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新型コロナウィルスの感染者の中には、退院しても数週間後に再発するケースがあるとロイターが報道

新型コロナウィルスの感染者の中には退院しても数週間後に再発するケースがあるとロイターが報道

SARS-CoV-2

中国および世界各地で、新型コロナウィルス(武漢コロナウィルス)への感染から回復し病院を退院した患者の中で、警戒すべき人数に再び陽性反応が出ているとロイターが報じた。いくつかのケースでは症状が再発しているという。

 

今週水曜、日本でも大阪のバスガイドが新型コロナウィルスに感染後、いったんは陰性となったが、再び陽性になったと報じられている。

 

『バスガイド、新型コロナ再発か 検査で陰性後、再び陽性―大阪』 − 時事

 

大阪府は26日、新型コロナウイルスに感染した後、いったん検査で陰性となった大阪市の40代の女性バスガイドが、再び陽性になったと発表した。府は、再感染か潜伏していたウイルスが活発化した可能性があるとみている。

 

中国国内でも、病院から退院した患者たちの複数人に、再び陽性反応が出ていると複数のメディアが報じている。しかし中国の国家衛生健康委員会は金曜、再感染した患者たちは他の人たちへは感染させていないと語った。

 

こうした「再発」が頻発する事態について、二つの仮説が考えられる。一つは、新型コロナウィルスには「二相性(biphasic)」があり、再発する前に潜伏するということ。そしてもう一つは、患者が新たな感染に打ち勝つための十分な抗体を作り出していないということである。

 

退院した患者が再びこのウィルス(SARS-CoV-2)を発症するには、いくつかの経路があると専門家たちは言う。回復期にある患者は、SARS-CoV-2への免疫を生むための十分な抗体を作り出しておらず、再感染している可能性がある。(そして)このウィルスは「二相性(biphasic)」がある可能性がある。つまり、新たな症状が出る前に潜伏するということである。

 

しかし中国で「再感染」した最初のいくつかのケースでは、検査の食い違いに原因があった。

 

2月21日、中国南西部の成都市で退院した患者が、追跡検査で再び陽性となったため、退院から10日後に再び入院している。 Reuters

 

四川大学華西医院感染症センターの副部長であるレイ・シュエジョン医師は、(中国の)病院ではこれまで鼻と喉から検体を採取して感染者を検査していたが、新たに行われている検査では、気道のより深い部分にウィルスを発見していると人民日報に語った。

 

アメリカの権威ある医学学会誌、ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(Journal of the American Medical Association:JAMA)が行った研究では、武漢で治療を受けていた4人の医療従事者たちを分析している。その研究の結果、回復した患者の何人かは、完治し退院するための条件を満たしていたにもかかわらず、依然としてキャリア(保菌者)であった可能性が高いことを発見している。

 

例えば、中国で患者が退院するには、検査で陰性となり、症状が全くなく、そしてX線検査で異常が全くないことが必須である。

 

メルボルンにあるモナシュ大学で感染症の専門家であるアレン・チェン教授は、これら患者たちが再感染したのか、彼らに症状がなくなった後も「一貫して陽性」だったのかは明らかではないと語った。しかし、この日本の事例に関する詳細情報からすると、この患者は再感染したことを示唆していると同教授は語った。

 

中国南部の広東省にある地元疾病コントロールセンターのソン・ティエ次長は、水曜に行ったメディア会見で、広東省で退院した患者の14%にものぼる人々が再び陽性という検査結果となっており、経過観察のために病院に再入院したと語った。

 

一つ良い兆候なのは、これら患者の誰1人として、他の人を感染させた様子はないということであると同次長は語った。

 

「このことから理解できるのは・・・このウィルスに感染した後、その人は抗体を作る。そしてこれら抗体が作られた後であれば、その人には伝染性がなくなる」と同次長は語った。 Reuters

 

通常、ウィルスに感染すると、そのウィルスに特定の抗体を作るため、再感染から身を守ることになる。しかし、新型コロナウィルスに感染した患者における特定の割合では、HIVに似てこの常識が当てはまらないようだ。

 

「しかしほとんどのケースでは、ヒトの体は最初の感染に対して免疫反応を引き起こすため、2度目の感染では通常、ひどい症状にはならない」とシドニー大学の感染症専門家であるアダム・カムラット・スコット氏は語っている。

 

一方、他の専門家たちの中には、この病気が「抗体依存性感染増強現象Antibody-dependent enhancement: ADE」の特徴を持っている可能性を指摘している人たちがいる。これが意味するのは、このウィルスに感染すると、患者はさらに感染するリスクが高まり、さらに悪化した症状となる可能性があるということである。

 

このことは、患者によっては、最初に感染した時よりも再感染した時の方が致死率が高まる可能性があり、いくつかの事例では突然の心臓停止により死に至ったケースがあると数週間前にTaiwan Timesが報じていたことと合致する。

 

 

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