そして暴力が増えている。私が副大統領だったとき、我々は不況を引き継いだが、我々はそれを解決した」と語った。

 

討論が加熱する中、気候変動の話題が持ち出され、トランプは「我々はより良い森林管理を行わなければいけない。毎年、『カリフォルニアが燃えている』という電話が私にかかってくる」と語った。

 

そしてバイデンの発言は驚くものだった。「私はグリーン・ニューディールを支持しない」と彼は発言した。そして彼は思い出したように「我々が前進するにつれて、グリーン・ニューディールは採算が取れるようになるだろう」と言い直している。

 

【訳】バイデンのウェブサイトは、彼がグリーン・ニューディールを支持すると記している。

 

(ハイライトのついた引用箇所)バイデンは、我々が直面する気候問題に対処するためにはグリーン・ニューディールが必要不可欠なフレームワークだと信じている。

 

バイデンは、カマラ・ハリス副大統領候補がグリーン・ニューディール政策の共同提案者であることを知っているのだろうか?

 

【グリーン・ニューディールとは?】

自然エネルギーや地球温暖化対策に公共投資することで、新たな雇用や経済成長を生み出そうとする政策。第44代アメリカ大統領、バラク・オバマが打ち出した。環境と経済の問題を同時に解決する手法として注目を浴びており、アメリカを皮切りに、日本や国際社会でもこの政策の検討・整備を始めている。

そもそもグリーン・ニューディールとは、1930年代の世界恐慌時にフランクリン・ルーズベルト米大統領が提唱した経済復興政策「ニューディール」と、環境や緑を表す「グリーン」を合わせた言葉。新たな公共事業や雇用促進策によって大恐慌からの脱却を図ろうとしたニューディールに倣い、2008年のリーマン・ショックを発端とする経済危機を、地球温暖化対策や環境関連事業に投資することで乗り切ろうというものだ。-コトバンク

 

■ 最後のテーマは大統領選挙の完全性

 

トランプ大統領は、郵便投票について「これはかつてない不正となるだろう」と発言している。

 

バイデンは、「もし私が勝てば、それは受け入れられるだろう。もし私が負けても、それは受け入れるだろう」と語り、トランプが主張している不正投票の心配はないと主張した。

 

ここでトランプはオバマ前大統領とバイデン前副大統領によるクーデターの話題を持ち出した。「政権移行など行われなかった。彼らは私にクーデターを仕掛けた」と、これまでに溜まりに溜まった不満を本人にぶつけた格好だ。

 

* * *

 

第1回目のテレビ討論会は、候補者が互いに言葉を遮るという繰り返しで収拾がつかなくなる場面が幾度となく発生した。

【訳】「興味深い1時間半でした」とクリス・ウォラスはわずかに含み笑いをしながら締めくくった。

 

+++

 

CNNのダナ・バッシュは、放送中に「これはクソみたいな見せ物だった」と発言している。

 

そして最後に、進行役を務めたFoxニュースのクリス・ウォラス氏についての評価をしないわけにはいかない。トランプは、いつものようにまくし立てる手法で相手を圧倒するという、いわゆる彼が「いじめっこ(bully)」と批判される場面が度々あったのは事実である。しかし中立が求められる進行役のウォラス氏は、トランプがバイデンの発言に反応しようとすると彼の発言を繰り返し遮っている。

 

【訳】クリス・ウォラスは、恥知らずにも偏見を持っている。今晩の討論会は、フェイク・ニュースが行われる現場を美しく実証した。私はこれが起こったことを、本当に嬉しく思う。なぜなら、視聴者はそれが行われている現場を目撃することができたからだ。

 

【訳】次回の討論会(があると想定)で、各候補者は相手の発言が聞こえる個室ブースに入るべき。自分の発言の番になるまでマイクは切られるべきだ。

 

 

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