ホワイトハウスは、各省庁に対して公式文書に「バイデン・ハリス政権」と記すよう指示——「ジョー・バイデンが職務を1人では果たせないという兆候だ」
アメリカの連邦政府機関で勤務する職員からリークされた1本のeメールから、ホワイトハウスが全ての公式業務においてカマラ・ハリス副大統領の存在感を高めようとするコミュニケーション戦略にシフトしていることが明らかになったと、Outspokenが独占報道した。
この連邦政府職員によって提供されたメールは、ホワイトハウスのコミュニケーション・チームでトップを務める高官から送信された指示書であり、連邦政府の全ての省庁に対して、バイデン政権ではなく「バイデン・ハリス政権」と記すよう命じている。
以下は政府局員から提供された実際のメールのスクリーン画像とされるもの(メールを提供した政府職員は、懲罰を危惧して匿名で情報提供している):
連絡:公式なパブリック・コミュニケーションでは、現政権を「バイデン・ハリス政権」と必ず言及するようにしてください。
サンキュー!
(太字強調は原文のまま)
徐々に「バイデン色」を薄めようとする兆しは、ホワイトハウスの公式ツイッター・アカウントにも現れている。
ホワイトハウスの公式ツイッター・アカウントには、「バイデン・ハリス・ホワイトハウスへようこそ!」と記されている。
(Screenshot via Twitter)
「バイデン・ハリス政権」という呼称は、15ある全ての連邦行政部のウェブサイトに登場するとOutspokenは報じている。農務省、商務省、国防総省、教育省、エネルギー省、保健社会福祉省、国土安全保障省、住宅・都市開発省、内務省、国務省、運輸省、財務省、そして退役軍人省、さらに司法長官まで、これら連邦行政部が発表したプレスリリースやその他のコミュニケーション全てにおいて、バイデン政権ではなく、「バイデン・ハリス政権」と言及されているという。これは異例のことである。
オバマ政権時代、ホワイトハウスの公式アカウントには「オバマ大統領と彼の政権からの最新情報を得るためにフォローを」と記されており、バイデン副大統領の名前は登場しなかった。そしてトランプ政権でも、ホワイトハウスの公式アカウントは「@WhiteHouseへようこそ!@realDonaldTrump大統領と彼の政権からの最新情報を得るためにフォローを」と記されており、ペンス副大統領の名前は登場しなかった。
今年2月、ヨーロッパから米国に駐在している大使の1人は、左派メディアPoliticoに対して次のようにコメントを寄せている:
(カマラ・ハリスは)待機中の潜在的大統領として、誰からも見られるだろう。過去のどの大統領の時よりもその度合いが強い。
ハリス副大統領が従来の伝統を(そしてバイデン大統領を)押し除け、国際問題の舞台に躍り出ていることを批判する中の1人に、リチャード・グレネル氏がいる。同氏は、トランプ政権時代に駐ドイツの米国大使を務め、その後、諜報機関を統括する国家情報長官代行を務めた。そんなグレネル氏は、Outspokenのインタビューに次のように語っている:
世界の指導者たちは、アメリカ合衆国の大統領からメッセージを聞くことを期待している。副大統領からではない。
確かに副大統領が介入しないといけない時もあるが、(新政権が発足した直後の)自己紹介の電話会議はそのタイミングではない。
発足から60日も経過せず、ホワイトハウスが「バイデン(政権)」を「バイデン・ハリス(政権)」と置き換えるよう連邦政府機関に指示を出しているという事実は、ジョー・バイデンが大統領を務めることにすでに悪戦苦闘していることを示すものである。このことは、彼が職務を1人では果たせないという兆候だ。
(太字強調はBonaFidr)
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