ニューマン氏がWeWorkの取締役会から退任:見返りにSoftBankは約17億ドルを支払うとWSJ紙が報道
昨日、WeWorkがJPモルガンからの融資提案を蹴るのではないか、そしてアダム・ニューマン氏にWeWorkの経営権を売却するようSoftBankが約2億ドルを提案しているという噂が報じられていた。そして今日になり、その噂話が正しく確かなものであるとウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が報じた。
しかし、ニューマン氏に支払われる金銭的な見返りが、当初報じられていた額より何倍も高額であることが判明した。昨日の時点で、SoftBankがニューマン氏に支払う金額は約2億ドルと報じられていたが、WSJ紙は、それが約17億ドルであると報じた。さらに、ニューマン氏が借り入れることができる融資として5億ドルの与信枠をSoftBankが提供することも含まれている。
さらに、ニューマン氏は9億7000万ドル分のWeWork株をSoftBankに売却することが予想されている(それは同氏が保有している同社株の約3分の1)。それだけではなく、SoftBankはニューマン氏にコンサルティング料として1億8500万ドルを支払う予定であるという。何のためのコンサルティング料なのか?会社の評判を落とし、破産寸前まで追い込んだことに対するコンサルティング料なのか?全くもって意味不明な支払いである。
SoftBankが経営権の過半数を取得すれば、まずはWeWorkの社員2000名程度を解雇すると言われており、彼ら彼女らはどのような気持ちでニューマン氏の退任劇を見ているのだろうか。
Photo via WeWork
【10月23日更新】
SoftBankは10月22日遅くに、WeWorkを救済するための正式な資金供給パッケージの内容を発表した。その要旨は以下の通り:
- SoftBankは50億ドルの追加出資を行う。その内訳は、優先担保付き手形11億ドル、無担保手形22億ドル、そして信用状17億5000万ドル。
- SoftBankはさらに1株19.19ドルで、合計30億ドル分の株式公開買付を行う。
- また、すでに保有している15億ドル分の新株予約権の実行を加速させ、WeWorkの株式を1株11.60ドルでさらに買い増す。
- SoftBankのビジョンファンドとWeWorkの間で各地に設立されたジョイントベンチャー事業(日本国内は除く)は、1株11.60ドルでWeWork株と交換される。
- 親会社であるSoftBankおよびビジョンファンドは、すでに合わせて91億ドルをWeWorkに出資している。今回、新たに出資する資金は全てSoftBankからであり、ビジョンファンドからの追加資本はない。
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