「米国政府はチャイナの『興隆』を支援するべき」——バイデンが指名した国家安全保障担当補佐官・候補のジェイク・サリバン氏、その過去の発言に注目が集まる
ジョー・バイデン候補は、自らが政権を取った場合の国家安全保障担当補佐官として、ジェイク・サリバン氏を指名したと発表した。しかしサリバン氏が過去数年間に行った発言に注目が集まっている。
ここ数年で米中貿易戦争が激化し、そして米国内でチャイナのスパイが次々と逮捕されているという、当時から変貌してしまった状況にある現在、サリバン氏の発言内容はますます重要な意味をもって受け止められている。
オバマ政権下で国務長官を務めたヒラリー・クリントン、彼女のスタッフの1人であったジェイク・サリバン氏は、2017年にスピーチを行っている。その中で、サリバン氏は、米国政府はチャイナを封じ込めるのではなく、その「興隆」を支援するべきだと語っていた。
シンクタンクであるローリー研究所(Lowly Institute)が開催した外交政策関連のイベントで、サリバン氏は次のように語っていた:
我々は、中道を取る必要がある——それは開かれた、公平で、ルールに基づいた地域秩序と一貫した方法で、チャイナの興隆を援助する道だ。
サリバン氏はさらに次ように語っていた:
これには、注意と慎重さを、そして戦略的な先見性を必要とするだろう。おそらく、より基本的に、持続的な注意を必要とするだろう。こうした考えは、今のワシントンDCに充満したものではないということに皆さんもお気づきになられているかもしれない。・・・
我々のこの(アジア)地域とのつながりによって、合算するとチャイナの興隆となるような、平和的で前向きな(外交姿勢)をより多くもたらす、そのような環境を醸成する必要がある。
この2017年の講演で、サリバン氏は、「繁栄するチャイナ」が、結局のところグローバル経済にとって有益であることを強調した。
一方、バイデン陣営は今年、チャイナに対して「タフ」になるとする選挙キャンペーンを展開していた。チャイナに圧力をかけ続けることや、「交通規則を形成」し、中共政府が「民主主義の利益と価値観を反映する」よう軟化させるために、重要な同盟関係を維持すると主張していた。当時から、サリバン氏の外交政策の姿勢がどれほど変化したかについては不明である。
FOXニュースのローラ・イングラム司会者は次のメッセージを投稿している:
We’ll start seeing a lot of stories about how the rise of China is inevitable. The Establishment knows that they will do nothing to stop the CCP, so it’s in their interest to argue that nothing can be done. https://t.co/ag2kCWhmcK
— Laura Ingraham (@IngrahamAngle) November 24, 2020
【訳】チャイナの興隆がいかに不可避であるかについて、我々は多くの報道を目にし始めるだろう。エスタブリッシュメントは、中共政府を止めるために彼らが何もするつもりがないことを知っている。そのため、何も打つ手がないと議論することは彼らの利益なのだ。
サリバン氏は、「アラブの春」にも役割を果たした過去があり、当時、本質的に政権交代(レジーム・チェンジ)を目的にした戦争を「人道的な介入」として売り込み、積極的な米国の秘密工作を支持すると語っていたことが報じられている。つまり、ヒラリー・クリントンのタカ派外交の裏方を務めていた人物であるとVoxが2015年の記事で報じている。
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