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バイデン政権の「国境責任者」が突然の辞任 米政府は中米からの移民たちを北上させないために現金支給を検討=報道

バイデン政権の「国境責任者」が突然の辞任 米政府は中米からの移民たちを北上させないために現金支給を検討=報道

バイデン政権で「米国の南部国境調整役」のロベルタ・ジェイコブソン元大使(Photo: State Department Photo/Public Domain)

バイデン‑ハリス政権はメキシコとの国境近くにある7件のホテルを貸し切り、アメリカに押し寄せる移民たちの臨時収容施設として利用しているが、依然としてアメリカ南部国境で「危機は起きていない」と主張している。しかしバイデン‑ハリス政権で「国境の監督責任者」と呼ばれているロベルタ・ジェイコブソン氏が突然の辞任を発表したことは現実が政権発表とは真逆であることを表している。

 

2016年〜2018年まで駐メキシコの米国大使を務めたジェイコブソン氏は、現在、バイデン政権で「米国の南部国境の調整役」という役職にあるが、就任してから3ヶ月もたたずして今月末で辞任する。ジェイコブソン元大使は、亡命申請者たちに対してアメリカ国境に押し寄せるべきかどうか一貫性のない「混乱したメッセージ」を送っているとホワイトハウスを非難していた。(ジョー・バイデンは、2020年の大統領選挙期間中、亡命申請者たちに門戸を解放するという明瞭なメッセージを発していた。)

 

国家安全保障問題担当顧問のジェイク・サリバン氏は、4月9日(金曜)にジェイコブソン氏による支援は不要になったと示唆し、彼女が辞任することについて、「政権発足後の最初の100日間に貢献するという彼女の当初のコミットメントと矛盾はない」と述べている。

 

ジェイコブソン氏の辞任についてNYポストは次のように報じている

この動きは、バイデン政権が中米の人々が北上するのを防ぐために彼らに現金を支給することを検討している(*)報じられていることや、バイデン政権がこの危機に対処するために指名したカマラ・ハリス副大統領がいまだに国境を訪れていない(**)ことと並行して起きている。

 

一方、すでに米国に滞在している移民たちの間で、子を持つ親たちは、連邦政府に保護されている自身の子どもたちの居場所や安否(***)について定期的な報告を受けていないという。また、連邦政府が運営するシェルターに収容されている1万6,500人の移民の子供たち(彼らには大人の同伴者がいない)を世話するために、米国の納税者は週に6,000万ドル(約66億円)以上を負担していると言われている

(太字強調はBonaFidr)

 

(*)米国政府が現金支給の対象として検討しているのは、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルの3カ国からの移民であると、ロベルタ・ジェイコブソン氏は4月9日(金曜)ロイター通信に語ったと報じられている

 

(**)まだ南部の国境を訪問していないカマラ・ハリスは、最近シカゴを訪問し地元のパン屋を訪れている。このことについてホワイトハウスのサキ報道官は記者から質問されると副大統領を擁護する答弁を行なっている。

 

(***)テキサス州のアボット知事は、同州サンアントニオにある収容施設で移民の子供たちが性的虐待を受けているという内部通報を受け、ホワイトハウスに同収容施設を閉鎖するよう4月7日(水曜)要求している

 

テキサス州では、カトリック教会の慈善団体が、座席もシートベルトもない車の後部に移民の子供たちを乗せどこかに移送しようとする現場を、保守系コメンテーターであるアレックス・ジョーンズ氏と彼の番組スタッフが追跡し報じている(以下はその現場を撮影した動画)。

https://twitter.com/DrewHLive/status/1379551495230791685

【訳】テキサス州マッカレン:移民を支援しているカトリック教会の慈善団体(Catholic Charities RGV)に到着すると、彼らの「スタッフ」の1人が、座席もシートベルトもない車の後部に子供たちを詰め込んでいるのを発見した。その男は名乗ることを拒否した。これはあまりにも行き過ぎた状況だ。

 

何千人もの移民の子供たちが米国国境警備隊の収容施設に収容され、満足な食事も与えられず、性的虐待の被害に遭っていると内部告発が行われているにもかかわらず、ホワイトハウスの政権関係者たちはいまだに危機は起きていないと主張している。その理由は、もし危機が起きていることを認めてしまうと、それはまさにジョー・バイデンが引き起こした問題であることを意味するからだ。バイデンは、国境の壁建設を推進していたトランプ大統領(当時)のアンチテーゼとして、自身は移民に優しい大統領になると主張してきた。バイデンは現在起きている国境での移民急増の原因はトランプ元大統領にあると責任転嫁する発言をしている。

 

バイデン政権は、移民問題について「見ざる、言わざる、聞かざる」を貫いている。

【訳】バイデン政権のホワイトハウス報道官ジェン・サキは、バイデン政権が国境での危機に対処するための「数値的」そして「具体的」な目標や政策を一つも挙げることができない。

 

サキ報道官は、先月、国境で起きている移民問題を誤って「国境での危機(クライシス)」と発言してしまうアクシデントがあった。報道陣からその発言について詰め寄られると、サキ報道官は「国境での課題(チャレンジ)」と自身の発言を訂正している。

 

一方、共和党のリンゼー・グラム上院議員(サウスカロライナ州選出)は、6日(火曜)に出演したFOXニュースのラジオ番組の中で、米国がチャイナや他の国からの渡航者を一時停止したように、米国は「移民制度を一時停止し、タイムアウトする必要がある」と語っている

チャイナや他の地域からアメリカへの渡航を一時停止した時期があった。今は、移民制度を一時停止して、タイムアウトする時期だと思う。(バイデン政権の)彼らが、移民申請期間中はメキシコ側に残留するという政策を廃止してしまったことで・・・移民たちはアメリカ国内で解放されている。・・・大人の同伴者のいない未成年者は本国に送還されていない。母国で亡命申請をする必要はもはやない。メキシコで待つ必要もない。私たち(米国)はもう移民を強制送還していないのだ。

 

これに対して、ナンシー・ペロシ下院議長(民主党)はサキ報道官と同様に「見ざる、言わざる、聞かざる」というバイデン-ハリス政権の方針をなぞる発言を行なっている:

【訳】ペロシの発言:「バイデン大統領のリーダーシップの元、国境では良い方向に進んでいます。」

 

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