イスラエル政府は世界初3回目の新型コロナワクチン接種「ブースターショット」を60歳以上に投与開始すると発表——米国でもゴットリーブFDA元長官が「すぐさまブースターショットの開始を」と語る
イスラエル政府は、すでに2回の新型コロナワクチンの接種を終えた人に対して、3回目となる「ブースターショット」の投与を8月1日(日曜)から開始すると発表した。現時点でこのブースターショットの対象となるのは60歳以上の高齢者。
イスラエルの有名紙「ハアレツ(Haaretz)」は、政府の承認を得たものとしては世界初となる3回目の新型コロナワクチン接種が同国で開始されることを7月29日(木曜)に明らかにした。
ハアレツ紙は次のように伝えている:
イスラエルは、日曜から60歳以上の人に新型コロナワクチンの3回目の接種を開始する。木曜に保健省がこれを承認した。
このブースターショットは、2回目の接種を少なくとも5ヶ月以上前に受けた60歳以上に対して提供される。イスラエルは、ブースターショットを提供開始すると発表した初の国である。
また、イスラエルのナフタリ・ベネット大統領は、テレビ演説でこの計画を国民に向けて発表した:
3回目のワクチンであるブースター・ワクチンの接種キャンペーンを開始することを、今晩私から発表します。
ワクチンの安全性は現実に証明されています(*)。ワクチンが重度の罹患率や死亡率を防ぐことも、現実が証明しています。時々更新する必要があるインフルエンザ・ワクチンのように、今回の場合も同じです。
(*米国のロバート・マローン博士は、「ワクチン接種をためらわせるような情報はいかなるものでも抑圧する」という古典的な「高貴なウソ」が、イスラエルでも行われていると指摘している。)
最近の複数の報道によると、3回目のワクチン接種を、60歳、65歳、70歳のいずれの年齢層から開始すべきかについて、イスラエル保健省内部で意見が分かれたようだ。3回目のブースターショットを提供開始する根拠となったのは、高齢者はその他一般の人々に比べて免疫力が弱いと考えられているため。
イスラエルでは、全人口の約60%がワクチン接種を受けている。今回、ファイザー社/BioNTech社製ワクチンの3回目の接種を開始するという動きは、デルタ変異株の感染拡大に伴い、ワクチンの効果が薄れてきているとの懸念への対応でもある。対象となる年齢層の中で、2回目のワクチン接種を受けてから5ヶ月以上経過している人はブースターショットを受けることができる。
しかし、デルタ変異株やその他の変異株に対抗するために、「別のワクチン」を求める声がイスラエル国内ではすでに上がっている。
As #COVID-19 cases skyrocket in #Israel, should a third Pfizer vaccine be given?
— i24NEWS English (@i24NEWS_EN) July 29, 2021
'If the efficiency of the vaccine has gone down because of the delta variant … maybe we need a different vaccine,' says Prof. Zvika Granot, immunologist @HebrewU. pic.twitter.com/SkNY1h0WiB
【訳】#イスラエルで #COVID-19 の症例が急増しているが、ファイザー社の3回目のワクチン接種は行われるべきだろうか?
「デルタ変異株のせいでワクチンの効果がすでに下がっているとしたら・・・私たちには別のワクチンが必要かもしれません」と@ヘブライ大学の免疫学者、ズビカ・グラノット教授。
米国の左派系メディアAxiosは次のように報じている:
ファイザー社は水曜(7月28日)、3回目のワクチン接種でデルタ型に対する抗体レベルが「強く」増大することをデータが示していると発表した。
…ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、イスラエルでは、確認された感染者数は86万7240人、死亡者数は6462人と報告されている。
イスラエル保健省は、2回のワクチン接種を行うことによる重症化防止効果は91%、入院防止効果は88%であると最近、高らかに発表していたが、特に高齢者の間でワクチンの効果が低下していることを懸念しているようだ。しかし、今後3回目のワクチン接種となるブースターショットが60歳未満の幅広い若年層にも拡大されるのは時間の問題でしかないのはほぼ確実だ。
新型コロナワクチンの接種をためらう人や、ワクチンに懐疑的な人の中には、当初から、毎年のインフルエンザ予防接種のようにCOVID-19ワクチンを定期的に投与するための基盤が作られつつあると主張する人が多くいた。この予測は徐々に現実のものとなってきている。イスラエルのベネット大統領が3回目のワクチン接種をテレビ発表した際の彼の言葉の選び方を見ればそれは明らかだ——「時々更新する必要があるインフルエンザ・ワクチンのように、今回の場合も同じです」。
ここで忘れてはいけないのは、新型コロナワクチンは、いずれも米食品医薬品局(FDA)が承認する前の実験段階の製品であるということだ。それがいつの間にか「インフルエンザ・ワクチンのように」定期的な接種が行われ始めている。
そしてスコット・ゴットリーブFDA元長官も、7月30日(金曜)に電話出演した米CNBCの番組の中で、「ファイザー社やFDAの公式見解ではなくあくまで個人的な意見」と前置きした上で、「デルタ変異株は米国内で1日100万人に感染拡大しているとしても驚きではない・・・高齢者と高リスクの人々へは、すぐさまブースターショットを接種開始すべきです」と語っている。
ゴットリーブ元FDA長官が出演した番組動画:
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