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ビル・ゲイツによる太陽光を遮断する実験計画をスウェーデンが廃止

ビル・ゲイツによる太陽光を遮断する実験計画をスウェーデンが廃止

TEDで講演するビル・ゲイツ氏(Photo via Flickr)

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スウェーデン宇宙公社(SSC)は、地球温暖化を阻止するために地球に届く太陽光を弱める実験計画を廃止すると発表した。同計画はビル・ゲイツ氏による出資を受けていたが、「科学コミュニティーを分断している」との理由から、この計画を実行しないとSSCは発表した。

 

スウェーデン宇宙公社(SSC)は3月31日(水曜)に発表した声明の中で、当初6月に実施することが計画されていた成層圏制御摂動実験(SCoPEx: Stratospheric Controlled Perturbation Experiment)を実施しないと明らかにした。同実験は、ハーバード大学からの資金も獲得していた。

スウェーデン宇宙公社(SSC)は、今年春、ジオエンジニアリング(地球工学、気候工学)における一流の専門家たちやその他のステークホルダーたち、そして成層圏制御摂動実験(SCoPEx)諮問委員会と複数の対話を行った。これら対話の結果、そしてハーバード大学との合意により、スウェーデン宇宙公社(SSC)は今年夏に計画されていた技術的な試験飛行を実施しない決断を下した。・・・

 

科学コミュニティーは、ジオエンジニアリング(地球工学、気候工学)に関して意見が分断している。今年夏、エスレンジ(ESRANGE: 欧州宇宙ロケット発射場)で計画されていた気球の技術的試験飛行のような関連する技術試験は全て、科学コミュニティーにおけるこうした分断の対象となっている

(太字強調はBonaFidr)

 

ビル・ゲイツ氏が出資したこの実験計画は、高高度にまで上昇した気球から、炭酸カルシウム(チョークの粉)を大気中に放出し、地表に届く太陽光に与える影響を観察するというものだった。

 

同研究の最終目標は、地球温暖化を食い止めるために地球上の温度を下げるというもの。

 

しかし当然のことながら、太陽を遮断するという考えは環境保護団体から「壊滅的な結果を招く可能性がある」と警告され、支持を得ることができなかった

 

スウェーデンの先住民族たちの権利を訴える組織、サーミ評議会(Saami Council)は、ゲイツ氏による実験が「太陽光を薄暗くする粒子を空に吐き出し続けることで、本質的に火山の噴火を模倣しようとするものだ」と警告している

 

サーミ評議会はさらに、成層圏制御摂動実験(SCoPEx)が「不可逆的な社会政治的影響」を与える可能性があり、気候変動の主な原因とされる二酸化炭素の排出量を減らすことに何ら効果はないだろうと指摘している。

 

気候変動に関する本を出版しているビル・ゲイツ氏は、ジオエンジニアリングの分野に数百万ドルを投じており、少なくとも460万ドルをSCoPExの主任研究者であるハーバード大学の応用物理学者デビッド・キース氏に拠出している

 

ゲイツ氏は、2010年に行われたTed Talkで、太陽を暗くするというアイデアを繰り返し絶賛していたことが知られている。

 

ジオエンジニアリングのために成層圏エアロゾルを使用することを解明しようとする成層圏制御摂動実験(SCoPEx)の研究を、いわゆる「ケムトレイル(*)」と結びつけて、こうした散布プログラムが何年も前から秘密裏に行われていると指摘する人も多くいる。

(*化学剤や生物剤をジェット機から散布した時にできる飛行機雲。)

 

 

スウェーデンでは実験計画廃止の判断が下されたが、この計画そのものが完全になくなったわけではない。

 

ハーバード大学のデビッド・キース氏は、今回のスウェーデンによる実験廃止の判断は「一時的な後退」にしか過ぎないロイター通信に対して語っておりこのプロジェクトが米国に移管される可能性があると示唆している。全米科学・工学・医学アカデミーは、今後5年間でソーラー・ジオエンジニアリングに1億〜2億ドルを投じることを求める報告書を最近発表している。

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