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岸田首相:「アベノミクスは幅広い成長を実現することに失敗した」=FT紙とのインタビューで語る

© Noriko Takasugi/FT

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岸田文雄 新首相は、フィナンシャル・タイムズ(FT)紙のインタビューに応じ、約10年間継続してきたアベノミクス」のもとでは幅広い成長を実現できなかったと自民党の失敗を非難し、新自由主義からの脱却を誓った。これは首相に就任してから岸田氏が国際メディアと行う初のインタビューである。FT紙は同インタビュー記事を10月15日(金曜)に掲載した。

 

岸田首相はFT紙に対し、規制改革は必要だが、貧富の差を縮めることに重点を置いてアプローチすると述べた。これは、世界各国で行われている量的金融緩和(紙幣の大量印刷)と同様に、第2次安倍政権が打ち出した経済政策であるアベノミクスは、貧富の差を拡大する原因となったということを意味する。

 

量的金融緩和はむしろ貧富の格差を拡大するということは、ウォール街の有名投資家ジェフリー・ガンドラック氏や、世界最大ヘッジファンドの創業者レイ・ダリオ氏、ヘッジファンドCIOのエリック・ピーターズ氏そしてプーチン大統領に至るまで指摘している。

 

岸田首相の発言をFT紙は次のように伝えている:

「アベノミクスは、国内総生産、企業収益、雇用などの面では明らかに成果を上げた。しかし、『好循環』を生み出すまでには至らなかった」と岸田氏は語った。東京株式市場の(株価の)価値を2倍に拡大させた政策であり、2人の前任者が採用したこの政策に対して、同氏は非常に率直な攻撃を行った。

 

「特定の層だけでなく、より幅広い層の所得を上げて消費を誘発し、経済の好循環を実現したい。それが、新しい資本主義の形(*)がこれまでとどう違ってくるかの鍵だと思っている」と同氏は付け加えた。

 

日本では、「新自由主義」というと、ほとんどの場合、厳しい(緊縮)財政政策や公的支出の削減ではなく、規制緩和や民営化、労働市場の改革など、1990年代~2000年代にかけて行われた改革を指すことが多い。

(*FT紙は、「岸田文雄氏が描く日本企業の『新しい資本主義』(”Fumio Kishida maps out a ‘new capitalism’ for corporate Japan”)」と題する論説記事を10月17日に掲載している。)

 

岸田首相がアベノミクスを公然と批判する一つの理由は、10月31日に控えた総選挙に向けた「計算されたリスク」とFT紙は伝えている:

日本で連続在任最長の首相として2020年9月に辞任した安倍晋三氏を暗に批判することで、岸田氏は10月31日の総選挙に向けて、計算されたリスクを取っている。

 

一方、対中政策について岸田首相は次のように語っている:

来る選挙では、与党は初めて防衛費の倍増をマニフェストに掲げ、軍事費(**)をGDPの1%以内に抑えるという長年の伝統から脱却した。

 

岸田氏は、「経済面ではチャイナとの関係を安定させることが重要だ」と述べた上で、最近の北京(チャイナ政府)からの「疑わしい行動」について言及した。

 

「政治レベルでは、日本はチャイナに対してしっかりと主張していかなければならない」と語った。

(**FT紙は「軍事費(military budget)」と表記している。)

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