国家安全保障局(NSA)がFBIの不正を暴露?——FBIが行っているアメリカ国民への違法なスパイ活動の記録をNSAが情報開示すると通知
アメリカ国防総省の諜報機関である国家安全保障局(NSA)は、司法省配下のFBIが約1万6000人のアメリカ国民に対して行っている違法なスパイ行為に関する記録を、情報公開法(通称フォイア:FOIA)に基づき情報開示することに合意したと、タイ・クリーベンジャー弁護士が自身のブログで6月17日(木曜)に発表した。
テキサス州出身で現在はブルックリン在住のクリーベンジャー弁護士は、この日、国家安全保障局(NSA)から以下の回答を郵送で受け取ったと記している:
【訳】
国家安全保障局(NSA)
ケース番号:111152/不服申し立て番号:5506
2021年6月9日
タイ・クリーベンジャー
透明性プロジェクト
P.O. Box 20753
Brooklyn, NY 11202
タイ・クリーベンジャー殿:
情報公開法(FOIA)に基づく貴殿の請求に対して、国家安全保障局(NSAまたは当政府機関)が行った回答に不服申し立てする2021年3月22日の書簡、ありがとうございます。貴殿は、2019年11月6日の外国情報監視裁判所(FISC)の意見書に記載された1万6,000人の個人に対する不適切な監視を反映したすべての文書、記録、その他の有形証拠を請求されていました。貴殿の当初の請求と不服申し立ては、情報公開法(FOIA)に基づいて処理されました。
私は、貴殿の請求内容、貴殿に対する2021年3月5日の当政府機関の回答、および貴殿の不服申し立ての書簡を再検討しました。私が再検討した結果、私は貴殿の不服申し立てを認めます。貴殿の請求は、貴殿の請求を処理するために情報公開課に戻されました。
貴殿の情報公開請求は現在、テキサス州東部地区での訴訟(訴訟4:21-cv-00121-SDJ)の対象となっていることから、当該請求に関する質問は、この訴訟で政府を代表する司法省の弁護士に直接連絡してください。
敬具
リンダ・M・キヨサキ
情報公開/プライバシー法 不服申し立て担当
アメリカの諜報機関の一つである国家安全保障局(NSA)が、別の諜報機関であるFBIの違法行為に関する記録を公開することは、「これら2つの政府機関の間における政治闘争を示唆している」とクリーベンジャー弁護士は記している。
クリーベンジャー弁護士は、4ヶ月前、全く同じ情報請求をFBIに対しても行っていたが、その情報をデータベース検索することすらFBIからは拒否されていたという。FBIから2021年2月3日に受け取った回答書簡で、FBIのセクション・チーフであるマイケル・G・サイデル氏は次のように返事したという:
(貴殿の請求は)我々の記録を検索できるほと十分な記述的情報を含んでいない。
さらにクリーベンジャー弁護士は次のように記している:
・・・NSAのデータベースの悪用をめぐって、FBIとNSAが対立してきた経緯を考えると、NSAはFBIが公開を拒否した記録、つまりFBIが現在進行形で行っている米国市民への違法な監視の記録を先取りして公開することで、FBIに一矢報いようとしているのではないかと疑わずにはいられない。FBIはまさに危険な存在であり、NSAにいる一部の愛国者たちはそれを認識しているのかもしれない。例えば、2021年1月6日の連邦議会議事堂での「暴動」について、FBIはそれに潜入していただけでなく、その指揮を執る支援をしていたという証拠が増えていることを考えてみよう。
別の情報公開請求の中で、私はオバマ政権の発足時にまでさかのぼって違法な監視の記録を請求している。オバマ政権は、政府のリソースを使ってトランプ陣営をスパイしていたことは広く知られているが、私の複数の情報源は、数年前から、「オバマ&カンパニー」がヒラリー・クリントンを助ける目的で、テッド・クルーズからバーニー・サンダースまで、2016年の選挙におけるすべての候補者をスパイしていたと私に語っている。2008年までさかのぼれば、違法に監視されていたアメリカ人の数は、1万6000人よりもはるかに多い可能性がある。
・・・(後略)
BonaFidrをフォロー