NSAは傍受したFOXタッカー・カールソン氏のメール内容をジャーナリストらにリーク——「CIAとNSAは諜報機関を監督する議員もスパイしている」
FOXニュースの人気司会者タッカー・カールソン氏は、7月6日(火曜)に出演したFOXビジネスのマリア・バルティロモ氏の番組で、国防総省の諜報機関である国家安全保障局(NSA)は、彼らが違法に傍受したカールソン氏のeメールをジャーナリストたちにリークしていたと語った。
カールソン氏が出演した番組動画:
カールソン氏は、NSAが彼のことを監視していると告発する政府内部の人間から、その証拠を受け取ったと6月28日(月曜)に自身の番組内で暴露していた。その翌日、NSAはその疑惑を否定する主張を行っているが、グレン・グリーンウォルド氏は「NSAは何年にもわたってこれと同じだましのテクニックを使ってきた」と指摘している。
7月6日に出演した番組で、カールソン氏は次のように語っている:
先週、私は葬儀に参列するためワシントンDCに行き、よく知っている人に偶然出会いました。その人は、『あなたにメッセージがある』と言ってきました。そして私が送信した、誰にも話していないeメールやテキストの詳細な内容を私に繰り返し話してきたのです。
ですので、このこと(NSAが通信内容を傍受していること)は証明されました。そして、この人は『NSAがこれを持っている』と言い、その人がメールの内容を読み返すことでそれが証明され、そして『彼らはそれをあなたに不利となるように使おうとしている』とこの人は言ったのです。
率直にお話しすると、それ(リークされたメールの内容)は、(礼節ある大人としては)間違っていたり、違法だったり、不道徳であるという理由から、私が公の場では絶対に言わないようなことだったのです。彼らは実際には私について(不都合な)情報を何も持っていませんが、しかし彼らは私のメールは持っています。ですので、私は彼らが私をスパイしていることを知りました。もう一度、率直に言いますが、防衛策として、『これは声を大にして言ったほうがいい』と思ったのです。
そして昨日、NSAが私の信用を落とすために、私のメールの内容をジャーナリストにリークしていたことを知りました。このことはすぐにでも報道されるでしょう。私がこのことを知っているのは、そのうちの1人のジャーナリストから『あなたのメールはこういう内容だった』という電話があったからです。
ですから、これは決して私の妄想の産物ではありません。これは確認済みです。これは事実です。彼ら(NSA)はアメリカ国民をスパイすることは許されていませんが、彼らは実際には許されている。さらに不吉なことに、彼らは収集した情報を利用して、敵対的なジャーナリストやバイデン政権を批判する人々を脅迫しています。それが今、私の身に起こっています・・・
さらにカールソン氏は次のように語っている:
地方勤務ではなく、FBIの本部で勤務している2人のFBI職員から、こう言われました。「NSAは日常的にアメリカ国民の監視活動を行っている。これはルーティーン作業だ。我々FBIがアメリカ国民に対して行う捜査で利用するために、NSAからアメリカ国民に関する情報を受け取っている」と。それを聞いた時、私は「なんだって?」と信じられませんでした。
そして連邦議会には諜報機関を監督する委員会がありますが、彼らは監督など行っていません。私は3年前に諜報機関を監督する委員会(情報特別委員会)のメンバー議員と話をしたことがありますが、彼は私に面と向かって、彼がNSAとCIAによってスパイされていると打ち明けました。
彼は地下鉄にいるホームレスではありません。彼は諜報機関を監督する委員会の常任メンバーです。彼が監督すべき人たちは、彼のことをスパイしているのです。・・・これは、完全に機能不全に陥った制御不能な第三世界の状況です。申し訳ないが、前政権はこの問題を解決しなかった。彼らは解決すべき問題を解決しなかったことを恥に思うべきだ。そして現政権は、この状況から恩恵を受けている。誰かが立ち上がらなければいけません。これは恐ろしいことであり、阻止しなければいけません。・・・
この後、バルティロモ司会者は、オバマ政権で違法なスパイ活動が多々行われていたことに言及している。
* * *
そしてこのインタビューが放送された翌日の7日(水曜)、カールソン氏の予言通りに、NSAからのリーク情報をいち早く報道したのは左派メディアのAxiosとなった。
Axiosのジョナサン・スワン記者は、以下の見出しをつけてカールソン氏のリークされたeメールについて報じている:
スクープ:タッカー・カールソンは自分がスパイされていると主張する直前にプーチンとのインタビューを狙っていた
つまり、カールソン氏はロシアのプーチン大統領との接触を試みていたため、NSAの監視対象になったという、まるでNSAの言い訳を代弁するような「スクープ」内容となっている。
Axiosは次のように記している:
アメリカ政府関係者はカールソンがプーチンとのインタビューを実現しようとしていることを察知したとこれらの情報源は語った。そしてそのことが、カールソンによる異常な告発がその根拠としていることだ。その後、NSAは彼が標的にされていたことを珍しく公式に否定した。
・・・(15パラグラフ後)・・・
NSAの公式声明は、カールソンの通信がNSAによって捕捉されたことを直接否定はしていない。
(太字強調はBonaFidr)
ネットの反応:
https://twitter.com/NickAtNight128/status/1412902682340302850?s=20
【訳】オーーーーok。今度は「否定」段階を過ぎて、「もちろん彼はスパイされていた。彼はロシアのスパイだ」段階にシフトしたってわけだ。
そして次の新たな疑問は、諜報機関が傍受したメールから、カールソン氏の身元を誰が「正体を明かす(unmasking)」(*)請求をしたかということに移っている。
(*)『正体を明かす(unmasking)』とは、機密扱いの諜報機関の報告書の中で、アメリカ国民もしくは合法的に米国に滞在している人の身元を明らかにする際に使われる用語。通常、政府関係者が諜報機関から報告を受け取る場合、アメリカ国民の氏名は彼らのプライバシーを守るために秘匿されている。しかし、政府関係者たちは、その諜報機関からの情報がどのような文脈のものなのか、その情報が持つ潜在的価値を見極めるために、政府内で『正体を明かす(unmasking)』要請を行うことができる。『正体を明かす(unmasking)』要請は、国家安全保障上の理由であれば正当化されるが、米国の諜報機関の間では厳しい制限ルールが設けられており、政治的な理由や、機密情報をリークする目的でそれを行うことは違法である。
この「正体を明かす(unmasking)」行為は、「ロシアゲート疑惑(オバマゲート事件)」でも問題となっている。
保守系ジャーナリストのジャック・ポソビエック記者は次のようにツイートしている:
Hi @jakejsullivan! How is your boy Jonathan Finer holding up?
— Jack Poso 🇺🇸 (@JackPosobiec) July 7, 2021
Admit it now and let him resign
Before the subpoenas hit https://t.co/bOfaVP523c
【訳】やあ、ジェイク・サリバン(国家安全保障担当大統領補佐官)!あなたの部下のジョナサン・ファイナー(国家安全保障担当大統領補佐官・代理)はどうしている?
今すぐ認めて彼を辞任させろ
召喚令状が出る前に
(引用されたツイート)
誰がタッカー・カールソンの「正体を明かし(unmasked)」、彼のeメールをリークしたんだ?この一連の出来事の中で犯罪が行われている。
https://twitter.com/ArthurSchwartz/status/1412902653793906690?s=20
【訳】タッカーがプーチンにインタビューしようとしたことは何か極悪なことと考えている、ツイッターの青い認証バッジが付けられた阿呆たち全員にリマインダー:NBCはわずか数週間前にプーチンにインタビューをしたばかりだ。その時、あなた方はどこにいた(何をしていた)?
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