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新刊『下天の混沌(Chaos Under Heaven)』:ファウチ所長が率いる米国立衛生研究が、スキル不足の武漢ウイルス研究所にコウモリのコロナウイルスに関する研究資金を提供していたことを改めて裏付ける

新刊『天の下にあるカオス(Chaos Under Heaven)』:ファウチ所長が所属する米国立衛生研究が、人員不足の武漢研究所にコウモリのコロナウイルスに関する実験資金を提供していたことを裏付ける

ジョシュ・ローギン氏(Photo via Flickr)

【この記事の短縮URL】 https://bonafidr.com/wR0Fd (『https://』は省略可能です)

昨年4月、ワシントンポスト紙のコラムニスト、ジョシュ・ローギン氏はスクープ記事を掲載した。その中で、2018年にチャイナ駐在の米国大使館職員たちが2本の公電を送信し、武漢でコウモリを宿主とするコロナウイルスについての「リスクある研究」を行っている生物研究所は安全性が不十分であると警告していたことを明らかにした。

 

この記事掲載から約1年が経ち、ジョシュ・ローギン氏は新刊『Chaos Under Heaven: Trump, Xi, and the Battle for the Twenty-First Century下天の混沌:トランプ、習近平、そして21世紀を懸けた闘い)』を発表した。

 

 

この書籍の中で、ローギン氏は武漢ウイルス研究所が新型コロナ・パンデミックの起源であると示唆する状況証拠を提示している。さらに、ローギン氏は、ファウチ所長が率いる米国立衛生研究(NIH)が、「武漢ウイルス研究所の科学者たちが関与する数多くのプロジェクト——同研究所が行っていたコウモリのコロナウイルスに関する研究の多く——に出資していた」ことも裏付けている。

 

この新刊の「結論」は昨年掲載された同氏の記事から変わっていない——単純に点と点を結びつけ、多少の論理的思考を働かせれば容易に到達できる結論を示している。「世界最大級のコウモリ・コロナウイルスのコレクションを保有し、新型コロナ(学術名:SARS-CoV-2)に最も近い既知の親類ウイルスを保有していた研究所」が、動物を宿主とするウイルスをより容易に人間に感染するよう改変する、いわゆる「機能獲得型」研究を何年も続けてきた頃、新型コロナ(SARS-CoV-2)が「その研究所の目と鼻の先」に出現した(アメリカではオバマ政権が2014年10月にこうした機能獲得型研究を禁止している)。さらに、チャイナの研究者たちには「バイオセーフティーレベルが最高の4(BSL-4)の研究所を安全に運営するために適切な訓練を受けた技術者が十分にいなかった」。そのことを発見したアメリカの国務省職員たちは「ショックを受けた」と本国に報告している。こうした「点」をつなぎ合わせれば、新型コロナウイルスが武漢ウイルス研究所から逃げ出した可能性は当然の結論のように見える。

 

左派ニュースサイトのPoliticoが、ローギン氏の新刊から以下の個所を抜粋して紹介している

武漢ウイルス研究所は、米国の大学や研究機関と提携して、機能獲得型研究に公然と参加していた。しかし、チャイナにある複数の研究所は、公表されているよりもはるかに大規模に機能獲得型研究を行っていた証拠を米国政府はつかんでいると、この政府関係者は私に語った。つまりこれは、チャイナ国外の人たちが把握していたよりも多くの研究所でより高いリスクを彼らが冒していたことを意味する。次にこの事実は、新たに、そして厄介なことに、実験室で事故が発生したという仮説を生む。

 

ローギン氏はまた、北京にいるチャイナの研究者グループが、2020年7月にほとんど注目されていない研究を行っていたことを記している。この研究グループには「(チャイナの)軍医科学アカデミーに所属する数人も含まれていた」。彼らは、「ゲノム編集技術『CRISPR(クリスパー)』を使ってネズミにヒトACE2受容体——コロナウイルスがヒトの肺に非常に容易に感染することを可能にする受容体——を備えた肺細胞を持たせることで、ヒトのような肺を持つネズミを作り出し」、それによりSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)を研究するための新たなモデルを構築したと発表した。

 

ローギン氏はこの新刊の中でさらに次のように記している:

専門家との協議の結果、一部のアメリカ政府関係者は、この北京の研究所が、新型コロナウイルス発生よりもかなり前から、ACE2受容体を備えたマウスを使ってコロナウイルスの実験を行っていた可能性が高いと確信するに至った——チャイナ側はこの研究をこれまでに公表したことはなく、またその存在を認めない方針を続けていた。国務省は、1月15日の声明で、武漢ウイルス研究所は機能獲得型研究への参加を一部開示しているものの、RaTG13関する研究は開示しておらず、「少なくとも2017年以降、人民解放軍のために動物実験を含む機密研究に従事してきた」と断言している。それだけでは、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)の起源を説明する助けにはなっていない。しかし、チャイナの複数の研究所では、世界の国々が知らない危険なコロナウイルスの研究が多く行われていると、アメリカの政府当局者が確信していることは明らかだった。

 

アメリカ政府の高官の1人は、ローギン氏に次のように語っている:

これは、北京や武漢にある研究所や軍の研究所が、その安全ではない研究室でACE2受容体を持つマウスにコロナウイルスを投与してもてあそぶといった、底知れない活動の全体像を、カーテンの下から少しだけ覗いたに過ぎない。西側では理解されていない、あるいはこちら側では前例のない膨大な活動を、私たちは少しだけ覗き見していることを示している。

 

チャイナは、彼らが行ってきたコロナウイルス研究について「ごまかし、曖昧化するという行動パターン」を取ってきた結果、トランプ政権の関係者の一部は、チャイナ共産党(CCP)が彼らのストーリーに当てはまるように科学データを操作しているということに、ますます確信を深めるようになった。しかし問題は、チャイナ政府が発表する内容にはあまりに透明性が欠落していたため、米国政府の関係者にはSARS-CoV-2(新型コロナウイルス)がチャイナ国内の研究所を起源として発生したものであるかどうかを証明することが不可能だったということだ。

 

アメリカ政府の関係者の1人は、ローギン氏に次のように語っている:

もし決定的証拠があるとしても、チャイナ共産党(CCP)は、それについてあえて声を上げるような人たちもろとも、そのような証拠を葬り去っているだろう。我々は、どちらにしてもそれを証明することは決してできないだろう。それが最初からチャイナ政府の目標だ

 

ローギン氏の新刊の抜粋を掲載したPoliticoの記事はここで無料公開されている

 

米国務省の公電記録から米政府は2018年に警告を受け取っていたことが判明:コウモリを宿主とするコロナウイルスを研究している武漢研究所には安全性の問題がある−ワシントンポスト紙

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