日本の大手新聞やテレビを見続けていた人の中で、2016年トランプ大統領が当選すると予想できた人はまずいないだろう。大手メディアが伝え続けてきた「ヒラリー優勢」という報道を目にし続けた結果、大多数の人々はトランプの勝利に驚いた。それは日本だけでなく、アメリカ国内でも同じだ。主要メディアであるニューヨークタイムズ紙やワシントンポスト紙、3大TVネットワークと言われるNBC、ABC、CBS、ケーブルチャンネルのCNNやMSNBCなどの報道を見続けてきた人たちは、トランプ大統領の誕生を予想できなかった。それを報じた大手メディアの人間たちも選挙結果に驚きを隠せなかった。日本のメディアそのものが、こうしたアメリカの新聞やテレビの主張を右から左へと伝言ゲームのように報道することを主としているため、日本の視聴者がトランプ誕生を予想できなかったのは当然とも言える。
アメリカにおける大手メディアの偏向報道は、大統領選挙に限ったことではない。ニューヨークタイムズ紙やAP通信、ワシントンポスト紙などが日本の、特に政治を報じる場合、驚くほど主観に満ちた記事が散見される。しかもそうした偏向報道記事は、日本人や日本の隣国出身と思われる名前の記者が執筆している場合が目立つ。
このことを裏付けるニュースとして、2018年12月7日、イギリスのガーディアン紙が、中国共産党がそのメディア戦略のために世界の大手新聞社に出資し、しかも中国共産党の主義主張をうまく伝えることができるよう世界のジャーナリストたちを養成しているという衝撃的な記事を報じた。そこには、ニューヨークタイムズ紙、ワシントンポスト紙などのアメリカの大手新聞社に加えて、日本では毎日新聞が名前を連ねている。
さらに、かつては権威ある新聞と評されていた朝日新聞も、沖縄のサンゴをわざと傷つけた自作自演の「朝日新聞珊瑚記事捏造事件」や、吉田清治の捏造に基づいた「慰安婦報道問題」(最初の誤報から30年以上たった2014年にようやく朝日は誤報を認めた)、そして同2014年5月の特集記事「吉田調書」で朝日新聞は、「(東日本大震災直後の)2011年3月15日朝、福島第一原子力発電所にいた所員の9割に当たる約650人が吉田の待機命令に違反し、福島第二原子力発電所へ撤退していた」とする誤報を掲載。2014年9月11日、朝日新聞は木村伊量社長や杉浦信之取締役編集担当(当時)らが記者会見を開き、この誤報記事を取り消し謝罪した。これら立て続けに起きた誤報問題で、すでに朝日新聞の信頼度は大きく失墜した。
事実、英国オックスフォード大学ロイター・ジャーナリズム研究所が毎年行なっている国際的なメディア調査レポート『Digital NEWS REPORT 2019 (PDFファイル)』で、前年に引き続き、朝日新聞は有力紙の中で最下位となり「日本で一番信頼できない新聞」という調査結果となった。しかしこれは朝日新聞だけの特殊な問題ではなく、これまでテレビや新聞が伝えることは正しいと認識してきた多くの人たちにとって、それがいかに間違っていたか気付かされるきっかけになったと言えるのではないだろうか。それはいまだに隣国に忖度した情報や意見を報道する地上波のテレビ番組と、「オールドメディア離れ」を引き起こしている視聴者たちという構図に現れている。
こうしたオールドディアの凋落と反比例するように、インターネットのおかげで、大手メディアの自主規制フィルターがかからない専門家やジャーナリストの意見が広まるようになり、メディアの「送り手」と「受け手」の間に存在してきた情報の非対称性は解消されつつあるように見える。しかし、近年は大手インターネット企業が主観的な判断により、ネット上で一部の言論を制限する問題も起きている。インターネット空間ですら、言論の自由は完全には保証されていない。また、元朝日新聞記者がハフィントンポスト(HuffingtonPost)やバズフィードジャパン(BuzzFeed)の編集長に就任し、オールドメディアの偏向報道をそのままネットメディアでも展開したり、ソフトバンクグループの傘下であるYahoo!ニュースが偏った記事の編纂やコメント規制を行っていることにすでに気がついている人たちも多いだろう。
BonaFidr.comは、そんな薄氷を踏むような危ういメディア環境に一石を投じることを目指し、日本のオールドメディアが伝えない海外のニュース(特にアメリカ)や、逆にアメリカで間違って報道されている日本に関するニュースを誠実に伝えることを目的にしている。
執筆担当は、大手企業のリサーチ部門で勤務した経験があり、メガバンク、政府機関等とも連携したリサーチ・プロジェクトに長年従事してきた。ニューヨークの大手金融機関の幹部へ直接インタビューを行なったことがある他、ニューヨーク連銀やホワイトハウスから、国務省、証券取引委員会(SEC)、連邦通信委員会(FCC)などの連邦政府機関へも直接出入りし情報収集を行ってきた。この他にも執筆担当にはシリコンバレーのITメディア関連企業やハリウッドのエンターテイメント関連企業で勤務した経験がある。執筆担当が「守備範囲」とする分野は、アメリカの金融業界、政府機関、ニュー・メディア、スタートアップ企業、そしてアメリカの社会問題全般である。
BonaFidr(ボナ・ファイダー)は、ラテン語のbona fide(ボナ・ファイド)を元にした造語。bona fideとは、「真性の」「(だますつもりのない)善良で誠実な」という意味。オールドメディアへのアンチテーゼとして、「真性の」海外ニュースを「誠実に」伝えることを信条としている。
【お知らせ】
2020年11月19日、ツイッターによりBonaFidrのアカウントが凍結されました。凍結理由の説明はありません。これと同じ週に開かれた米上院議会の公聴会で、フェースブックのザッカーバーグCEOは、大手IT企業の間でユーザ・データを共有して情報検閲を行なっていることを認める発言をしました。
そこで、BonaFidrはこの機会に「オールドメディア」であるツイッターとフェースブックの利用を停止します。 今後はこのサイトと、「ニューメディア」であるパーラー(Parler)やギャブ(Gab)、MeWe(情報統制のないフェースブック)で情報発信を続ける予定です。本サイトには掲載しないニュースやつぶやきも投稿しています。
またBonaFidr.comは大手検索サイトで表示されにくい状況が発生しています。現在、米司法省が「サーチ・バイアス(検索結果にバイアスがかかっている)」問題について捜査中です。(2020年10月20日、司法省は独占禁止法違反でグーグルを提訴したことを発表しました。)独立系検索サイトのDuckDuckGoなど複数の検索サイトを比較してご利用いただくことをお勧めいたします。