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【インタビュー】米国が自ら招いた金融・政治の混乱は誰も解決できない/映画「マッドマックス」のようなシナリオが危惧される——金融ライターのジョン・ルビノ氏

【インタビュー】米国が自ら招いた金融・政治の混乱は誰も解決できず、映画「マッドマックス」のようなシナリオが危惧されるー金融ライターのジョン・ルビノ氏

凶悪事件が多発する荒廃した近未来を描いた映画「マッドマックス」より(Photo courtesy of "Mad Max 2")

金融ライターのジョン・ルビノ氏は、5月7日(金曜)に出演したネット番組USAWatchdogの中で、現在、米国が自ら作り出してしまった金融と政治の混乱から脱出する簡単な方法は一つもないと語った。

 

ジョン・ルビノ氏への過去のインタビューについては、今年2月、ここでも紹介した

 

5月7日のインタビューで、ルビノ氏はまず、経済問題から話し始めている:

すでにインフレが広がり始めている・・・

 

木材価格を見てください。今、 家を建てようとすると、木材価格だけのせいで2年前よりも3万5000ドル(約350万円)も高くなってしまいます。 鉄鉱石、住宅価格、穀物、食品など、あらゆるものでインフレが進行しています

 

 同時に、明らかに労働力が不足しています。 あらゆる企業は、オファーを受けたビジネスをすべて引き受けたいが、人手が足りないと言っています。 UberやLyftでさえ、十分な数のドライバーを見つけることができません。

 

こんなに早くこうしたことが起こっているのは不思議ですが、この1年で何十兆ドルものお金を経済に投入したのですから、驚くべきことではありません。 これは、通貨供給量が30%もしくは40%も増加した場合に予想されることです。 実際にそれほど通貨供給量は増加しました。そうした場合、こうしたことが起きるのです。 景気が過熱するのです。

 

今、私たちは不換通貨システムにとって悪夢のようなシナリオに直面しています。 インフレが始まります。実際にそうなっています。 その結果、金利が上昇します。実際にそれが起こっています。 金利が上がれば借り入れコストが上昇するため、多額の負債を抱えた人々(や企業)が脅威にさらされます。 そうなると、破産する人(や企業)が増えて、システムが崩壊します私たちはそのようなプロセスの初期段階にいるのです。しかし誰もこれについて何をしたらいいのかわからないのだと思います。

 

しかしサム・ゼルという人物は何をすべきかを知っているようだとルビノ氏は語っている。「サム・ゼルとは誰なのですか?」との質問に、ルビノ氏は次のように語っている:

サム・ゼルというのは、世界の不動産投資家の中で最も大御所の1人です。彼は大きな転換点において正しかったという実績があります・・・

 

彼は何十億ドルものオフィス・ビルやショッピングモールなどによって巨大な商業不動産帝国を築き上げています。 そして、景気循環の終わりに近づくと、彼は売り始めるのです。 彼は、基本的に市場がピークの時に撤退します。 その後、市場が低迷すると、彼は再び買い戻すのです。

 

このように、彼は正しい判断をしてきた実績があるため、彼は経済の方向性を示す良い指標となっているのです。 そして今、彼は金(ゴールド)を買っています。 彼がゴールドを買うなど、私はこれまで聞いたことがありません。 彼は通常、不動産を売却して現金を保有します。 今、彼は保有する不動産の一部を売却し、その現金を銀行に預ける代わりに金(ゴールド)を購入しているのです。 これは賢い人が如実に物語っている兆候です・・・この人はよく当たるので、彼がゴールドを買っているという事実は、ゴールドを購入するのに本当に良いシグナルとなっています

 

そしてルビノ氏は次のように警鐘を鳴らしている:

市場心理における次の段階は、今の市場には「大人による監視」が残されていないことを人々が理解することだと思います・・・

 

「パパ」は家に帰ってきてこの問題を解決してはくれません。私たちは、今現在、解決策がない段階にあって、それは物事が制御できなくなる段階です・・・

 

映画「マッドマックス」のようなシナリオは、可能性の幅の中で極端なものですが、世界恐慌のような、あるいはドイツ・ワイマール共和国のハイパーインフレのような政治的・金融的混乱が現実のものとなる可能性があります・・・

 

こうなると、個人の能力では解決できません。 私たちは、このシステムを救うことはできません

 

映画「マッドマックス(Mad Max)」は、1979年公開のオーストラリアのアクション映画であり、メル・ギブソンが主演を務めた。「暴走族による凶悪事件が多発する社会となった近未来の荒廃したオーストラリアの路上が舞台」となっている。(出典:WikiPedia

 

「マッドマックス」の予告編:

 

ジョン・ルビノ氏のインタビュー動画はここで視聴できる:

 

 

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