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オールドメディアが伝えない海外のニュース

ノルドストリーム爆破はCIAと米海軍の秘密工作だった=報道——敏腕記者シーモア・ハーシュ氏の独占スクープ報道にホワイトハウスはすぐさま否定

シーモア・ハーシュ記者(Photo courtesy of Lehigh University)

昨年926日にノルドストリーム・ガスパイプラインが爆破された事件の実行犯は、CIAと米海軍だったと、シーモア・ハーシュ記者が独占スクープ記事を発表した。

シーモア・ハーシュ記者は独自の調査報道に輝かしい実績があり、これまでにもスクープを連発してきた一流ジャーナリスト。ピューリッツァー賞の受賞歴もある。数十年間にわたりニューヨークタイムズとニューヨーカーに記事を書くスター記者だった。米国時間の2月8日(水曜)、自身のSubstackニュースレターに初投稿となるこの爆弾級のスクープ記事を発表した。ピューリッツァー賞受賞記者による独占スクープ報道に、ホワイトハウスはすぐさまその内容を否定する発表に追われた。

ハーシュ記者は、9月26日の一連の水中爆破で誰がノルドストリーム・パイプラインを破壊したかを独自に調査した結果、米国がNATOの演習「バルト海作戦(BALTOPS 22)」を装った秘密作戦の一環として、ロシアからドイツへの天然ガスパイプラインを爆破した、と結論づけた。

ハーシュ記者は、匿名の国家安全保障関係者を情報源とし、バイデン政権のホワイトハウス、CIA、そしてペンタゴンを巻き込んだ数ヶ月間にわたる議論のやり取りを描写している。彼が報じた内容によると、この爆破計画は2021年12月にまで遡り、ジェイク・サリバン米国国家安全保障顧問の支援のもと、特別タスクフォースが結成されたという。

米国はいかにしてノルドストリーム・パイプラインを排除したのか?」というタイトルが付けられたハーシュ記者のこの記事は、次のように記している:

海軍は、新しく就役した潜水艦を使ってパイプラインを直接攻撃することを提案した。空軍は、遠隔操作で爆発させることのできる遅延信管付きの爆弾を投下することを議論した。CIAは、何をするにしても、秘密裏に行わなければならないと主張した。関係者の誰もが、これが危険なことを理解していた。「これは子供のお遊びではない」と情報源の人物は語った。もしこの攻撃が米国にまでトレース可能などということになれば、「それは戦争行為だ」と。

(中略)

2021年の終わりから2022年の最初の数カ月にかけてこの計画が実行される中、バイデン政権は、情報のリークを避けるためにあらゆる手段を講じていた。

この秘密作戦を進める機運が高まるにつれて、「CIAのワーキング・グループのメンバーは、その後数週間にわたって、深海ダイバーを使ってパイプラインを爆発させるという秘密作戦の計画を練り始めた」とハーシュ記者は記している。

しかし、諜報機関の内部では大きな反発があったという。それでも、2022年2月にロシアがウクライナ侵攻を開始すると、あらゆる反対意見は押し切られてしまった。

ハーシュ記者は次のように記している:

「この計画の間[を通してずっと]、CIAと国務省の一部の実務担当者は、『こんなバカことはするな。表に出れば政治的な悪夢になるぞ』と言っていました」と、情報源の人物は語った。

それでも、2022年初頭、CIAのワーキング・グループはサリバンの省庁間横断グループにこのように報告した:「我々にはパイプラインを爆破する方法が一つある」。

その後に起こったことは驚くべきことだった。不可避に思われたロシアによるウクライナ侵攻から3週間ほど前の2月7日、バイデンはホワイトハウスの彼の執務室でドイツのオラフ・ショルツ首相と会談した。ショルツ首相は一時はぐらついたが、その時にはしっかりとアメリカ側についていた。その後の記者会見でバイデンは、「もしロシアが侵攻してきたら……ノルドストリーム2はもはや存在しないだろう。我々はそれに終止符を打つだろう」と語った。

その20日前、ほとんど報道されることはなかったが、ヌーランド次官も国務省のブリーフィングで基本的に同じメッセージを発していた。「今日、はっきりさせておきたいことがある。もしロシアがウクライナに侵攻すれば、何らかの方法でノルドストリーム2は前進しないでしょう」と、彼女は質問に答える形で語った。

バイデン政権やその諜報・軍事機関が、これほど政治的リスクの高い秘密作戦を行う必要に駆られた動機について、ハーシュ記者は次のように説明している:

ヨーロッパが安価な天然ガスのパイプラインに依存している限り、ドイツのような国々が、ロシアを破るために必要な資金や武器をウクライナに供給することを躊躇することを米国政府は恐れた。

パナマシティを拠点とする米海軍の精鋭潜水士チームの作戦遂行を支援するため、ノルウェーが後方支援と情報面で重要な役割を果たした。ハーシュ記者はその詳細をつまびらかにしている。

さらに、ハーシュ記者の情報源となった人物は、この爆破命令がバイデン大統領室から直接出されたものであることを強調している。

ベトナム戦争中の「ソンミ村大虐殺事件」やアブグレイブ刑務所の捕虜虐待事件など有名な事件をスクープし、その非の打ち所のない内部情報源を基に真実を暴く報道姿勢が長い間知られてきたハーシュ記者が、今回、ノルドストリーム爆破事件の実行犯を暴く独占スクープ報道を行ったことから、さすがの主流メディアも今回は無視することができなかった。(ノルドストリームの爆破はおそらく米国の仕業だろうと、コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は早くから指摘していたが、彼の発言を主流メディアは無視し封殺した。)

「ツイッター・ファイル」を発表した1人のマイケル・シェレンバーガー氏が、早速次のツイートを投稿している:

【訳】今日の主流ニュースメディアは、デマ情報の主な発信源だ

(添付されたAP通信の見出し)「ロシアは、パイプラインの破裂は米国のせいだとする根拠のない説を唱える」

この報道は、すぐにThe Times(英国)やロイター通信、ロシア国営メディアなどが取り上げている。ホワイトハウスはすぐに次のように反論を発表している:

ホワイトハウスは水曜、ノルドストリーム・パイプラインの爆破に米国が関与しているとする米国の調査ジャーナリストによるブログ記事について、「全くの虚偽であり完全なフィクションである」と発表した。

一方、ロシア外務省は、ハーシュ記者の報道が答えを要求する新たな事実を明らかにしたと語った。マリア・ザハロワ報道官は次の点を強調した:

我々は、米国とNATOが関与していることに関してロシアの立場を繰り返し述べてきた。ロシアのエネルギー資源をヨーロッパが受け取るための民間インフラを破壊するという彼らの意図を、彼らはそれを隠しもせず、全世界に誇示していたことも我々は指摘している。

我々はまた、デンマーク、ドイツ、スウェーデンが公開調査に消極的で、ロシアがそれに参加することに反対していることについても常に強調してきた。そして、これは、我が国が莫大なコストを被ったにもかかわらず、である。今こそ、ホワイトハウスは(ハーシュ記者が明らかにした)これらすべての事実についてコメントする必要がある。

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