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スノーデン氏、「人類史上最も効果的な社会コントロール手段」は既に運用されている

Edward Snowden

米国家安全保障局(米国の諜報機関、通称NSA)が違法に全世界の一般市民を監視していたことを内部告発したエドワード・スノーデン氏。彼は、権力システムを手にしている人々は、他人とつながりたいという人間の欲求を悪用することで、大規模な監視社会システムを作り上げていると、最近行った基調講演で語った

彼はカナダ・ノバスコーシャのハリファックスにあるダルハウジー大学(Dalhousie University)で開かれた「オープン・ダイアローグ・シリーズ」に、滞在先のモスクワからテレビ電話で参加しこの基調講演を行なった。

今現在、人類はコンピュータ科学の分野において非常にクリティカルな瞬間にあると彼は語る。

 

「産業革命以来、私たちは最も大きな力の再配分の最中にある。そしてこれは、技術が新たな能力を提供するようになったために起きている。これは、誰がどこにいようともあらゆる人々に影響を与えることができることと関係している。国境はなく、そう望めば、無制限に影響を及ぼすことができる。しかしそれに対する効果的な防衛手段はない」とスノーデン氏は語る。人々には防衛手段がないため、技術は人間の行動に影響を及ぼすことができる。

政府や企業は、「人々のプライベートな活動をモニタリングしたり記録することができる。その能力はほぼ全知全能に近いと言えるほど広範囲のスケールに達している」と彼は語る。これら政府や企業は、「新たなプラットフォームおよびアルゴリズム」を使って人々の行動のモニタリングと記録を行っている。そしてそのプラットフォームを通して、「彼らは私たちの行動を変えることができる。いくつかのケースでは私たちの意思決定を予測することができ、異なる結果を生むためにその意思決定を軽く刺激することもできる。彼らは、人類の所属欲求につけこんでこれを行っている」。

人々がフェースブックのようなソーシャルメディアを使う際に、裏でこんなことが行われているなど知る由もない。

「この聴衆の中でフェースブックを利用している人で、利用規約を実際に読んだことがある人はいるでしょうか?法律に関する専門用語で書かれた何百ページにものぼるもので、私たちは誰もそこに何が書いてあるか評価できる能力はない。しかしユーザである私たちは、その利用規約に合意したとみなされる」。

「このような、技術を利用するために、普通には理解できないとんでもない契約法でユーザをしばることで、これら機関は人類の最大の美徳、つまり他人と交わり、つながり、協力し、共有したいという欲求を、人類の弱点に転換してしまっている」。

「そして今、これら機関(営利企業および政府)は、これを構造化・固定化し、人類史上最も効果的な社会コントロール手段を作り上げている」。

「皆さんもこれについて聞いたことがあると思いますが、これは大規模監視社会です」。

スノーデン氏の基調講演の全容は、以下の動画(開始後25分から)で視聴することができる。

 

 

Photo courtesy of Edward Snowden’s Twitter

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