アップルは「テレグラム」をユーザに通知せずにiPhoneから削除予定との情報あり——パーラーに次いでネット言論封殺のターゲットに
アップルは、通信アプリの「テレグラム」をユーザに通知することなくiPhoneから削除する予定であると、テレグラムが緊急通知を行ったとの情報が米国現地時間の1月28日(木曜)にネット上に投稿されている。
テレグラムによるこの警告メッセージは、英語圏の複数のサイト(ここやここ)に投稿されている他、テレグラム上でもインフルエンサーによって共有されている。
ただし、テレグラムの公式サイトにはこの情報は掲載されていないようだ。
ネット上で共有されている「テレグラム・アラート」の画像には次のように記されている:
アップルは、皆さんのコミュニケーション能力を奪うことで言論の自由を検閲しようとしています。
テレグラムのアプリが、App Storeから削除される予定であり、ユーザが知ることなく、またユーザの同意なく、アプリが自動的に削除される予定です。
希望しないのにテレグラムのアプリやその他のアプリが自身のiPhoneから削除されるのを防ぐために、次の手順に従ってください。
テレグラムのアプリに限らず、アップルによって勝手に他のアプリがiPhoneから削除されるのを防ぐためにも、自分のiPhone端末でこの設定が行われていることを確認しておいた方が良さそうだ。
画像の手順を翻訳すると次の通り:
1.設定画面で「スクリーンタイム」を選択
2.「コンテンツとプライバシーの制限」を選択
3.「コンテンツとプライバシーの制限」がオンになっていることを確認
4.同じ画面で「コンテンツ制限」を選択し、「アプリを削除」をタップ
5.「許可しない」にチェックを入れる
大手テック企業による言論封殺から逃げ出した(または追い出された)人々は、パーラーやギャブなどの新興SNS企業に避難したが、パーラーは今月初めGoogle PlayストアやApp Storeからダウンロード停止に追い込まれ、そしてついには1月10日深夜、アマゾンのクラウド・サーバから利用停止に追い込まれた。アマゾン(AWS)は、わざとパーラーのサービスをホスティングしていたデータ・センターのセキュリティー・ホールを開いた状態にし、ハッカーたちが自由にパーラーを攻撃できるようにしたと、パーラーはAWSに対して起こした訴訟の中で主張している。
パーラーは1月末までにサービスを再開する予定であると発表している。
こうしたシリコンバレーの大手テック企業により、テレグラムが次のネット言論封殺のターゲットとなった可能性がある。
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これと関連して、アメリカの元大使であるマーク・ギンズバーグ氏は、今年1月17日、アップル社に対して、テレグラムのアプリをApp Storeから削除するよう求める訴訟を起こしている。ギンズバーグ氏は、NPO組織「Coalition for a Safer Web=CSW(より安全なウェブのための同盟)」の責任者を務めている。
ギンズバーグ氏は、1月25日(月曜)、アルファベット社のグーグル子会社に対しても、同様にテレグラムのアプリをGoogle Playストアから削除するよう求める訴訟を起こしている。
北カリフォルニア連邦地方裁判所に起こされたこの訴訟は、テレグラムがヘイト・スピーチで溢れているにもかかわらず、グーグルはパーラーに対して取ったのと同様の削除措置をとることを怠ったと主張している。
このNPO組織は、昨年から数回にわたってグーグルに対してテレグラムのアプリを削除するよう要請しており、昨年7月にはアルファベットのスンダー・ピチャイCEOに対して直接要請していた。
1月25日に提出された訴状には次のように記されている:
何年にもわたって、アンチ黒人およびアンチ・ユダヤ人のグループたちが、テレグラムの管理者らによるコンテンツのモデレーションをほとんど受けることなく、オープンにテレグラムを利用している。・・・(中略)・・・
当NPO 組織やその他の組織からの警告、メディア報道、法的警告があったにもかかわらず、そしてグーグルはヘイトグループに対してSNSプラットフォームや通信サービスを提供しているというその他の指摘があるにもかかわらず、グーグルはパーラーに対して取ったのと同様の措置をテレグラムに対して一切行なっておらず、テレグラムがそのコンテンツ・モデレーション方針を改善するよう説得する措置を講じていない。
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