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トランプ陣営は選挙結果を「無効化」するために州政府関係者を訴えるとパウウェル弁護士——ウィキリークスが暴露した国務省の外電もスマートマティック社はベネズエラ人が所有と報告

トランプ陣営は選挙結果を「無効化」するために州政府関係者を訴えるとパウウェル弁護士——ウィキリークスが暴露した国務省の外電もスマートマティック社はベネズエラ人が所有と報告

ベネズエラのウゴ・チャベス(左)とニコラス・マドゥロ(Photo via Flickr)

11月19日(木曜)午後、AP通信はジョージア州での手作業による再集計の結果、ジョー・バイデンが勝利したと報じた。その根拠となったのが、同州の州務長官が、500万枚にのぼる同州の投票用紙を手作業で再集計してもなお、バイデン候補が優勢のままであると発表したため。これにより、ジョージア州で民主党からの大統領候補者が28年ぶりに当選したと同州務長官は語った。しかしジョージア州での選挙結果は、トランプ陣営が起こしている法廷闘争の判決次第であり、まだ確定していない。

 

このニュースが報じられる少し前、トランプ陣営の訴訟弁護団の1人であるシドニー・パウウェル弁護士は、ジョージア州など不正選挙の疑惑がかけられている州で選挙結果の選出証明を行う選挙管理人たち(州務長官等)には、「相次ぐ訴訟」が待っているだろうと警告した。

 

元連邦検事であり、ロシアゲート疑惑で偽証罪に問われたマイケル・フリン中将の弁護を主導したパウウェル弁護士は、木曜に出演したFOX Businessの番組で、司会者であるルー・ドブス氏に対して次のように語り、トランプ陣営は、ジョー・バイデンを次期大統領と宣言したいくつかの重要な接戦州の選挙管理人たちに照準を絞り、彼らに対する訴訟を起こす予定であると語った。その1人が、ジョージア州のブラッド・ラッフェンスパーガー州務長官(共和党)である。彼は今週金曜までに選挙結果について選出証明を行わなければいけない。

 

パウウェル弁護士が出演したこの番組はツイッター上に投稿されている:

【訳】シドニー・パウウェルの発言:「率直に言って、全ての接戦州(スウィング・ステート)での全選挙は、覆されるべきだ。そして州議会は、確実にトランプのために(選挙人票を投じる)選挙人が選ばれるようにするべきだ」。

 

この番組内で、ドブス司会者はトランプ陣営の訴訟団がドミニオン社とスマートマティック社に対して訴訟を起こすつもりかと質問した:

あなた方は、こうした違法行為について、彼ら(ドミニオン社とスマートマティック社)に対して法的手段に訴えるつもりですか?

 

この質問に、パウウェル弁護士は次のように回答している:

企業やソフトウェアに対しては行わない。しかし、選挙結果を無効化するため、そしてそれ(選挙結果の判断)を州議会と選挙人団に任せ、必要であれば連邦議会に任せるよう強制させるために、選挙管理人たちに対する訴訟を起こすだろう。

 

この日、トランプ陣営の訴訟弁護団は、ワシントンDCで1時間半以上にわたる記者会見を開いた。その際、パウウェル弁護士は、ドミニオン社とスマートマティック社が「不可解なつながりを持っている」と断言している。そしてこの記者会見に登場したジュリアーニ元NY市長、パウウェル弁護士、その他の弁護士たちは、民主党側が手の込んだ策略を立て、大統領選挙で利用された投票機械を「不正操作した」と糾弾した

 

この記者会見の中で、ジュリアーニ弁護士は次のように語っている:

(トランプが)ペンシルバニア州で15万票の得票差をつけて勝利したことを私は証明できる。・・・これ(不正行為)を行なった人々は、私が見たことも聞いたこともない最悪の犯罪の一つを犯した。(主要ないくつかの州の投票データには)パターンがあり、(民主党が支配している都市で不正選挙を行うために)中央集権的な場所で計画されていた。

 

パウウェル弁護士も、トランプ大統領は「地滑り的な大勝利をしていた」と語り、彼女たちの弁護団はそれを証明するつもりだと語った。そして彼らが糾弾している民主党側による不正行為について、パウウェル弁護士は感極まって多少涙声になりながら次のように語った:

アメリカの愛国者たちは、我々の地方政府レベルから国政の最高レベルにいたるまで広がる腐敗にうんざりしている。我々を怖気付かせることはできない。我々は逃げない。我々は、この問題を今こそ一掃するつもりだ。トランプ大統領は、地滑り的大勝利をした。我々はそれを証明するそして我々は、自由のために投票した人々のために、アメリカを取り戻すつもりだ

 

パウウェル弁護士は、投票ソフトウェアを使って大統領選挙を覆すために、「キューバ、ベネズエラ、そして『おそらく』チャイナといった国々から、共産主義の資金による影響」があり、そうした国境を越えた共謀が行われたと主張している。

 

パウウェル弁護士はさらに、彼女の訴訟弁護団は、複数の州で利用された投票機械およびソフトウェアに関して、証明可能な不正行為を暴いている1人のインサイダーから証言を得ていると語った。この人物は、彼らがベネズエラ軍と協力したと語っており、スマートマティック社の幹部、ベネズエラの元独裁者ウゴ・チャベス、そしてベネズエラの選挙管理人たちが何年も前に共同謀議したという概要を説明している。

 

この内部告発者は次のように語っている:

(一般的な)電子投票システムのソフトウェアやその基本的な設計構造、そしてドミニオン社やその他の電子票集計企業のソフトウェアは、「スマートマティック選挙管理システム(Smartmatic Electoral Management System)」の派生物であるソフトウェアに依拠している。・・・

 

つまり、スマートマティック社のソフトウェアは、DNAとして、あらゆる票集計企業のソフトウェアとシステムの中に組み込まれている。

 

パウウェル弁護士は、スマートマティック社、ドミニオン社、そしてその他の票集計企業が今年の大統領選挙で利用した技術は、チャベス政権下で「彼が二度と選挙に落選しないようにするために」何年も前に開発されたものだと主張している。

 

今週月曜、パウウェル弁護士は、証拠の一部を彼女のツイッターに投稿していた。そこには、ベネズエラの元軍人が署名したとされる宣誓供述書から3枚のスクリーンショット画像が添付されていた。その宣誓供述書は、ベネズエラで行われた選挙について証言している。この宣誓供述書とパウウェル弁護士の補足説明によると、選挙関連ソフトウェア企業のスマートマティック社は、票を書き換え、そしてその証拠を一切残さないことで、ベネズエラ政府が自国での選挙を不正操作する支援を行なった。この軍人は、抜粋された宣誓供述書の中で、今年の米国の選挙が、2013年にベネズエラで行われた大統領選挙のことを「気味が悪いほど思い起こさせる」と語っている。

 

パウウェル弁護士は、月曜に出演したFOXニュースの中で、「この人物は、彼自身の経験から、そこ(ベネズエラ)で起こったのと全く同じことが、ここ(米国)でも起こったのを目撃した」と語った。

 

パウウェル弁護士やジュリアーニ弁護士、そしてリン・ウッド弁護士らが次々とメディアに登場して不正選挙を糾弾していることに刺激されて、反トランプの急先鋒であるニューヨークタイムズ紙は反射的に、2017年にベネズエラで行われた選挙はかなり公平で開かれたものであったという記事を掲載している:

スマートマティック社の投票機械がベネズエラで不正に利用されたというかつての主張は異議が唱えられており、AP通信によると「裏付けがない」。

 

しかし、まさにそのニューヨークタイムズ紙が、2017年に掲載した記事の中で、「ベネズエラは誤った投票者数を報告した」と報じ、その記事の中でスマートマティック社の機械がその時の選挙と、それ以前のいくつかの選挙で利用されていたと言及していた。

 

スマートマティック社は、その声明の中で、ドミニオン社とは一切の関係がないと否定しており、一方、ドミニオン社は「ペロシ下院議長の家族、ファインスタイン上院議員の家族、クリントン・グローバル・イニシアチブ、スマートマティック社、サイトル(Scytl)社とは会社の所有関係には一切なく、その他いかなるベネズエラとの関係もない」と発表している。スマートマティック社が子会社であるセコイア(Sequoia)社を売却してから3年後(現在から約10年前)、ドミニオン社はセコイア社から資産をいくつか購入している。(この日の記者会見で、ジュリアーニ弁護士は、これら企業は不正がばれてビジネスをすることが難しくなると社名を次々と変更していると語っている。)

 

スマートマティック社は、自社サイト上で、「いかなる国のいかなる政府や政党ともつながりは一切ない。当社はいかなる政府によっても所有、出資、支援を受けたことは一度もない」と記している。

 

しかしこれは奇妙な声明である。というのも、ウィキリークスが過去に暴露した、米国務省に送信された機密の外交公電のいくつかに、スマートマティック社の霧に覆われた背景情報が記されており、その内容と今回スマートマティック社が発表した声明が明らかに矛盾しているからだ。

 

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「機密の外交公電:スマートマティック社と同社の投票機械に対するカラカス(米大使館)の視点」

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