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【回顧録】プーチンがバイデンに大恥をかかせた2011年モスクワ会議——現場に立ち会った元ホワイトハウス速記者がバイデンは嘘をついていると暴露

【回顧録】プーチンがバイデンに大恥をかかせた2011年モスクワ会議——現場に立ち会った元ホワイトハウス速記者がバイデンは嘘をついていると暴露

バイデン副大統領(当時)とプーチン大統領(2011年3月10日モスクワで撮影)(Photo via AP Photo/Alexander Zemlianichenko)

マイク・マコーミック筆|2021年3月18日|The National Pulse掲載(太字強調はBonaFidr)

 

ジョー・バイデンは、2011年にモスクワで行われたプーチンとのやり取りについて嘘をついている。そしてロシアの大統領はそのことを我慢して見過ごすつもりはない。私がこのことを知っている理由は、私がその日の出来事の目撃者だからだ。これはワシントンDCのメディアがバイデンを問い詰め損なった出来事であり、現在の我々の大統領が、いかにロシアの大統領に恥をかかされたかについて、本質を見抜く特別な見識を与えてくれるものである。

 

ウラジミール・プーチンと彼のスタッフたちは、当時副大統領であったジョー・バイデンを、ほぼ儀式のように恥をかかせようとした。ジョー・バイデンは、副大統領時代、世界の舞台でほとんど尊敬されていなかった。もし信じてもらえるなら、現在、彼はますます尊敬を失っている。私が目撃したあの瞬間以来、ジョー・バイデンと彼のスタッフたちは、ワシントンの報道陣の助けを借りて、実際に起こったこととは180度違う話をしている

 

バイデンがABCニュースのジョージ・ステファノプロスとの吐き気を催すほどの甘いインタビューの中で、プーチンに対する自らの外交手腕について嘘をついた後、プーチンはロシア大使をワシントンから引き揚げた。これは、(バイデン政権との新たな関係構築の)出発点から、プーチンにとっては大きな動きだ。通常、もしある国やそのリーダーを恐れるなら、自国の大使を引き揚げさせることから始めることはない。これはプーチンがバイデン政権にこのように言っていることを意味する:「我々はお前を必要としないし、お前のことなど怖くもない」と。

 

これは、外交関係を維持しながらロシアに制裁を加えたトランプ政権とはかなりの違いだ。メディアは、ロシアとの無意味な対立を避けようとしたトランプを非難した。それと同じマスコミが、今、ジョー・バイデンがチャイナ共産党に屈服したことをベタ褒めしている

 

余談だが、ABCニュースのステファノプロスは、(今回のインタビューの中で)息子のハンター・バイデンが親プーチンのモスクワ(元市長の妻)の女性から350万ドルの送金を受け取っており、そのことで彼が浸透工作を受けている危険があることについてバイデンに迫らなかった。この金銭の授受については、昨年9月に上院国土安全保障政府問題委員会が報告している。

 

私は、ジョー・バイデンとウラジミール・プーチンとの一度きりの会談で何が起こったかを、著書“Joe Biden Unauthorized(未承認ジョー・バイデン)”に記録した。この出来事を記した章のタイトルは「Bitch Slapped in Moscow(モスクワでビンタされる)」であり、それが実際に起きた真実であることを私は保証できる。

 

バイデンはビンタをされたのに、それをなかったことにしているのだ。

 

プーチンは何が起こったか知っている。彼はそこにいた。冷酷な元KGBエージェントに相対する準備ができていないように見えたジョー・バイデンの体面を、プーチンは自ら傷つけたことを知っている。それにもかかわらず、ジョー・バイデンは「私はタフガイだった」という嘘をつき続けている。

 

ジョー・バイデンのホワイトハウス速記者として、私はプーチンの真後ろ約1.5メートルの距離に立っていた。洗練された会議テーブルを挟んでプーチンと向かい合って座っていたバイデンは、私から約3.6メートルの距離にいた。

 

会議が始まって約10分後、バイデン副大統領は、何十年にもわたって(上院議員として)米露交渉に携わってきた自分の役割について、次のような退屈なフレーズを使って説教を始めようとした——「私はずっと以前から外交の舞台にいる。最初にここに来たときは・・・」。

 

そして・・・カット。

 

ジョー・バイデンが1センテンスほど話を進めたところで、マイクが切られ、テレビカメラの照明が消え、厳しいロシア人の声が報道陣に退出を命じた。そして彼らは言われるがままに出ていった。

 

ビデオカメラが三脚から抜かれ、機材がカチッと音を立てて切られる間に、報道陣は素早くそして効率的に退出していった。ポータブルライトが格納式の棒から下ろされた。誰もしゃべらず、誰もその場に長居しようとはしなかった。

 

これは、プーチンがKGB時代の冷酷さを露わにした時だった。事前に用意されていたシグナルがあったにせよ、単に非公開で設定されていたタイムリミットだったにせよ、プーチンは電源コードを抜くように全てを突然キャンセルし、考えられないことをやってのけた:彼はジョー・バイデンの聴衆を奪い去り、彼から発言の機会を奪ったのだ。目に見えないスイッチを切るかのように、発言の途中で彼を黙らせた。

 

薄暗い部屋の中で、ジョー・バイデン米国副大統領が、船底で疲れ果てた魚のように信じられないという表情をしているのがテーブルの向こう側に見えた。抗議も文句もなかった。「おい、私はまだ終わってないぞ」などの言葉もない。一切何の発言もなかった。彼は恥をかかされた。

 

私にとっての発見は、その冷遇の計画が、いかに正確に事前に熟考されていたかということだ。プーチン、または彼のチームは、おそらくこのシナリオをすべて計画していた可能性が高い。彼らは、どのような「餌」を使うか、ジョー・バイデンがその餌にどのように食いつくか、そして彼が食いついた時、彼らがリールを巻いてバイデンを引き寄せることを正確に把握していたのだ。

 

アメリカの代表団が、威勢のいい彼らのリーダーから大事な瞬間が奪われたことに気づいた時、ロシアの大統領とその代表団は、静かにそして冷たく座っていた。ロシアで最強の男は、ジョー・バイデンを恐れも、尊敬もしていなかった。彼はただ、スポーツとしてジョー・バイデンをもてあそんだだけだった。

 

ここに、私がオバマ政権のホワイトハウス広報部門のために文字起こしした記録(トランスクリプト)へのリンクがある。これを見ると、バイデンの発言が途中で終わっていることがわかる。

 

それでは、ジョー・バイデンがウラジーミル・プーチンに向かって「お前には魂がない」というセリフを言い、そう言うことによってバイデンがプーチンに対する優位性を取り戻そうとしていることをどう考えればいいのだろうか?

 

2017年に出版されたジョー・バイデンの著書“Promise Me, Dad(父さん、私に約束して)”の中でのみ、(当時のバイデン副大統領は)その会議を「激しい論争の場」だったと表現している。6年かかったとはいえ、少なくとも彼は、私が目撃したことについてようやく白状した。

 

バイデンが自己宣伝のために話す当時の内容は、いつも決まって彼がプーチンをどのように評価しているかをわずかに語ることが話の中核だった。あなたもこれを聞いたことがあるかもしれない。確かにバイデンは何度もこの話を繰り返してきた。

 

プーチンの立派なオフィスを称賛した後、バイデンはロシアが資本主義を受け入れつつあることのおかげだとからかうように言い、そしてプーチンの目を見て次のようなことを言ったという:「あなたには魂がないと私は思う」。バイデンによると、それに対してプーチンは英語でこう答えたという:「素晴らしい。我々は気脈が通じているということだ」。

 

その場に記者はいなかったため、我々は副大統領(当時)の言葉を信じるしかない。しかし、二人の首脳の間で交わされたやり取りについてすでに知られている内容を考えると、実際にこのようなことが起こった可能性はどのくらいあるのだろうか?

 

考えてみてほしい。バイデンは政治家人生を通して自分の外交能力の高さを自慢してきた。この中断された記者会見の最後で、バイデンはブレジネフと行った会談について語っていた。しかし、彼は何の根拠もなく、突然プーチンを「魂がない」と呼ぶことにしたというのか?

 

実際には、バイデンは次の2つのうちの 1つをうっかり暴露している——1つは、(モスクワでの)記者会見で恥をかかされて、彼は何か(つまり「あなたには魂がない」と)うっかり口を滑らせてしまったということ。あるいは、報道陣がいない空っぽの部屋で(ロシア側から)「引っ掛かったな」と恥をかかされたことを理由に、自らの何十年にもわたる外交政策の経験を(今になって)ドブに捨てようとしていたということ。それを行うには奇妙なタイミングに見える。

 

オバマ・バイデン政権の間、プーチンの行動は常に好戦的だった。そして今、ビンタされたバイデンが戻ってきたことで、プーチンはロシア版の「(グレート)リセット」という戦略にまたすぐ逆戻りしようとしている。

 

これは、ジョー・バイデンが何十年にもわたって自らについて表現してきた天才的な「外交官」や、メディアが無批判に彼について報じてきた「名戦略家」であるようには聞こえない。

 

実際、バイデンのロシアに対する新たな姿勢は、アメリカをまた別の外交政策の混乱に誘い込んでいるように見え、その一方で、彼はチャイナ共産党には彼らの望むものを何でも与えているように見える(裏で「大物(ビッグ・ガイ)」に10%の利益供与がある限り)。

 

マイク・マコーミック氏

元ホワイトハウスの速記者。著書に“Fifteen Years A Deplorable: A White House Memoir15年間、惨め人間:ホワイトハウス回顧録)”と、“Joe Biden Unauthorized未承認ジョー・バイデン)”がある。妻と子供たちとともにワシントンDCに在住。

 

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