ツイッターへ大規模攻撃をしかけたハッカーは36人のダイレクトメッセージにもアクセスしていた|政治家のアカウントも被害に
7月15日(水曜)、ツイッターに大規模ハッキング攻撃が行われ、バラク・オバマ、ビル・ゲイツ、ジョー・バイデン、ジェフ・ベゾスなど、100人以上の有名人や富豪たちのアカウントが乗っ取られる被害が発生していた。そして7月22日(水曜)、ツイッター社はこのハッキング攻撃で被害に遭ったうち36人のアカウントで、ハッカーが彼らのダイレクトメッセージにもアクセスしていたと発表した。The Epoch Timesがこれを報じている。
標的となった130件のアカウントのうち、攻撃者たちは最大36件の(ダイレクトメッセージの)受信箱にアクセスしたと我々は考えている。その中には、オランダの1名の政治家が含まれている。今日までに、他のいかなる元政治家もしくは現職の政治家たちの(ダイレクトメッセージに)アクセス痕跡があったことは一切確認されていない。
ツイッターのダイレクトメッセージは非公開コミュニケーション・ツールであり、一般には決して表示されない。ツイッター社は、ハッカーによるダイレクトメッセージへの侵入の痕跡があった具体的アカウント名については公表していない。
「他のいかなる元政治家もしくは現職の政治家たちの(ダイレクトメッセージに)アクセス痕跡があったことは一切確認されていない」ということは、ジョー・バイデン前副大統領やバラク・オバマ前大統領の受信箱はアクセス被害を受けていないということになる。
ツイッター社は、受信箱へも侵入を許してしまった事実について情報公開する前に、「標的となった全アカウントについて完全な調査」を行ったと語っている。また、同社は各アカウントの所有者に個別に連絡を取るとも語っている。
またこの日の発表より前に、ツイッター社は、今回のハッカーたちが8件のアカウントから全てのツイッター・データをダウンロードしていたとも発表している。ただし、これら8件のアカウントは「認証済みバッジ」がついていないと同社は発表しており、つまりそれらアカウントは有名企業の創業者や政治家のものではないことを意味している。
FBIは今回のハッキング事件に対する捜査に着手している。ツイッター社は捜査当局に協力していると語っている。
ツイッター社は、これまでにも度々セキュリティー上の問題を経験している。2017年には、悪意あるツイッター社員が一時的にトランプ大統領のツイッター・アカウントを閉鎖する事件が発生していた。また、昨年には、ツイッターのジャック・ドーシーCEOのアカウントにハッカーが侵入し、人種差別的なメッセージを複数投稿する事件が発生していた。しかし7月15日に発生したハッキング攻撃は、これまでで最大規模かつ最も大胆な犯行となっている。
しかし今回の不正アクセス事件のニュースは、これまでのところツイッター社の株価に影響を与えていない。
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