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オールドメディアが伝えない海外のニュース

テスラ社、同社に批判的なSNS投稿を検閲するようチャイナ政府に依頼=ブルームバーグ通信が報道

イーロン・マスク氏(Photo by Britta Pedersen-Pool/Getty Images)

電気自動車メーカーのテスラ社は、チャイナ政府に対して、同社に批判的なSNS上の投稿を検閲するよう依頼したと、ブルームバーグ通信が7月5日(月曜)に報じた。

 

イーロン・マスク氏が設立したテスラ社は、チャイナ国内で次々とブレーキ問題電池爆発事故を引き起こし、チャイナ国内のSNS上や自動車ショーの会場で消費者から猛抗議を受けている。

 

中共政府のプロパガンダ機関と言われる環球時報、その英語版のグローバル・タイムズ紙も、上海で開かれた自動車ショーでテスラ社製自動車の上で抗議する女性について報じていた:

【訳】テスラ社製車を所有する女性が、上海モーターショーでテスラ社のブースにある車の上によじ登り、彼女の車のブレーキに不具合が起きたことを抗議するという事件が発生した。このインシデントを受けて、テスラ社のブースは警備を強化した。

 

ブルームバーグ通信のマシュー・キャンベル記者による今回のスクープ報道はしかし、長文の特集記事の1パラグラフに埋もれるようにしか紹介されていない:

以前は(チャイナの)国営メディアにフォーカスしていたテスラ社だが、現在は自動車業界の出版物やWeiboやWeChatなどのSNSプラットフォーム上のインフルエンサーとの関係構築を図っている。例えば、彼らを工場見学に招待したり、政策立案者(政治家)や消費者、メディア関係者とグループで「ディスカッションセッション」を行っている。本件を知る人物らによると、テスラ社はまた、ソーシャルメディア上での不当な攻撃と同社がみなすことについて、チャイナ政府に苦情を訴えており、チャイナ政府の検閲権限を使って一部の投稿をブロックするよう要請しているという。

 

これまで、イーロン・マスク氏はチャイナ政府を礼讃する発言を繰り返してきており、今年1月には、チャイナは米国よりも国民の幸福に「より強い責任を持っている」と発言したと英国のExpress U.K.紙が報じていた

 

しかし冒頭で紹介したように、上海モーターショーでテスラ社に猛抗議した女性について、国営メディアの環球時報(グローバル・タイムズ紙)が報じるなど、チャイナ政府とイーロン・マスク氏の蜜月関係には陰りが見られていた。

 

そうした中、今年5月、テスラ社がチャイナ国内での工場拡大を中止すると報じられた数日後に、グローバル・タイムズ紙は「テスラ社の上海ギガファクトリーでの生産作業は順調に進んでいる」と報じ、これがチャイナ政府がテスラ社に対して懐柔策に舵を切ったタイミングと見られている。

 

そして7月現在、テスラ社のチャイナ国内での生産量は回復しており、マスク氏も以前のようにチャイナを礼讃する発言を国有メディアに対して行うようになっている:

【訳】(新華社通信の投稿に返信したマスク氏のツイート)

 

チャイナが成し遂げた経済的繁栄は、本当に素晴らしいものです。特にインフラ整備は素晴らしい!ぜひ一度訪問し、自分の目で確かめてみるよう私は人々に勧める。

 

しかし権力者たちが自分たちに不都合な言論を検閲するというのは、監視国家と言われるチャイナに限ったことではない。バイデン政権がワクチン反対派を口封じするようシリコンバレーの大手SNS企業に要請していることや、ファウチ所長もフェースブックのザッカーバーグ氏と新型コロナに関する情報検閲を行うための「資金とリソース」の相談をしていたことが明らかとなっている。2020年の大統領選挙直前にバイデン一族の汚職を報じるニューヨークポスト紙の報道を、ツイッター社が一斉に検閲したことは記憶に新しい。

 

エドワード・スノーデン氏によると、「これはまだ始まったばかり」だ。

 

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