トム・コットン議員「米国政府が司法の強制送還命令を受けた不法移民を国外退去にできなければ、誰を国外退去にできるのか?」
上院のトム・コットン議員(共和党アーカンソー州選出)はテレビ番組に出演し、すでに移民担当判事が強制送還を命じた不法外国人を、出入国管理局の担当官が国外退去にできなければ、彼らは誰を国外退去にすることができるのか?と疑問を呈した。
先週、すでに移民担当判事が強制送還を命じた約2000人の不法滞在者たちを国外退去処分にする予定であったが、ナンシー・ペロシ下院議長からの強い要請を受けトランプ大統領が一時猶予する判断を下した。トランプ大統領は、執行を猶予した理由として、米国の難民法を改革する法案を通過させようとする民主党との交渉材料に使うためと語っている。
Fox News Sundayの司会者クリス・ワラス氏とのインタビューのなかで、コットン議員は、最終的に国外退去処分を命じられた不法滞在者を米国が強制送還できないのであれば、誰を国外退去処分にすることができるのか?と疑問を投げかけた。
同番組の中でのやり取りは以下の通り:
ワラス司会者:トランプ大統領は、すでに国外退去命令を受けた移民家族に対して、今日から執行されるはずであった強制送還の手続きを遅らせる決定を下した。大統領は連邦議会に対して難民制度を改革するため解決策を見出すために2週間の猶予を与え、解決できなければ一斉検挙すると語っている。(略)その可能性について、、、あなたは議会が難民制度を2週間では改革できないと、もっともな疑念を呈している。
コットン議員:民主党と移民問題について交渉しようとする場合、そのもっともな疑念が現実のものとなるのは確実です。民主党の立ち位置について考えてみましょう。これらの人々は、我が国で難民であると主張してきた人たちで、彼らは法廷で訴え、彼らの主張は却下され、そして現在、正式で最終的な国外退去命令を受けている。こうした人々を国外退去処分にできなければ、我々は誰を国外退去にできるのか?こうした理由で、民主党の立ち位置というのは、本質的にオープン・ボーダーという国境をなくすことへと最終的に帰結する立ち位置なのです。
ワラス司会者:それでは、これらの強制送還されるべき人々を一斉検挙することを一時猶予した大統領の決断についてはどう思いますか?
コットン議員:数千人の家族に対して2週間の猶予というのは、大きいな違いにはなりません。もし我々が、国境での危機を止めるために必要な難民法改正に対応した、正しい本物の法律を通過させることができれば、それは素晴らしいことですが。
しかし、繰り返しになりますが、移民担当判事から有効かつ最終的な国外退去命令を受けた違法外国人を強制送還できなければ、我々は誰を国外退去にすることができるのでしょうか?
現在、米国内ですでに国外退去命令を受けている、または係争中の国外退去命令を受けている中米およびメキシコ出身の違法外国人は、170万人以上にのぼる。この中には、最終的な国外退去命令を受けた中米およびメキシコ出身の違法外国人が64万5000人近く存在し、係争中の国外退去命令を受けている違法外国人は約110万人となっている。
不法滞在の外国人は米国で大きな問題となっている。すでに何年もアメリカで生活し、生活の基盤を作り上げている家族の場合、アメリカで生まれた子供たちは米国国籍が与えられるため、不法入国した両親だけが国外退去命令を下される場合があり家族を引き離すことになる。それは人道的観点から行うべきではないとする民主党側の立場と、安い労働力である移民を大量に入国させることは大企業の利益にこそなるものの、職を奪われる米国民が増え、また犯罪率の上昇につながる恐れがあるとする共和党の立場とが真っ向からぶつかっている。
コットン議員へのインタビューは以下で視聴することができる。
(Screenshot from Senator Tom Cotton’s YouTube channel)
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