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ツイッターのドーシーCEO、検閲の判断を一部ユーザたちの勝手な裁量に任せていることを認める|連邦議会の公聴会で

ツイッターのドーシーCEO、検閲を現場の人間たちの勝手な裁量に任せていることを認める|連邦議会の公聴会で

ツイッターのジャック・ドーシーCEO(Screenshot via Bloomberg)

10月28日(水曜)、フェースブックのマーク・ザッカーバーグ、ツイッターのジャック・ドーシー、そしてグーグルのスンダー・ピチャイCEOは連邦議会の委員会に喚問され、大手IT企業に「訴訟免除の保護措置」を保証している通信品位法のセクション230に関する証言を行った。彼らはビデオ会議システムを使って遠隔から参加した。

 

公聴会のタイトルは、「セクション230が与えている完全なる免責が、巨大IT企業の悪行を可能にしているのか?」となっている。

 

大統領選挙のわずか6日前に開かれたこの公聴会は、ユーザが投稿するオンライン上の発言内容に関してIT企業がその責任を負わないことを長い間法的に保証してきた免責条項について議論された。特に最近、ハンター・バイデンの「地獄からのラップトップ」に関する報道について、ツイッターやフェースブックなど特定のSNSプラットフォーム企業が、あからさまに民主党からの候補者を守ろうとする偏った検閲を行ったことから、自らの政治バイアスを露わにした大手IT企業が、中立的な「プラットフォーム」として法的に保護され続けることが妥当かが議論された。

 

トランプ大統領は、10月6日に投稿したツイートですでにこのセクション230を撤廃しろとつぶやいている:

【訳】セクション230を撤廃しろ!!!

 

この日の公聴会で、ザッカーバーグ、ドーシー、ピチャイはそれぞれ冒頭陳述を行った。

 

フェースブックのザッカーバーグCEOは、3人の中で最も慎重な意見を述べた:

「・・・セクション230に関する議論は、あらゆる政治的信念を持った人々が現状に満足していないことを示している・・・彼らは、プラットフォーム企業がコンテンツを削除するとき、公平にそして透明性を持って行うことを望んでいる。・・・

 

セクション230のおかげで、全ての大手インターネット・サービス企業を築くことが可能となり、表現の自由や開かれた空間といった重要な価値観が確実にプラットフォーム企業の運営の一部に組み込まれるようになった。これを変更することは重大な決断だ。しかし、これを意図された通り確実に効力を発揮させるために、連邦議会はこの法律を改定するべきだと私は信じている」。

 

ツイッターのジャック・ドーシーCEOは、より好戦的な発言を行った:

「セクション230は、インターネット上の表現の自由と安全にとって最も重大な法律だ。セクション230による保護措置を弱体化させることは、インターネットから重大なスピーチを排除することになるだろう。・・・

 

セクション230の基礎を侵食することは、私たちがインターネット上で意思疎通する様式を崩壊させることになりえ、少数の資金豊富な巨大テクノロジー企業だけが生き残ることになる」。

 

連邦通信委員会(FCC)の委員長は、セクション230を撤廃させないよう、ジャック・ドーシーが過度に人々を怖がらせようとしていると語っている。

 

グーグルのスンダー・ピチャイCEOも、セクション230を改革することは企業と利用者の両方にとって悪影響があると警告した:

「当委員会がこの重要な分野における政策形成を検討されるにあたり、セクション230のいかなる変更についても非常に慎重になることを私は強く要請します。こうした変更は企業と消費者に対して影響をもたらすということを強く意識していただきたい」。

 

この日の公聴会では、特にツイッターのドーシーCEOに対して共和党の各議員から厳しい質問が浴びせられた。ハンター・バイデンに関する報道を最も厳しく検閲したツイッターに、最も厳しい質問が浴びせられたのは当然だろう。

 

そして議員たちから厳しい質問が投げかけられる中、ドーシーCEOはおそらく意図せず、同社の非公式な検閲システムについて口を滑らせる一幕があった。

 

リック・スコット上院議員は、イランやベネズエラ、チャイナ政府といった独裁者のツイートを提示して、ツイッター社はこうした危険な独裁者たちが彼らの意見を表明することを許しているにもかかわらず、その一方で(アメリカ国内の)保守派のユーザたちを不公平にも標的にしていると問題提起した。

 

この質問を受けて、ドーシーCEOは次の回答をした:

誤解を招く恐れのある情報やデマ情報に関して、私たちは一般的なポリシーを定めていません・・・私たちは、一般の人々にそれについて声を上げてもらうことに頼っています」。

 

この質疑応答が行われたときの動画。明らかにドーシーCEOの声は弱々しい:

 

ドーシーCEOによるこの回答は、政治的に意見の偏った一部のユーザたちが、何が真実で何がフェイク・ニュースであるか判断するツイッターの検閲行為を支配してしまっていることを認めた瞬間であるようだ。

 

【訳】ドーシーは、ツイッターがデマ情報に関する一般ポリシーを定めていないと言った。「私たちは、一般の人々にそれについて声を上げてもらうことに頼っています」。ツイッターですら、ポリシー策定を急進的なツイッター(ユーザ)にアウトソーシングしている。

 

また、タミー・ダックワース上院議員が3人のCEOに対して、各社は「『マスクは役に立たない』といった危険なウソを広める国内のデマ情報について対応すること」に個人的にコミットするか?と質問したのに対して、3人とも「Yes」と回答した。マスク問題はアメリカ国内で大問題となっており、改めてこれら大手IT企業が一部の科学者や専門家の意見を採用し、異なる意見の専門家は積極的に言論封殺することを認める場面となっている。

 

トランプ大統領は、この日の公聴会をリアルタイムで視聴していたようで、公聴会が開かれている最中に次のツイートを投稿している:

【訳】メディアと大手IT企業は、バイデンの汚職について報じていない!

 

【訳】アメリカ合衆国は報道の自由がない。あるのは報道の隠蔽、もしくは明白なフェイクニュースだ。過去2週間でいかに私たちのメディア、そして今では巨大IT企業が腐敗しているかについて多くのことが判明した。事態はもっと深刻かもしれない。セクション230を撤廃しろ!

 

また、エド・マーキー上院議員は、フェースブックのザッカーバーグCEOに対して次の質問をした。

【訳】エド・マーキー上院議員は、フェースブックのザッカーバーグCEOに対して、フェースブックのアルゴリズムが大統領選挙後、暴力を呼びかけるいかなる投稿も「広げない」ことにコミットするかと質問した。

 

ザッカーバーグは、暴力を呼びかける投稿はフェースブックのポリシーに違反しており、このポリシーについて「例外はない」と語った。

 

そして最も舌鋒鋭く厳しい質問を行ったのはテッド・クルーズ上院議員だ。彼は弁護士でもある。

【訳】テッド・クルーズ上院議員:「この委員会に出廷した3人の証人たちは、全員、アメリカにおける言論の自由、そして我々の自由で公平な選挙に対して最大の脅威をもたらしていると私は確信する」。

 

【訳】クルーズ議員:「ツイッターには選挙に影響力を与える能力があるか?」

 

ドーシー:「No(いいえ)」

 

クルーズ議員:「あなたが選挙に影響を与える力がないと考えているとしたら、なぜあなたは投稿内容をブロックするのか?」

 

クルーズ議員の追及はこれで終わらない。

【訳】「Mr.ドーシー、いったい誰があなたを選挙で選んだんだ?」とテッド・クルーズは言った。

 

「私たちはもっと信頼を勝ち取る必要があることに気がついています。もっと説明責任を果たすことが必要であることに私たちは気がついています」とジャック・ドーシーは答えた。

 

この質疑応答が行われた後、ツイッターの株価は急落している。

 

クルーズ上院議員による厳しい質問を受けても、ドーシーは見た目の平静さを崩すことはなかったが、終始、声は弱々しく窮地に追い込まれた様子がにじみ出ていた。

 

この公聴会の全容は以下で視聴することができる(以下2本の動画は同じ内容):

 

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https://twitter.com/BFidr/status/1321345916352241664?s=20

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