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ツイッター(現X)がユーザーの生体データ収集でイスラエル諜報機関の関連企業と協力——クラウドメールサービスのProtonは世界経済フォーラム(WEF)の関連組織に

イーロン・マスク氏(Photo courtesy of Victor Gonzalez Couso)

イーロン・マスク氏がX(旧ツイッター)に映像や音声による通話機能を追加するというニュースは日本でも広く報じられたが、その裏でXのプライバシー・ポリシーが静かに更新され、新たに利用者の指紋、網膜スキャン、音声認識、顔認識、キー入力パターンといった生体データを収集する許諾を有することが追加された。

 

イーロン・マスク氏が8月30日に投稿したメッセージ。1億300万回以上、閲覧されている。

【訳】動画&音声通話がXに追加される:

– iOS、Android、Mac、PCに対応

– 電話番号は不要

– Xは事実上のグローバル・アドレス帳だ

(Xが持つ)その要素の組み合わせは他に類を見ない。

日本国内の報道の一例:

 

デイリー・メイルは、8月31日、次のように報じている(太字強調はBonaFidr):

元ツイッターとして知られるソーシャルメディア・プラットフォームが、みなさんの生体データとDNAを収集できるようになった。

同プラットフォームのプライバシー・ポリシーにひっそりと追加された新しいアップデート情報によると、Xは現在、ユーザーの指紋、網膜スキャン、音声認識、顔認識、キー入力パターンを採取する許諾を有すると記している。

このアップデートが意味するのは、指紋認証を使って携帯電話から同アプリにログインしたり、自撮り写真や動画を同プラットフォームに投稿したり、Xの「スペース」で自分の考えを語る人は誰もが、彼ら固有の生体データがXによって一覧表にまとめられカタログ化される可能性があるということである。

この新しいポリシーでは、同社がユーザーの生体データに関心を持つことについて、『セーフティ、セキュリティ、本人確認のため』と説明しているが、同プラットフォームがユーザーの職歴、学歴、そして『求職活動』のデータを収集する意図があることも付け加えている。

そしてさらに懸念されるのは、これら生態データを収集するためにイーロン・マスク氏が契約を結んだ企業Au10tix社が、実質的にイスラエルの諜報機関であるモサドとシン・ベットのエージェントたちによって運営されているということだ。

 

イスラエルを拠点とするパレスチナのデジタル権利団体『7amleh』のエグゼクティブ・ディレクター、ナディム・ナシフ氏は、Middle East Eyeの取材に対し、Au10tix社とX(旧ツイッター)の提携は「警戒すべきもの」だと語っている:

ユーザー・アカウントを本人確認するという考え自体は、偽アカウントを抑制し、信頼できるオンライン環境を維持する上で確かに不可欠です。しかし、Xがイスラエルの個人認証インテリジェンス企業Au10tixと協力する中で選択したアプローチは、重大な懸念を抱かせるものです。

Au10tixはイスラエルにあり、両社(Au10tixとツイッター)ともに軍事監視と諜報収集活動を行なった過去があります。

またDoha Newsは次のように伝えている:

Au10tix(ICTS社の子会社)は、イスラエルの総合保安局シン・ベットの元エージェントたちによって設立され、そのことはさらに懸念を深めている。

タハリール中東政策研究所(TIMEP)の非常勤研究員で、中東・北アフリカ地域における監視活動とデジタル権に関心を寄せるモナ・シュタヤ氏もまた、Doha Newsとのインタビューで懸念を表明している:

これは警戒すべきことです。かつての秘密情報機関シン・ベットとつながりのある会社を雇うことは、私たち全員を危険にさらすことになります。この動きは、私たちのデジタル領域を要塞化し、武器化する恐れがある。パレスチナ人は、軍事占領が続いているため、すでにその運命に耐えなければいけない状況になっています。Xが物事を進めれば、それはすべてのユーザーにとって大災難になります。

【訳】

Au10tixのようなイスラエル企業は、過去にグーグルやマイクロソフトと提携し、データを採取している。創業者兼CEOの一人は元諜報部員(元スパイ)だ。彼らは大量監視を正当化し、常態化するための口実として、この個人認証技術を利用している。

イーロンがユーザーIDデータの収集にイスラエルの会社を使いたがっているのは驚きではない。彼は過去にシオニストと協力した過去がある。スペースXは、イスラエル軍関係者を雇用しているイスラエルの諜報企業ImageSat Internationalのために衛星を打ち上げた。 twitter.com/PCMag/status/1…

一方、高いセキュリティーとプライバシーを保護するクラウドメールサービスとして知られ、VPNサービスも提供しているProtonが、世界経済フォーラムの公式HPに関連組織として掲載されていることに米国のユーザーがいち早く気がつき警鐘を鳴らしている。

 

内部告発者からの情報や独自の潜入取材をもとに、数々のスクープを報じてきたジェームス・オキーフ氏(プロジェクト・ベリタスの創業者)は、内部告発者からの情報提供を暗号化されたProtonメール([email protected])で受け付けていたことがよく知られている。現在は、暗号化されたメッセージアプリSignalで情報を受け付けているとオキーフ氏自身のツイッター・プロフィールには書かれている。

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