ニュースレター登録

Loading

オールドメディアが伝えない海外のニュース

NYタイムズ紙、「ロシアゲート疑惑がダメなら人種差別でいこう」と編集長が発言:社内会議の音声データが漏洩

アメリカの大手メディアは、こぞって反トランプ報道を続けている。中でもCNNとニューヨークタイムズ紙、ワシントンポスト紙などはその代表格だ。しかしロシアゲート疑惑の矛盾を示すことになったモラー報告書が公開されてしまった今、ニューヨークタイムズ紙の編集主幹であるディーン・バケット氏が、同紙はトランプとロシア政府の共謀疑惑に関する報道を諦め、大統領による人種差別発言に報道の重心を移す必要があると社内会議で発言した。

同氏の発言を録音した音声データが流出し、それを文字起こしした全文がここで公表されている

 

我々は一つのストーリーを報道するために当社のニュース編集室を編成し、我々は実に良い仕事をした。そして現在、我々は、別のストーリーの報道に取り組むために、編集チームを再編し、リソースと重点をシフトする必要がある。

 

(原文)”We built our newsroom to cover one story, and we did it truly well,” Baquet said. “Now we have to regroup, and shift resources and emphasis to take on a different story.”

 

 

ドナルド・トランプ報道の第1章は、当社の編集室だけでなく、率直に言って我々の読者にとっても、「ドナルド・トランプはロシアと都合の悪い関係があったのか、そして司法妨害があったのか」ということだった。ところであれは本当に硬派記事だった。そのことについては忘れないでいよう。我々は、あのストーリーを報道するよう入念に企画した。そして我々は、あのストーリーを報道したことで2つのピューリツァー賞を受賞した。そして我々は、あのストーリーを他の誰よりも上手く報道した。

 

(原文)”Chapter 1 of the story of Donald Trump, not only for our newsroom but, frankly, for our readers, was: Did Donald Trump have untoward relationships with the Russians, and was there obstruction of justice? That was a really hard story, by the way, let’s not forget that. We set ourselves up to cover that story. I’m going to say it. We won two Pulitzer Prizes covering that story. And I think we covered that story better than anybody else.”

 

しかし、ここでもすでに報じた通り、FBIのモラー特別捜査官が捜査結果を「モラー報告書」として公表したが、その結果は、トランプの選挙チームとロシア政府が実際に共謀していたという証拠を立証することができなかった。

 

モラー特別検察官が連邦議会で7時間の証言:マイケル・ムーア監督もウンザリ

 

ニューヨークタイムズ紙のバケット編集長は次のように続けて発言している:

 

モラー特別捜査官が証言台から立ち去った日、二つのことが起きた。ドナルド・トランプに即刻、失脚して欲しいと考えていた我々の読者は、突然こう思った:「なんてこった。モラー特別捜査官はそれをしないつもりだ」と。そしてドナルド・トランプは政治的に少し勇気付けられることとなったと思う。そして私が思うに、あのストーリーは変わってしまったと思う。我々が今議論している多くのことが、6、7週間前から表面化している。我々は少しだけ不意を突かれて呆然とした状態だ。2年間、一つのストーリーを特定の方法で報じ続け(訳者注:それが誤りだったことが判明したならば)、こうなる。そうだろう?

 

(原文)”The day Bob Mueller walked off that witness stand, two things happened. Our readers who want Donald Trump to go away suddenly thought, ‘Holy shit, Bob Mueller is not going to do it.’ And Donald Trump got a little emboldened politically, I think. Because, you know, for obvious reasons. And I think that the story changed. A lot of the stuff we’re talking about started to emerge like six or seven weeks ago. We’re a little tiny bit flat-footed. I mean, that’s what happens when a story looks a certain way for two years. Right?”

 

 

バケット編集長は、「あのストーリーは変わってしまった(the story changed)」と婉曲的に語っているが、つまり、ニューヨークタイムズ紙が過去2年間、声高に主張していたロシアゲート疑惑は、誤報だったということだ。同紙編集長が、社内会議でそのことを認めてしまった格好だ。

 

さらにバケット編集長は次のように語っている:

 

我々は変わらなければいけないと思う。ニューヨークタイムズ紙は、この国、人種、その他の分断についてより深掘りして報じなければいけない。次の2年間のこの報道ビジョンこそが、私がさっき話したこと、つまり「このような種類の発言をする男を、我々はどのように報道することができるか?」ということだ。彼に世界がどのように反応しているか、我々はどのように報じるのか?彼の政策を継続して報じながら、我々はどのようにそれを行うのか?ドナルド・トランプによってここまで分断されてしまったアメリカを、我々はどのように報道するのか?

 

(原文)”I think that we’ve got to change. [The Times must] write more deeply about the country, race, and other divisions.

I mean, the vision for coverage for the next two years is what I talked about earlier: How do we cover a guy who makes these kinds of remarks? How do we cover the world’s reaction to him? How do we do that while continuing to cover his policies? How do we cover America, that’s become so divided by Donald Trump?”

 

 

 

我々は長い間、人種について大規模な報道をしてこなかったが、思慮深いやり方で、どのように人種について我々は報じるのか?これこそが、我が社の報道の新しいビジョンだ。君たちは、このビジョンを確立するために支援しなければいけない。これが、次の残る2年間(訳者注:トランプ大統領の残る任期期間)、我々が実行しなければいけないことだ。

 

(原文)”How do we write about race in a thoughtful way, something we haven’t done in a large way in a long time? That, to me, is the vision for coverage. You all are going to have to help us shape that vision. But I think that’s what we’re going to have to do for the rest of the next two years.”

 

この内部会議の音声が流出し報道されると、早速、トランプ大統領は次のツイートをしている:

 

 

 

 

(訳)衰退しているニューヨークタイムズは、歴史上、悪いジャーナリズムの最も壊滅的な姿の一例を呈している。そのことが流出した情報で明らかとなった。彼らは、嘘まみれのロシアとの共謀を語る発言(モラー報告書と彼の証言は完全な大失敗だった)から、人種差別の魔女狩りへとシフトしようとしていることが暴露された。

 

・・・「ジャーナリズム」は、我が国の歴史上、新たに最低レベルに達した。民主党にとっての悪意あるプロパガンダ機械以外の何物でもない。報道内容はあまりに誤報であり、偏見に満ち溢れ、悪意があり、非常に病的なジョークに成り下がっている。しかし世間は気がついている!

 

 

 

 

 

 

(訳)

シャリル・アトキッソン:結論?ニューヨークタイムズ紙は、自然発生した真実のニュースは全て、事前に決めた物語に当てはめるつもりであり、自然発生した真実のニュースを型にはめて、人種差別の文脈で報道すると語っている。これが、彼らの読者が欲していることだと彼らは信じている。

 

トランプ:かつては偉大なニューヨークタイムズ紙だが、その名前は汚された。

 

 

保守系メディアのワシントン・イグザミナー紙のバイロン・ヨーク記者は、次のようにツイートしている:

 

 

 

(訳)ニューヨークタイムズ紙から流出した社内会議の会話と、公表された1619件のプロジェクトによって疑問が生じる:世間はいまだにニューヨークタイムズ紙をニュース機関として見るべきか?それとも別の何かと見るべきか?

BonaFidrをフォロー

執筆者

コメントを残す

error: コンテンツは保護されています。