【映画】置き去りにされたアメリカ人たちを描いた「ヒルビリー・エレジー」から、なぜトランプ現象が起きたかが見えてくる
先日、「言論検閲しない動画共有サイトRumbleにピーター・ティール氏らが投資」の記事で紹介したJD・ヴァンス氏。彼のベストセラーとなった自伝的小説「ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち」は、2020年にネットフリックスによって映画化もされている。
JD・ヴァンス氏
(Photo via Flickr)
ニューヨークやワシントンDC、サンフランシスコ、LAなど輝かしいアメリカの大都市とは別世界に住む忘れ去られた白人アメリカ人たちを、その社会の内側から丁寧に描いている。
ニューヨークタイムズ紙やワシントンポスト紙を読むような大都市に住む民主党エリートたちをアメリカの「光」とすれば、トランプ前大統領は、エリートが見下すアメリカの「影」にあたる、社会の底辺にいる国民を救済するために選ばれた大統領だったことが見えてくる。(そしてトランプ大統領の出現により、「光」と思われていたアメリカのエリート層こそが「影」であり、JD・ヴァンス氏のような人こそアメリカの「光」であることが炙り出された。)
グレン・クロースやエイミー・アダムスなどの役者たちの演技も素晴らしい傑作。
興味がある方は是非ハンカチを用意して見てほしい。
【映画の予告動画】
また、この映画の中でも重いテーマとして横たわっている鎮痛剤オピオイドの麻薬汚染は、トランプ大統領が積極的に取り組んだ社会問題の一つでもある。それについては、今月、HBOが2話にわたってドキュメンタリー番組『The Crime of the Century(意味:世紀の犯罪)』を放送し話題となっている。それも併せて視聴すると、映画「ヒルビリー・エレジー」が置かれた社会的背景をさらに深く理解することができる。
『The Crime of the Century』の予告動画:
BonaFidrをフォロー