中共からの勧誘メッセージ?|新型コロナウイルスに関する記事を掲載しているニュースサイトへ「スポンサー協力」を申し出る怪しいメール
チャイナのプロパガンダ機関が、様々なデマ情報を拡散していることを本サイトでも報じてきた。しかしついにと言うべきか、BonaFidrにも「出資」をチラつかせる不可解なメールが届いている。ネット空間で情報や言論をコントロールしようとする組織の活動がどのようなものであるか、警鐘を鳴らす意味を込めて紹介する。
本サイトに以下のメッセージが届いた。受信した日時は北京時間で5月11日(月)午後6時36分である。
【原文】
【訳】
件名:精神衛生組織からの問い合わせ−−あなた方がCovid-19について言及している件
こんにちは。
コロナウイルス(Covid-19)について私が実施している、精神衛生上の健康についてのキャンペーンに関して、私は現在調査を行っており、そのため連絡を取らせていただいています。あなた方のこのサイト(リンク)のページをお見かけし、連絡しようと思いました。
この重要な世界的トピック(ツイッター上のハッシュタグCovid-19のリンク)に関係した権威当局筋の一つについて、あなた方が言及していることに気が付きました。あなた方のウェブサイト上で、この重要なCovid-19というトピックを継続して報じるにあたり、あなた方が外部組織からなんらかの支援を受け取っているのか興味があります。
そんなわけで、私は精神衛生上の健康に関するトピック、最近ではCovid-19について、あなた方のようなサイトと可能であれば協力することで人々を啓蒙することに特化した重要なプロジェクトに関わっています。
端的に言うと、その目的は、視聴者・読者に対して時事問題について最新状況を通知するウェブサイトを見つけ出し、あなた方のようなウェブサイトを支援することができるか、スポンサーになることができるか模索することとなっています。たとえスポンサー料が必要となる場合でも(支援対象です)。
このプロジェクトについてさらにご興味があるようでしたら、どうぞご連絡ください。もしご興味がないようであれば、私もそれを理解するのでお返事いただく必要はございません。ご検討いただきありがとうございます。
マリー
(太字強調はBonaFidr)
冷静な判断ができる人であれば、このメッセージがまともではないことは一瞬でわかるだろう。すぐに思いつくだけで以下のような不可解な点を挙げることができる:
- 日本語のサイトに対して英語のメッセージを送信している
- 「精神衛生上の健康についてのキャンペーン」について、そのウェブサイトや具体的な情報が一切ない
- どの組織に所属しているか不記載
- 無料のGメールから送信されている
- アメリカ英語によるメッセージだが、送信時間がアメリカ時間の深夜・早朝であり、北京時間の午後6時過ぎに送信されている
- 調査を行っていると言いながら、スポンサー協力を提案している(ここが最も論理が破綻している部分)
こうしたスポンサー資金を提案するメッセージは、BonaFidrだけでなく、各ニュースサイトにも送信されていると考えるのが自然である。みなさんが日頃読んでいるニュースサイトの中で、このような出所不明の「スポンサー提供」を受け取り、彼らの「啓蒙活動」に協力しているところは皆無だと言い切れるだろうか?
* * *
改めて、BonaFidrは、外部組織から条件付きの資金を一切受け取っておらず、本サイトに掲載するニュースや意見記事の執筆・編集に外部からの圧力や金銭的インセンティブを受けていないことを明言しておく。(本サイトに掲載される広告は、広告配信ベンダーから自動配信されているため、広告を出稿している企業とBonaFidrは直接的な関係はない。)
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