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【全米暴動のきっかけとなった殺人事件に新たな展開】被害者ジョージ・フロイドさんと加害者警官のデレック・ショービン容疑者は顔見知りでしかもかなり仲が悪かった|ナイトクラブの元同僚が語る

【全米暴動のきっかけとなった殺人事件に新たな展開】被害者ジョージ・フロイドさんと加害者警官のデレック・ショービン容疑者は顔見知りでしかもかなり仲が悪かった|ナイトクラブの元同僚が語る

被害者ジョージ・フロイドさん(左)と加害者警官デレック・ショービン容疑者(右)(Screenshot via KSTP.com)

武器を所持していない無防備の黒人男性を、白人警官が過剰な暴力によって窒息死させたとして、全米で抗議デモや暴動、略奪が広がっている。しかし平和的な抗議デモに便乗して、極左暴力集団や無政府主義者によって暴動、略奪、破壊行為が扇動されており、現在シアトルの都心部では警察が介入できない「自治区」が武装した活動家たちによって作られている。また、シアトルの市議会議員の一人は、こうした活動家たちを自ら市庁舎に招き入れて占拠させ、市長のリコールを要求している。

その一方で、アメリカ社会を急激に不安定化させることになったこの「人種差別」事件は、当初考えられていたような単純な図式ではないことが徐々に判明している。

被害者であるジョージ・フロイドさんと、加害者であるデレック・ショービン容疑者は、もともとミネアポリス市南部にある同じナイトクラブ「El Nuevo Rodeo」で警備員として勤務した過去があることはすでに知られていた。当初の報道では二人が実際に知り合いであったかは不明であったが、彼らの元同僚が、二人が顔見知りであったこと、しかも同じナイトクラブで同じ時間帯に勤務した際、喧嘩状態になったことがあったことを明かした

もしこれが事実であれば、人種差別的な白人警官が見ず知らずの黒人容疑者を拘束中に過剰な暴力をふるって殺害したという、現在考えられている事件ではなく、ショービン容疑者は過去の確執が原因でフロイドさんに対して特別な殺意を抱いていたために起きた怨恨事件である可能性がある。

今回の事件は、米国には警察特権があるおかげで、人種差別的で過剰な暴力をふるう警官が守られている典型的な事例として世界中に報じられている。しかし実は二人の元同僚たちの間にあった確執から殺人事件に発展したという、まったく別の事件である可能性が高くなってきた。ナイトクラブで元同僚であったデービッド・ピニー氏は、CBS Newsの取材に対して、二人が単なる顔見知りではなく、深刻な摩擦を起こしていたと語っている:

彼らは正面衝突していた。これは、(元警官の)デレックが、ナイトクラブ屋内で常連客の数人達に対して極端に攻撃的だったことと大いに関係している。これは問題になっていた

もし故意による第2級殺人罪で有罪判決となれば、ショービン被告は最長25年半の禁錮刑が科される。過失による第2級殺人罪で有罪判決の場合は、最長12年半の禁錮刑となる。

ショービン被告は、逮捕された当初、第3級殺人罪と故殺罪が問われていたが、犯行時の動画が拡散され批判の声が高まったことで、ミネソタ州のキース・エリソン司法長官がその後、第2級殺人罪に格上げしていた。

しかしフロイドさんの遺族は、少なくともなんらかの個人的怨恨が殺害動機となっていると確信している。遺族の弁護士、ベンジャミン・クランプ氏は、ショービン被告を第1級殺人罪で起訴するよう検察に対して要求している。その理由として、「彼はジョージ・フロイドのことを知っていたと我々は確信しているからだ」と語っている。

CBS Newsのインタビューに答えた元同僚のピニー氏も、遺族の弁護士の見解に同意している:

彼(ショービン)は彼(フロイド)のことを知っていた・・・とてもよく知っていたと私は言えるよ

さらに、このナイトクラブのオーナーであるマヤ・サンタマリア氏も、ショービン容疑者が黒人の常連客たちに対して恐ろしい態度を示していたと証言している。「ショービン容疑者は黒人たちに対して何か問題があったのか?」と質問されると、マヤ・サンタマリア氏は、ショービンは間違いなく「怖がっていた」と答えている

このナイトクラブの客層が主に黒人によって占められるような夜には、ショービン容疑者は不必要に攻撃的になる傾向があったと、過去にAP通信の取材に対してマヤ・サンタマリア氏は語っている。具体的に、ショービン容疑者は、そうした顧客たちに対してペッパー・スプレーを浴びせたり、過剰な警備を行うために警察に後方支援の要請をする電話をかけたこともあったという。

もしこの事件が、二人の元同僚の間で起きた個人的な怨恨による殺人事件であるとしたら、『風と共に去りぬ』の配信停止や警察組織の解体や予算の打ち切り・削減を要求するまでに発展している運動は、とんだ早とちりだったということになる。アミール・パーズ氏がそのエッセーの中で指摘するように、「被害者が黒人で、加害者が白人警官」というだけで、多くの人たちが条件反射的に「人種差別だ!」と反応したということになる。そうした条件反射をする人たちの方こそ、人種問題について冷静に考えることができない偏見に満ちた存在であるという自己矛盾に、彼らは気がついていない。

ナイトクラブのオーナーにインタビューする地元ニュース番組:

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