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チャイナの大手資産運用会社のトップに死刑判決が下る——ジャック・マー氏が失踪と報じられる中

チャイナの大手資産運用会社のトップに死刑判決が下る——ジャック・マー氏が失踪と報じられる中

チャイナの「情報源」の話としてジャック・マーは失踪していないと報じるCNBCのデービッド・フェイバー司会者(Screenshot via CNBC)

アリババ創業者でビリオネアーのジャック・マー氏が2ヶ月間、公の場に姿を見せず失踪かと欧米のメディアが報じている最中、チャイナの裁判所は1月5日(火曜)、国営の4大資産運用会社の1社である中国華融資産管理(China Huarong Asset Management)の頼小民(Lai Xiaomin)元会長に死刑判決を下した。このニュースは日本語でも報道されている

 

同氏は、18億人民元(約280億円)の賄賂を着服した罪に問われていた。チャイナの国営通信社である新華社通信は、頼小民(Lai Xiaomin)元会長が、収賄罪、横領、汚職、そして重婚という罪を犯したことを認めていると報じている。死刑判決に加えて、同氏の資産は全て国が没収する

 

国営の大手資産運用会社のトップに極刑が下されるということ自体は、チャイナの全体主義体制の下では驚きではないとしつつ、ジャック・マー氏が失踪かという報道が行われているタイミングで死刑判決が下されたことは興味深いという意見が欧米メディアで散見されている。

 

チャイナでは、共産党の規律や方針に抵触した幹部たちが「失踪」するということが長年、繰り返されている。2019年には、国際刑事警察機構(インターポール)の孟宏偉(メン・ホンウェイ)総裁の身柄を中共政府が拘束するという事件が発生していた。逮捕の理由は贈収賄。

 

昨日のジャック・マー氏失踪に関する記事でも紹介した、カイル・バス氏が、改めてコメントを投稿している:

 

【訳】孟宏偉(メン・ホンウェイ)(インターポールの元総裁)が失踪し、最終的に彼の「党員資格」が剥奪され、10年以上の禁固刑になったのを思い出して欲しい。チャイナの共産主義政府は、「孟宏偉には党原則に従っていない・・・」と語り、同氏が拘束されてから「目撃」されていない。

 

一方、明らかに中共政府の代弁者と化しているアメリカの金融ケーブル局CNBCは、ジャック・マー氏は失踪していないという「情報筋」の話を報じている。

 

【訳】ジャック・マーは失踪していない。彼は身を隠している。— デービッド・フェイバー司会者がCNBCで今報道中。

 

【訳】速報:ジャック・マーは失踪していない。アリババ創業者は、現在、身を隠していると、情報源がデービッド・フェイバーに語った。

 

話の全体:ジャック・マーは、しばらくの間、身を隠していると、本件について詳しい1人の人物がCNBCに語った。

 

しかし、カイル・バス氏は、そのようなチャイナの「情報源」は信用できないと一蹴している:

【訳】または、海航集団(HNAグループ)の共同創業者である王健が、フランス・プロバンスで2フィートの崖から「転落」して死亡したのを覚えているか?または、安邦保険の呉小暉会長が身柄拘束され、詐欺容疑で18年以上の禁固刑の判決を受けたことを覚えているか?ジャック・マーの「自由」の日々はもう終わった。デービッド・フェイバーへ、チャイナにいる「情報源」を本当に信じることなど難しい。

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