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中国政府がアメリカ人2人を逮捕したことを認める:米中貿易戦争の緊張が再び高まる中

中国政府がアメリカ人2人を逮捕したことを認める:米中貿易戦争の緊張が再び高まる中

中国国内で英語の語学学校「チャイナ・ホライゾン(China Horizon)」を運営している2名のアメリカ人が中国政府により「でっち上げられた」罪で逮捕されたと、同語学学校がフェースブック上で発表した。また、Hong Kong Free Pressが追跡報道しており、逮捕されたのは5人の子供の父親であるジェイコブ・ハーランさん(上の写真中央)とアリッサ・ピーターセンさんであると報じた

今回、中国国内に住むアメリカ市民が逮捕されたことは、昨年、カナダ国籍の市民が中国国内で逮捕されたことを彷彿とさせる。その時は、元カナダ外交官の男性と、北朝鮮への旅行ツアーを運営する会社の男性が逮捕されている。彼らは、国家安全保障を危機にさらしたという罪で今でも中国国内の刑務所に収監されている。しかし西欧社会では、中国政府が主張している罪状はでっち上げであると広く受け止められており、カナダがアメリカ政府の意向を受けてファーウェイのCFO、孟晩舟を逮捕したことへの政治的な報復であると見られている。

今回新たにアメリカ市民が中国政府によって逮捕されたことを受けて、アメリカでは彼らを開放するための法的費用を賄うためにGoFundMe(募金のお願い)のページが立ち上げられた。(ジェイコブ・ハーランさんのページ。アリッサ・ピーターセンさんさんのページ。)

この募金ページによると、2人は「人々を違法に越境させた」という罪で逮捕されたと説明している。

この2人が逮捕されたニュースは、米中貿易戦争の交渉が行われている真っ只中に報じられた。米国務省(日本の外務省に相当)は、2人の逮捕を「認識している」と語り、2人のアメリカ市民を支援するために真剣に責務を果たそうとしていると発表している。

「中国江蘇省で2名のアメリカ人市民が逮捕されたこと、そして省政府が彼らを起訴したことを把握している。海外でアメリカ市民を支援するために真剣に責務を果たそうとしており、状況を見守っている」と、米国務省の職員は匿名を条件に語った。

先週、この語学学校「チャイナ・ホライゾン」は、フェースブックに投稿した声明の中で、「(この2人が)でっち上げられた犯罪で起訴されており、彼らの家族たちは2人に国際弁護士をつけ米国の自宅に連れ帰るために活動を行なっている」と発表している。この語学学校は、アメリカ人教師が中国の学校で英語を教える仕事を探す支援を行なっている。同語学学校のフェースブック・ページでは、10月末をもって学校を閉鎖する計画であると発表している:

「残念ながら、米中間でますます高まる政治的かつ経済的な問題のために、我々は教師たちを安全に中国へ送ることができなくなりました」と、同校はそのフェースブック・ページで発表した。

同校の設立者であるハーラン氏は、中国江蘇省の地方都市、鎮江市(ちんこうし)のホテルで警察の監視下のもと勾留されていると報じられている。

ハーラン氏は、山東省にある地方都市、濰坊市(いほうし)のホテルに8歳の娘と滞在しているところを逮捕された。チャイナ・ホライゾンの職員であるピーターセンさんは、9月27日頃に逮捕された。その後、米国務省がようやく彼女の居場所を突き止めるまで、2週間にわたって音信不通となっていた。

「彼女は無事であるという情報を私たちは得ました。彼女は、起床時間、就寝時間を厳格に管理された生活を送っています。彼女は1日を刑務所の独房の中で過ごすか、歩数を数えながら円を描くように歩いて時間を過ごしています」と、GoFundMeのページは伝えている。

「彼女は、月に1度だけ訪問することが許可されている領事館の人間と弁護士とだけしか連絡をとることを許されていません」。

2人の逮捕は、中国国内で働く教師たちを広く取り締まる動きの一環であるとブルームバーグ紙は報じている。中国国営メディアの新華社通信は、7月だけで16名の外国人教師が逮捕されていると報じている。中国国内には、数千にのぼる外国人教師が違法に働いていると複数報じられている。この取締の動きは、米国内で活動する中国人外交官たちに対する新たなルールが適用された後に起き始めた。この新ルールでは、米国内で活動する中国人外交官たちは、研究施設を訪問したりアメリカ人と打ち合わせを行う場合、アメリカ政府に連絡することを義務付けている。中国政府は、こうした制限が外交関係に関するウィーン条約に違反していると主張している。

中国外交部の広報担当官、耿爽(こうそう)氏は、2人を拘束していることを認め、米国政府に対して「誤りを正し」、この新しい外交ルールを撤回するよう要求した。また、耿爽(こうそう)氏は、2人の逮捕が貿易問題とは関係ないと発表している。

Photo: Jacob Harlan, the founder of China Horizons, and his family. Via GoFundMe.

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