ニュースレター登録

Loading

オールドメディアが伝えない海外のニュース

アンソニー・ファウチは米軍の生物兵器開発を担当、ピーター・ダザックはCIAの工作員——新型コロナウイルスの起源調査委員会を主導するジェフリー・サックス教授 x ロバート・F・ケネディJr.氏【対談】

ジェフリー・サックス教授(左)とRFK Jr.氏(Screenshot via Children’s Health Defense)

新型コロナウイルスの起源調査委員会を主導しているコロンビア大学のジェフリー・サックス教授は、8月末、ロバート・F・ケネディー(RFK)Jr.氏のネット番組に出演し対談を行った。

RFK Jr.氏は元米大統領JFKの甥にあたり、JFKと同じく凶弾に倒れた実弟ボビー・ケネディ氏の息子。RFK Jr.氏は環境問題や薬害訴訟で被害者側の代理人を務めてきた弁護士でもある。(サックス教授はRFK Jr.氏のことも「ボビー」と呼んでいる。)

RFK Jr.氏が代表を務めるNPO組織Children’s Health Defenseは、米国時間の毎週木曜にネット番組『The Defender Show』を配信しており、サックス教授へのインタビュー動画は8月25日(木曜)に配信された。

Children’s Health Defenseの公式サイトは、同番組を次のように説明している:

「勇気のある一歩を踏み出して世界を変えようとしている人たちを紹介します。ロバート・F・ケネディJr.は、彼自身の情報発信基盤を利用して、新たに現れる『勇気ある人々』を特集し、争いや論争の絶えない時代に不屈の精神と誠実さを発揮しているあらゆる分野の人々へインタビューを行っています」。

以下はジェフリー・サックス教授とRFK Jr.氏との対談内容を抄訳したもの。(インタビュー動画は記事の末尾でご確認いただけます。)

* * *

RFK Jr.:皆さんこんにちは。古くからの友人であるジェフリー・サックスを当番組に迎えることができて非常に嬉しく思います。彼はコロンビア大学「持続可能な発展のためのセンター」の所長を務めています。また、国連「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」のプレジデントでもあります。彼は2015年の「ブループラネット賞」を受賞し、ベストセラー書籍を出版、そして「ランセットCOVID-19委員会」の議長を務めています。

ランセットCOVID-19委員会」は2020年6月に(その発足が)発表されたと私は記憶しています。

サックス教授:おっしゃる通りです。

RFK Jr.:そしてあなたは2020年11月にこの委員会に入り、190年の歴史を持つ権威ある科学雑誌(「ランセット」)の下、新型コロナウイルス(COVID-19)の起源を調査するためのタスクフォースを結成しました。そしてあなたは自らの手でその委員会メンバーを選定した。その数はかなり多かったと私は思います。そんな中で最も悪名高いのが、ピーター・ダザックです。彼はエコヘルス・アライアンスのプレジデントです。

サックス教授:ハハハ(乾いた笑い)。

ピーター・ダザック

(Screenshot via Children’s Health Defense)

RFK Jr.:しかしピーター・ダザックは、2021年6月、実質的にこの委員会を自ら辞任せざるを得なくなりました。そしてあなたは2021年9月にこの委員会を完全に中断しました。そしてあなたは信じられないくらい勇敢なことを行いました。それは、雑誌「PNAS」への記事の寄稿です(*)。この記事を発表したことで、多くの否定的な反応、そして肯定的な反応が返ってきたと思います。

(*『新型コロナウイルスの起源に関する独立調査を求める声(A call for an independent inquiry into the origin of the SARS-CoV-2 virus)』と題される記事。)

(現在得られている)ベストな証拠からあなたが確信しているのは、新型コロナウイルスはチャイナの実験施設から出現したが、それは米国が出資した技術をベースにしている、というのがこの記事の主な主張です。私もそれに同意せざるを得ません。私自身、自ら多くの調査を行いました。

その前に、まず、あなたがこれに関わることになったきっかけについて話をしましょう。(「ランセット」編集長の)リチャード・ホートンがあなたに声をかけたのですか?

サックス教授:ボビーさん、あなたとご一緒できてとても光栄です。これはとても面白く重要なトピックです。もう少し詳細を付け加えさせてください。またいくつか細かい点を修正したいと思います。

明瞭に言うと、私は「ランセット」のために、「ランセットCOVID-19委員会」と呼ばれる委員会の委員長を務めています。この委員会は9月中旬に報告書(**)を発表する予定です。(**この報告書は9月14日に発表された。)ですので、この委員会は継続中です。そしてこの委員会の中に、私は11のタスクフォースを設立しました。「いかにパンデミックに対応すべきか」に関するものから、「パンデミックに関連して発生する金融危機」、そして公衆衛生に関するその他の課題などについてのタスクフォースです。そしてこれらタスクフォースのうちの一つが、起源に関するものです。私はピーター・ダザックに、この(起源に関する)タスクフォースの議長になり、そしてこのタスクフォースをまとめるよう依頼しました。

これら11のタスクフォースそれぞれに対して、私は公衆衛生の専門家、外交官、金融の専門家などを指名し、本件について国際的な専門家たちから構成される各タスクフォースをまとめるよう彼らに割り当て、、、いや「依頼」しました。というのも、彼らは全員ボランティアで参加しているので、私は彼らに「依頼」しました。

最初にこのプロセスが始まった2020年中旬から私は委員長です。ちょうどパンデミックが半年を過ぎた頃です。それと同じ時期に、(「ランセット」編集長の)リチャード・ホートンと私は、委員会を設立するのは良いアイデアだと話し合っていました。

リチャード・ホートン

(Screenshot via Children’s Health Defense)

サックス教授:ちなみに、私たちはこれがどれくらいの期間になるかわからなかったのですが、この委員会は(コロナパンデミックについて)起きたあらゆることを評価するだけでなく、その作業を進めながら提言を出すことも求められていました。パンデミックをいかに抑制するかや、貧困地域の人々に対していかに公平な医療サービスやフェースマスクなどの防護品を提供するか、などです。これの先頭に立ち組織を編成するようリチャード・ホートンは私に依頼してきました。

この委員会それ自体には、公共政策に関する40人のリーダーたちがいます。国連総会の元議長、ヨーロッパのとある国の元大統領、数人の科学者、多くの金融専門家、などなどです。

そして今日、私たちが議論するのは、こうした委員会の任務の一部、つまり「これ(新型コロナウイルス)はどこからやってきたのか?」ということになります。

この問題に私が関わることになった当初、いや、パンデミックが始まった当初ですら、私はこれが自然に発生したものだろうと推測していました。2003年~2004年にかけてSARSが明らかに自然から発生したのと同じように、です。SARSの場合、チャイナのウェットマーケット(生きたままの動物が置かれた市場)にいた動物がそのウイルスに感染していたのだろうというのがベストの推測です。また中東で発生した別のコロナウイルスであるMERSはラクダが宿主でした。なので私は、また別の『動物原性感染症』が始まったと推測しました。

そして「これについてよく知る人物は誰か?」と考えると、それは、そうした野生ウイルスについて研究している人物、ピーター・ダザックでした。だから私は彼に依頼しました。「あなたはこれについて経験豊富だ。あなたはチャイナで何が行われているかも知っている。なのであなたがタスクフォースを立ち上げてはどうだろうか」と。

面白いのは、当初、私は実験室から漏洩したと考える側には全く立っていなかったということです。それどころか、そんな考えはおかしいとさえ思っていました。実際、2020年春に、近い友人に対して「いやいやいやいや、そんなことは絶対にあり得ない。これは自然発生したものだ」と知ったかぶりの説明をしたのを覚えています。

ですので、こうしてお話ししているのは、私にとっても「学び」となったことです。なぜなら、私もこの話(ウイルスの起源に関する調査の経緯)を非常に間近で目撃することになったからです。

ここ数ヶ月の間にも、例えばニューヨークタイムズ紙などが「科学者たちは起源を発見しかかっている」などと報じていますが、その本質は(このウイルスが)自然発生したものであると主張しています・・・しかし、過去2年間にわたって、私は何度も嘘をつかれたということをお伝えしましょう。ダザックは、私に対して真実ではないことを数多く言いました。「透明である」の真逆です。私は彼に「君はこのタスクフォースを率いることはできない」と言わざるを得ませんでした。その直後にも、私は彼に「この委員会自体にも留まることはできない」と言いました。

ですので、私は委員会を解散したわけではなく、彼をタスクフォースから排除したのです。それから・・・また記憶が蘇ってきました(笑)・・・このタスクフォースのメンバーが悪質で不正直だったのです。「あなた方が何らかの利益相反になる可能性を抱えていないか、私は知りたい」と、完全に腹を割って尋ねました。例えば、「ピーター・ダザックのエコヘルス・アライアンスに関係していますか?」や、「武漢ウイルス研究所と関係していますか?」、「私たちが留意しておくべきような利害相反になる可能性を秘めて、アメリカ国立衛生研究所(NIH)と関係していますか?」と尋ねました。すると、彼らの誰も真実を言わなかったのです。ボビー、あなたにしてみるとそれはショッキングなことではないかもしれませんが。しかし私にとってそれは驚きでした。なぜなら、彼らの中には私と20年以上の個人的な友人関係の人もいたからです。彼らは絶対に真実を語りませんでした。私が明確に、かつ具体的に質問してもです。

これが今日のお話の一つの側面です。(大きくため息をつき)私の失望感、幻滅ともいうべき閉塞感はますます大きくなっていきました。何かが本当におかしい

2ページ目を読む>>

(合計8ページ)

BonaFidrをフォロー

執筆者

error: コンテンツは保護されています。