アメリカ大使館職員がウクライナ・キエフで謎の死|ウクライナ政府は殺人事件の可能性があるとして捜査を開始
9月30日(水曜)、ウクライナにあるアメリカ大使館の女性職員が、首都キエフで謎の死を遂げた。ロイター通信が報じた内容によると、これまでに判明していることは、この女性職員がキエフの都心に近い公園を通る線路脇で、意識不明の状態で発見されたということである。この女性は頭部を損傷していた。
この女性は近くの病院に搬送されたが死亡が確認された。女性の死後、地元警察はこの女性の身分証を発見し、この人物がキエフにある米国大使館の職員であることが判明している。キエフにある米国大使館も、そこで勤務するアメリカ人職員1名が謎の状況下で死亡したことを認めている。
ウクライナ内務省の広報官アルテム・シェブチェンコ氏によると、現在、犯罪捜査が進められているという。同氏は英語による声明を発表し、これは「犯罪である可能性がある。しかし事故である可能性もある。遺体は、ジョギング中にイヤフォンをした状態で線路上で発見された」と記している。
ウクライナ警察は次のように語っている:
「この女性は意識不明の状態で発見され、病院に搬送されたがその後死亡した。犠牲者の所持品を調べている際、彼女の氏名が記された米国大使館職員用の身分証が見つかった」。
警察官は殺人事件の容疑者に絞って捜査を行っていると語り、以下の目撃証言を元に容疑者を追っている:
「警察は、黒い髪の30代〜40代の男性を探している。彼は黒っぽい短パンにTシャツを着ていた」。
このニュースが報じられた数時間後、キエフにある米国大使館はこの報道が正しいことを認める発表を行っている。
この女性がアメリカ国籍であるということ以外、彼女の詳細な身元は公表されていない。世界中にあるアメリカ大使館は、通常、各ホスト国で地元の人々を数十人単位で雇用している。アメリカ大使館の発表は、この女性がアメリカの外交官、もしくは別の上級職員であった可能性を示唆している。
米国大使館による公式声明は、次のように記している:
We are heartbroken to report the death of an American member of the U.S. Embassy Kyiv community. Officials from U.S. Embassy Kyiv are currently working with authorities to determine the circumstances of the death.
— U.S. Embassy Kyiv (@USEmbassyKyiv) September 30, 2020
【訳】キエフにある米国大使館の一員であるアメリカ人メンバーが死亡したというニュースを報告しなければいけないことに、我々は心を痛めている。キエフの米国大使館職員たちは、現在、今回の死亡をとりまく状況について明らかにするために当局と協力している。
世界各国にある米国大使館はまた、複数の連邦機関からの出向者を受け入れており、彼らの中には身分を偽っている場合や秘密の職務を負っている場合がある。ほとんどの大使館職員は国務省外交局の職員であるが、CIAや国防情報局(国防総省の文民諜報部門でペンタゴンと緊密な連携を行っている)もまた米国大使館をベースに活動している。
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