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オールドメディアが伝えない海外のニュース

大手メディアは6つの接戦州でバイデンが勝利と報道——しかし接戦州の7州で共和党の選挙人がトランプ大統領に投票——決着は連邦議会が選挙人票を正式に集計する1月6日に持ち越しか?

12月14日(月曜)に行われた選挙人による投票を受けて、ジョー・バイデン候補が米東海岸時間の午後7時30分にスピーチを行う予定である。トランプ大統領と彼の支持者たちが選挙結果を争っている6つの接戦州で、バイデン候補が選挙人票を獲得したと大手メディアは報じている。

 

ブルームバーグ通信は次のように報じている

ミシガン州の16人の選挙人はバイデンに投票した。その前にすでに、アリゾナ州、ジョージア州、ネバダ州、ペンシルバニア州、そしてウィスコンシン州の63票が彼に投票された。バイデンは選挙人たちが270票を(彼に)投じた時、時期大統領として正式に宣言されるのに十分な選挙人票を獲得することになる。これは、カリフォルニア州(の選挙人が)投票した後に決定的となると見込まれている。連邦議会は、1月6日に(選挙人団による)票を正式に数えることになる

 

トランプ大統領と彼の支援者たちが11月3日の大統領選挙の結果について異議申し立てを行い、それがまだ係争中であるこの日、選挙人による投票は行われた。トランプ弁護団は、1月6日まで決着はつかないと語っている

 

しかし主流メディアは、バイデン勝利が確実であり、トランプ大統領には望みがないと報道している:

月曜、ジョージア州の共和党議長であるデービッド・シェイファー氏はツイッターに次のように投稿した。同州における共和党の選挙人らは、トランプ大統領とマイク・ペンス副大統領に票を投じるために州議会議事堂に集まった。同州の選挙結果を争ってトランプ選挙陣営が起こした訴訟が、いまだ係争中であるため。ペンシルバニア州の元連邦下院議員、ルー・バーレッタ氏は、同州(コモンウェルス)におけるトランプ支持の選挙人たちもまた、裁判所が選挙結果を覆す場合を考慮して、「条件付き」の投票を行ったと語った。

 

その意図は、対立する選挙人の候補者リストを連邦議会が検討するよう提出することにある。しかし、各州から送られてくる認定された選挙人の候補者リストに対して、連邦議会が認めることができるのは1つのリストだけである。オハイオ州立大学で選挙法プログラムの所長を務めるエドワード・フォーリー教授は、彼ら(接戦州における共和党)の動きは「法律問題として、成功しないだろう」と語っている。同教授は論争状態となった選挙について研究している。 –Bloomberg

 

12月14日の選挙人による投票の結果、バイデン候補は25州およびワシントンDCから306の選挙人票を獲得し、一方、トランプ大統領は25州から232の選挙人票を獲得した、とアメリカの主流メディアは報じている。ニューヨークタイムズ紙はバイデン候補が306票の選挙人票を獲得したと「当確」報道を行う一方、CNN  はバイデン氏が確実にしたのは247票であり、306票獲得することになることが「予想される(expected)」とやや慎重に報道している。ワシントンポスト紙も同様に306票の獲得が「予想される(expected)」と報じている。

 

この日、NBCニュースなどが全米で行われた選挙人の投票の様子を生配信した。

 

しかし、深刻な不正選挙の証拠が次々と明らかになっている接戦州の7州で、共和党の選挙人たちがトランプ大統領に投票したとの情報が流れており、前代未聞の紛糾した状態となっている。ニューヨーク市警の元本部長バーナード・ケリック氏は次の投稿を行っている:

【訳】歴史的かつ前代未聞 − ペンシルバニア州、ジョージア州、ミシガン州、ウィスコンシン州、アリゾナ州、ネバダ州、そしてニューメキシコ州全てにおいて、共和党の選挙人がトランプ大統領に投票した。このことは、彼に投票した選挙人を使って、大統領が不正を修正するという権利を維持する。

 

* * *

 

■ 選挙人による投票プロセス

 

選挙人は、紙の投票用紙を使って、大統領と副大統領に投票する。

 

33州は、選挙人に対して各州での一般票の勝者に投票することを義務付けているが、他の17州は選挙人がどのように投票するかを「強制(bind)」していない。これら17州の選挙人は、各自が望む候補者に勝手に投票することができる。選挙人が、一般票の勝者ではない候補者に投票する場合、彼らは「不誠実な選挙人(faithless electors)」とみなされる。2016年の大統領選挙では、2人の不誠実な選挙人がトランプ候補に投票しなかった。一方、5人の不誠実な選挙人が、ヒラリー・クリントンに投票しなかった。これら7人の不誠実な選挙人は、ハワイ州、テキサス州、ワシントン州で発生した。

 

選挙人は、通常、彼らの州における候補者や政治家たちと深いつながりがある。例えば、2016年、民主党の活動家であるエド・バックは、彼が選挙登録している選挙区の連邦議員であるアダム・シフ下院議員(カリフォルニア州選出・民主党)により、選挙人団選定された。エド・バックは、財力が豊かな政治献金者として知られ、アダム・シフ下院議員はエド・バックから政治献金を受け取っていた。しかし、エド・バックは、彼のマンションで薬物を過剰摂取した3人の黒人男性の遺体が発見された後、3件の暴行罪で有罪判決を受けている

 

アダム・シフ下院議員(左)とエド・バック

 

ナンシー・ペロシ下院議長の娘もまた、2016年の選挙でカリフォルニア州の選挙人を務めた。

 

■ 選挙人団による投票後の進め方

 

12月14日に投票された選挙人票は、1月6日に連邦議会の下院本会議場で開かれる合同会議で正式に集計される。この集計作業は、マイク・ペンス副大統領が取り仕切る。ペンス副大統領は、州のアルファベット順に、各州から送られてきた選挙人票の証明書(certificates)を開封し、それら選挙人票を4人——上院から2人、下院から2人——の「投票集計係(tellers)」に提示する。そしてその4人が票を集計する。最低270票の選挙人票を獲得した候補者が大統領選挙の勝者となり、ペンス副大統領がその結果を発表する。この合同会議は、集計が完了し、結果が公に宣言されるまで終えることはできない。結果が公に宣言された時点で、大統領選挙の結果が正式に決定される。

 

■ 連邦議員はこのプロセスを阻止することができるか?

 

Timesによると、1月6日にこの結果(選挙人票の投票結果)が読み上げられた後、連邦議員たちは異議申し立てを行う機会がある。この異議申し立ては書面で行う必要があり、少なくとも1人の上院議員、そして1人の下院議員による署名がなければいけない。この異議申し立ては、上院と下院にそれぞれ分かれて議論される。各連邦議員は5分間の持ち時間が与えられ、発言することが許される。この議論は、2時間後には強制的に終了され、50州の投票結果を却下するか否か、上下院議会がそれぞれ投票する。

 

Timesは、トランプ支持者たちが「異議申し立てを既に計画」しており、これが「面白い政治ショーとなるだろう」と報じているが、これが選挙結果を変える可能性は低いとも報じている。

 

■ トランプ大統領と彼の支持者たちの戦いはこれで終わりか?

 

トランプ弁護団のルディー・ジュリアーニ弁護士とジェナ・エリス弁護士は、「アメリカ合衆国憲法で唯一、確固とした日付は、大統領就任式である1月20日の正午12時だ」と語り、接戦州において広範に行われた不正選挙を根拠に、選挙結果を覆すためのあらゆる法的オプションを使い尽くすつもりであることを示唆した。

 

しかしエリス弁護士は以前、選挙人票を集計する1月6日が「最重要」と語っており、この日がある程度の節目となることは間違いないようだ。

 

1月6日の重要性は、軍事専門家のマイク・アダムス氏も指摘していることはここで紹介した。もしこの日、連邦議員らが異議を唱えることに失敗した場合、トランプ大統領は国家安全保障のオプションを発動しなければいけないと同氏は述べている。さらに、ミラー国防長官代行が、CIAへの軍事サポートを打ち切ることを検討していると伝える書簡を、ジーナ・ハスペルCIA長官に送ったと報じられているが、その書簡は1月5日までに回答することを要請している。

 

 

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