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チャイナ側が捕虜にしたインド国境警備隊兵士を目隠しして連行する映像を公開——2020年に中印国境ラダック・ガルワン渓谷で起きた衝突時の映像

人民解放軍の兵士に目隠しをされて連行されるインド国境警備隊兵士(Screenshot via Twitter/@CarlZha)

2020年に中印国境のガルワン渓谷で起きた大規模な衝突以来、チャイナ側はその詳細について沈黙を守ってきた。しかし今週、人民解放軍の兵士が捕虜にしたインドの国境警備隊兵士に目隠しをして連行する様子を撮影した高解像度の映像を、チャイナ側が公開した。

 

【訳】2020年ガルワン渓谷の衝突で捕らえたインド兵(を撮影した映像)のHD版をチャイナが公開した。

 

【訳】実際、我々はもっと(映像が)ある。

 

チャイナの国営メディアは、今年に入ってから遅ればせながら2020年6月15~16日に発生したラダック・ガルワン渓谷での衝突時の現場映像を公開し始めた。この衝突で20人のインド兵が死亡したが、インドのメディアはチャイナ側でも数十人の兵士が犠牲になったと主張している。この衝突以来、両国の軍事的なにらみ合いが激化しており、和平交渉が頓挫したまま現在に至っている。

 

数日前に行われた第13回軍司令官レベルの会談では、何の打開策も見出せなかった。結果、紛争中の「実効支配線(LAC:Line of Actual Control)」に沿って数万人の軍隊が駐留し、軍備増強が続けられている。

 

最近の報道では、敗れたインド人捕虜がチャイナの国境警備隊に連行される屈辱的な画像を人民解放軍が公開しているのは、最近、インドが行っているとされる国境での攻撃への公的な報復の意味あいがあるのではないかと言われている。

 

チャイナが2020年にラダックで起きた衝突の断片的な映像を公開したのは今回が初めてではない。しかし、今回公開された高解像度の映像は、おそらくこれまでで最も挑発的な内容となっている。

 

最近の会談が失敗したことにより、インドとチャイナは、小競り合いが起きたラダックに引き続き部隊を前方展開することになる。チャイナ側は今回の会談の失敗を、インドの「不合理な要求」が原因だとしている。

 

この地域には、中印どちら側からも数万人の兵士が配備されている。2020年6月に起きた衝突で死者が発生して以来、米国はインドへの軍事協力を強化しており、インド政府とより多くの衛星データを共有する新しい軍事協定も結んでいる。この米軍との情報共有が高まったことにより、インドは人民解放軍に対する監視能力を高めている

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