米連銀による量的緩和2日目:公開市場における米国債の売却申し込みが買取上限の4.8倍へ上昇
本日、連銀はオーバーナイト・レポ取引市場に再び介入し、566億5000万ドル分の担保を受け付けた。その内訳は、479億5000万ドル分の米国債と82億ドル分の不動産担保証券(MBS)。これは昨日木曜の介入金額からある程度低下した数字である。しかしこのデータが発表された数時間後、連銀は2日目となる公開市場での永続的な量的緩和策(POMO)(連銀は頑なにこれはQEではないと主張している)の結果を公表した。連銀による75億ドルという買取上限に対して、プライマリー・ディーラー(公認の米国債ディーラー)たちはその4.8倍となる360億ドルもの売却申し込みを行なった。
これは今週水曜に行われた1日目のPOMO(公開市場での永続的な量的緩和)で、プライマリー・ディーラーたちは連銀による買取上限の4.3倍となる326億ドルの債券の売却申し込みを行なったときよりも明らかに上昇している。
この2日目の市場操作では、ますます金融市場で連銀による「永続的な」流動性投入への需要が高まっていることを示している。短期資金市場であるオーバーナイト・レポ取引市場では、債券の売却申し込み金額は昨日よりある程度減少に転じているが、その代わりPOMO(公開市場での永続的な量的緩和)における債券の売却需要が高まり、285億ドル分の流動性(資金)需要が満たされないという結果が生じている。
ここで何度も呈してきた疑問がいまだに解けない。連銀は、市場の資金需要に全て応えるためにバランスシートを永続的に拡大すると明らかにしているにもかかわらず、銀行はなぜいまだに流動性を求めて保有する債券の売却に躍起になっているのか?そして、なぜ、銀行間市場で他の銀行に短期資金を貸し付けることを頑なに拒んでいるのか?これら銀行は、私たちが知らない銀行システムに潜むどんな秘密(リスク)を知っているのか?
Photo via NY Fed
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