テキサス州の郵便投票用紙ですでに大問題が発生|11月3日の大統領選挙が大混乱をきたすことになるのはほぼ確実
11月3日のアメリカ大統領選挙まで残すところ数日となっているにもかかわらず、郵便票が機械で読み取れないという問題が次々と発生している。大統領選挙がますます不確実なものになることに対する懸念が高まっている。
テキサス州タラント郡の票読み取り機で、今週、複数の問題が発生している。これら読み取り機が郵便票をスキャンすることができず、地元の選挙管理関係者たちの間でパニックを引き起こしている。彼らは、一部の票を再集計するべく複製するため、昼夜を問わず選挙関係者たちを総動員しているとローカルテレビ局のCBS DFWが報じた。
テキサス州は伝統的には共和党の州であるが、今年の大統領選挙ではトランプ大統領とバイデン候補との間で勝負は「五分五分」と伝えられている。
これまでのところ、テキサス州タラント郡の票読み取り機は、約3分の1の郵便票(約2万2000票)をはねつけており、読み込めていない。
タラント郡の選挙事務官、ハイダー・ガルシア氏は、火曜夜、この問題を郡の委員たちに報告した。いくつかの票のバーコードが機械で読み込むことができず、そのためそれら票が自動的にはねつけられているとガルシア氏は語った。
通常、タラント郡は自前で投票用紙を印刷しているが、今年はコロナ禍のせいでより多くの人々が郵便投票を行うことが予想されたため、地元職員たちは投票用紙の印刷をアリゾナ州フェニックスにあるRunbeck Election Services社にアウトソースせざるを得なかった。
はねつけられた投票用紙を再集計するための「複製」がどのように行われているかについて、CBS DFWは次のように報じている:
票の複製は毎年行われているがこれほどの規模ではない、とガルシア氏は語った。このプロセスには通常、1つ以上の政党から投票委員会メンバーが参加し、破損したり読み込み不可能となった票を手作業で新しい投票用紙に複製する。
この作業量のため、今回のケースでは職員は電子機械を使って票を複製することになる可能性が高いとガルシア氏は語った。それから投票委員会メンバーたちはこれら(電子化された)投票内容を印刷したものと郵送された原本の投票用紙とを比べ、投票内容が正しく複製されているかを確認する。
票読み取り機で起きた大混乱について、この投票用紙を印刷したRunbeck Election Services社は以下の声明を発表している:
タラント郡の投票用紙の一部がHart Intercivic社製の集計機械により適切に読み込めないということを知り、我々は懸念している。Runbeck Election Services社は、Hart Intercivic社用の投票用紙印刷業社として認証を受けている。今年の選挙だけで私たちは1億枚近い投票用紙を印刷した。そのうちの多くは、タラント郡で使われた投票用紙と同じ種類であるが、読み込みトラブルは全く発生していない。Runbeck Election Services社は、今回の問題が印刷に関係しているのか読み込みに関係しているのかを調べるため、タラント郡選挙管理人たちと協力している。この調査が完了次第、すべての票が適切に集計されるよう、適切な次のステップを決定するために、関係する全てのパートナーおよびベンダーに対して当社は支援を提供するつもりである。
全米の各州そして各郡が郵便票の集計処理を急いで行うにつれて、テキサス州タラント郡で起きているような予期せぬトラブルが次々と起きることが想定される。選挙日当日の夜までに何千万通もある郵便票を正しく集計することは既に不可能であるという声もあがっている。
実際、バンク・オブ・アメリカが実施したファンド・マネジャー・サーベイ調査でも、大統領選挙が不確実なものになることは大多数の間で一致した意見であるという結果が出ている。この調査に回答したファンド・マネジャーのうち74%が、大統領選挙の結果は争われる可能性があると強く考えていると回答している。
郵便票の集計トラブルは、トランプ大統領、バイデン候補のどちらにとっても容易に選挙結果に異議を唱えることを可能にする。「ブッシュ対ゴア事件」として歴史に刻まれている、2000年にフロリダ州で起きた票の数え直しの再来である。
以下はCBS DFWが報じたタラント郡の集計センターの様子:
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