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オールドメディアが伝えない海外のニュース

米国防総省が心拍パターンで個人認証する技術を開発

個人を特定する新たな技術が次々と開発されている。昨年のハロウィーンの賑わいの最中、渋谷で軽トラックを横転させた罪で犯人が後日逮捕されたニュースは記憶に新しい。その逮捕のきっかけになったのは、防犯カメラやSNSの動画に映った映像から顔認証で個人を特定する技術が利用されたと報道されている。

顔認証はiPhoneのロック解除にも使われたり、入国審査でも使われるようになっているが、アメリカ国防総省は、顔認証の次の技術としてレーザーを使って心拍を測ることで個人を特定する技術を開発したとEngadgetが報じた。心拍パターンは、顔を整形などで変えるより難しく、各個人に特有の「変えることができない」特徴。

Engadgetの情報源はMIT Technology Review。この記事によると、国防総省は、離れた場所から個人の心拍を特定できるレーザーを開発することに成功したという。この技術はJetsonとして知られ、心拍によって皮膚の表面が振動する様子を特定できる<レーザー振動測定>を利用している。この技術は200メートル離れた場所からでも個人を特定することができる。

あらゆる人々の心拍は異なり、顔や指紋と違って変えることができない。しかし、顔認証やその他の生体認証がそうであるように、Jetson技術も最適な環境下でないと正しく機能しないという問題がある。シャツのような普通の衣服の上からでも認証することはできるが、冬物のコートのような厚手の衣類の上からは機能することができない。また、必要な情報を収集するのに約30秒かかる。そのため、現時点では被験者が静かに座っているか起立している状態でなければ正しく機能しない。当然、この技術の有効性は、心拍データを集めたデータベースに依存することになる。しかしながら、適切な環境下においては、Jetsonの技術は95%以上の精度を誇る。–Engadget.

 

これが意味することは、国防総省がこの技術を利用するために、人々の心拍に関するデータベースを構築することを目論んでいるということである。アメリカ政府の「テロ対策研究開発支援組織(Combating Terrorism Technical Support Office)」は、正式な文書(PDF)を発表しており、このプロジェクトが既に始まっていることを示唆している。

この技術の支持者たちは、医療にこの技術が有効利用できるということ強調するだろう。たとえば、この技術を利用すれば、医者は患者をワイヤレスで観察でき、医療サービスが改善されるというメッセージであれば世論も受け入れやすい。

これら新技術は、よく言えば便利な「個人認証技術」であるが、悪く言えば「監視技術」でもあることを忘れてはいけない。

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