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エコヘルス・アライアンスのピーター・ダザックと武漢の科学者たちは「皮膚貫通型ナノ粒子」を使って「キメラ型スパイクタンパク質」を野生コウモリ群に放出する研究『DEFUSE』を国防総省に提案していた——同研究プロジェクトの2018年の提案書がリークされる

石正麗博士(中央)とピーター・ダザック博士(右端)(Emerging Viruses Group photo via Taiwan News)

【この記事の短縮URL】 https://bonafidr.com/VR5Iw (『https://』は省略可能です)

コロナ・パンデミックが発生する18カ月前、エコヘルス・アライアンスのピーター・ダザックは、人間に飛び火する可能性のある病気に対してコウモリにワクチン接種するために、空気中に浮遊するコロナウイルスを人工的に増強して野生に放出するという研究プロポーザルを国防総省のDARPAに提出していた流出した2018年の研究提案書を、英テレグラフ紙が9月21日(火曜)に報じた(有料記事)

 

テレグラフ紙は次のように伝えている:

新たな文書によると、第1号のCovid-19感染者が現れるわずか18ヶ月前に、研究者たちは、コウモリ・コロナウイルスの「新しいキメラ型スパイクタンパク質」を含む皮膚貫通型ナノ粒子を、チャイナ・雲南省に生息している洞穴コウモリに放出する計画を提出していた。

 

彼らはまた、人間に感染しやすいように遺伝子を増強したキメラ・ウイルスの作成も計画しており、国防総省高等研究計画局(Darpa)に1,400万ドル(約15億円)の予算を申請していた。

(太字強調はBonaFidr)

 

この研究『DEFUSE』のプロポーザルを提出したのは、米国に拠点を置くNPO組織エコヘルス・アライアンス(EcoHealth Alliance)の動物学者、ピーター・ダザックである。彼は、遺伝子工学を利用してコウモリのコロナウイルスに「人間特有の切断部位(*)」を埋め込み、ウイルスが人間の細胞に侵入しやすくすることを目指していた。

(*「切断部位/cleavage site」とは、制限酵素で切断されるDNAやRNAの部位。)

 

遺伝子工学を利用してコウモリ・コロナウイルスに「人間特有の切断部位」を埋め込むという方法は、偶然にも、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)がどのように進化して人間に感染するようになったのかという、パンデミック発生以来、長らく科学界で未解決の疑問に答えを与える可能性があるものである。

 

ダザックが提出した研究プロポーザルには、リスクの高い天然のコロナウイルス株と、感染力は高いが致死率の低いコロナウイルス株を混ぜ合わせる計画も含まれていた。彼の「コウモリ研究チーム」には、武漢ウイルス研究所の石正麗博士をはじめ、華東師範大学、デューク-シンガポール国立大学(**)、そして米国のパロアルト研究センター(PARC)やノースカロライナ大学、米国地質調査所国立野生動物保健センターからも研究者が参加していた。

(**フェースブックが当初、研究所流出説をデマ情報であると「ファクト・チェック」した際、その根拠としたダニエレ・アンダーソン博士は、武漢研究所で勤務した後、デューク-シンガポール国立大学・メディカルスクールの研究所で勤務している。)

 

この2018年の研究提案書は、「ドラスティック・リサーチ(DRASTIC Research)」と呼ばれる科学者の国際コンソーシアムが匿名の情報源から入手したと発表している。(ドラスティック・リサーチによる活動については、過去にここで紹介した。『DRASTIC(ドラスティック)』とは、「COVID-19を調査する分散型先鋭的自律調査チーム(Decentralized Radical Autonomous Search Team Investigating COVID-19)」の頭文字。)

 

DRASTICが公表したこの研究の関係者

(Image via DRASTIC Research)

 

上の図に登場する研究関係者(一部):

▶︎主任研究員:ピーター・ダザック

▶︎テクニカル分野1:宿主-病原体の予測

 石(正麗):多種ウイルスの検出

▶︎テクニカル分野2:介入開発

 バリック(ノースカロライナ大学教授):ターゲットブースト/ヒト化マウス

 

しかし、このプロポーザルを受け取った国防総省高等研究計画局(DARPA)は、この研究提案を却下した。その理由を、「ピーター・ダザックが提案したプロジェクトは、地域社会を危険にさらす可能性があることは明らかである」とし、ダザックが機能獲得型研究でウイルスを増強したり、ワクチンを空気中に放出したりすることの危険性を十分に考慮していないと警告していた。

 

テレグラフ紙は次のように伝えている:

研究助成金の資料によると、このチームはまたワクチン・プログラムに一定の懸念を抱いており、「特にこの地域ではコウモリを食べる習慣があるため、私たちが何をしているのか、なぜそれをしているのかを一般の人々に理解してもらうために、啓蒙活動を行う」と記している。

 

ロンドン大学セント・ジョージズ校の腫瘍学教授、アンガス・ダルグリーシュ氏(***)は、資金がなくても研究は進んでいたかもしれないと述べている。ダルグリーシュ教授は、武漢ウイルス研究所がパンデミック発生の何年も前から「機能獲得」のための研究を行っていたことを示す論文を執筆したが、その論文をなかなか発表することができず苦労していた。

 

複数の細胞株でヒト細胞への感染力を増強させるために切断部位を操作して新しいウイルスを完成させるという、これは明らかに機能獲得(研究)だ」と同氏は述べている。

(***アンガス・ダルグリーシュ教授らが発表したこの論文はここで紹介した。)

 

DRASTICは以下の2件の文書をネット上で公開している:

【文書1】エコヘルス・アライアンスによるDEFUSE研究プロポーザルに関するDRASTICによる簡単な分析

【文書2】DEFUSE研究プロポーザルをDARPAが却下した理由

 

すでに報じられている通り、エコヘルス・アライアンスの代表であるピーター・ダザックは、新型コロナウイルスについて研究所流出説を全面的に否定する有名科学者らの共同書簡をゴーストライターとして自ら執筆していた人物。この共同書簡は、有名科学雑誌『ランセット』に掲載された。また、国連が支援するコロナ起源調査委員会にも加わっていたが、後に同委員会から解任されている

 

DRASTICが入手したこの研究提案書は、元トランプ政権の政府関係者たちによって本物であることが確認されている。「実際のDEFUSE提案書は、追って公開される予定」だという。

 

DRASTICは声明の中で次のように発表している:

この提案の中には、ヒトに特異的な切断部位を導入する計画についての議論が含まれていることから、(DNAやRNAに)人工的な挿入を行うことの妥当性について広く科学界で検討する必要がある。

 

■ 機能を増強されたMERSウイルス

 

世界保健機関(WHO)の匿名の科学者がテレグラフ紙に語ったところによると、ダザックの助成金申請書には、より致死性の高いMERS(中東呼吸器症候群)ウイルスを増強する計画が提案されていた。この科学者は次のように語っている:

恐ろしいことに、彼らは感染性のあるキメラ型MERSウイルスを作っていたのです。これらのウイルスの致死率は30%を超えており、SARS-CoV-2よりも少なくとも一桁以上高い致死率となっています。

 

彼らの受容体代替物の一つが、MERSの致死性を維持しながら(新型コロナと)同様の広がりを見せれば、今のパンデミックはほぼ終末論的なものになっていることでしょう

 

ピーター・ダザックによる研究計画

(Image via DRASTIC Research)

 

アンソニー・ファウチが所長を務めるアメリカ国立アレルギー感染病研究所(NIAID)と、その母体である国立衛生研究所が、武漢で行われたSARSとMERSウイルスの機能獲得研究に資金提供していたことは、The Interceptが9月6日にスクープ報道している(ここで紹介)。

 

この時の報道を受けて、元FDA長官で、現在はファイザー社の取締役を務める医師のスコット・ゴットリーブ氏は、SARSよりも致死性の高いMERSに類似するウイルスについても実験室で改変が行われていたことは、これまでに知られていなかった新事実であるとコメントしている。

 

ゴットリーブ氏がこの発言を行った番組動画:

【訳】「その研究室で彼らは、人間にとってより危険なものとなりうるように意図的に進化させたウイルスが、流出してしまうことが可能であった状況に至っていたかもしれないようなことをやっていました」とスコット・ゴットリーブ医師は語る。

 

また、FBIが公開した捜査報告書により、SARSとMERSウイルスが含まれていると考えられる小瓶を米国に持ち込もうとしたとして、一人の中国人科学者が米国の空港で税関・国境警備官らにより身柄を確保されていたことが昨年3月に報じられている

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