フランシスコ法王に「銃弾入り封筒」の死の脅迫状が送り付けられる:バチカンは前代未聞の金融スキャンダルの裁判中
フランシスコ法王に宛てられた謎の封筒がミラノ近郊の郵便物仕分け施設で阻止されたことを受けて、イタリアの警察はフランシスコ法王の命が脅かされたとみて捜査している。このニュースは大きく報じられている。
AP通信は8月9日(月曜)、次のように報じている:
銃弾3発が入ったローマ法王宛の封筒の出所を、ミラノの警察が捜査中であると、イタリア準軍事警察が月曜に発表した。
(太字強調はBonaFidr)
イタリアの新聞「コリエール・デラ・セーラ(Corriere della Sera)」によると、封筒に入っていたのは9ミリ口径の銃弾。
この不審な封筒は、フランスから発送されたものと報じられているが、差出人の詳細についてはほとんど分かっていない。夜間の仕分け作業中にこの封筒は発見された。
AP通信はさらに次のように報じている:
封筒の宛名はペンで次のように手書きされていた:「ローマ・サン・ピエトロ広場バチカン市、法王へ」。その中には、ピストル用と思われる3発の弾丸と、バチカン市国の財務に関するメッセージが入っていた。
(太字強調はBonaFidr)
前代未聞のバチカン裁判が現在も進行中であることを考えると、金融スキャンダルに関するメッセージが書かれていたことは興味深い点である。このバチカン裁判の結果、非常に高位の枢機卿が失脚する可能性がある。この裁判では、ロンドンでの怪しい不動産購入や、慈善事業のための資金の不正処理が焦点となっている。
この裁判の詳細について、Metroは次のように伝えている:
7月27日、バチカンの資金を不正に処理した疑いで、上級枢機卿を含む10人が起訴され、裁判が始まった。この数百万ユーロ規模のスキャンダルは、ロンドンの高級不動産の購入にまつわるもの。
ロイター通信によると、このプロセスの一環として明らかにされた起訴状には、フランシスコ法王が上級者に対する裁判の開始を個人的に承認したことが記されている。
(太字強調はBonaFidr)
この裁判は、近年のバチカン史の中で最大のものと言われている。
AFP通信のツイート:
A financial scandal involving an opaque, loss-making Vatican property deal paid for with charity funds goes to trial after a two-year probe that has implicated a once-powerful cardinal https://t.co/o9adm3g76H pic.twitter.com/xECvUhk1nM
— AFP News Agency (@AFP) July 27, 2021
【訳】バチカン市国の不透明で赤字の不動産取引、それを慈善基金で購入したという金融スキャンダルが、2年間の調査を経て裁判にかけられることになった。かつて権力を持っていた枢機卿が関与していたことも判明した。http://u.afp.com/Uara
フランシスコ法王の前任者であるベネディクト法王(現在も存命)が、極めて異例にも2013年2月に辞任したのは、バチカン銀行における深刻化する財務上の不始末やスキャンダルを解決できなかったためという憶測が以前広まっていた。(通常、法王はローマ・カトリックの最高位に終身在位する。)
フランシスコ法王の最も重要な任務は、長引く財政危機を早急に解決することであると考えられているが、その一方で、カトリック教会の聖職者による未成年者への性的虐待スキャンダルやその悪影響はいまだに続いている。
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