Facebookが「倫理的な企業」から構成されるS&P指標から排除される−−立て続けに報じられた個人データのずさんな管理問題が原因
Facebookによる度重なる個人データのずさんな扱いや漏洩事件を受け、S&Pは「倫理的な企業」リストからFacebookを排除した。
Telegraphが報じた内容によると、Facebookは100点満点中、社会的責任において22点、ガバナンスにおいて6点という評価を受け、Standard & Poor’sの「環境、ソーシャル、ガバナンス指標:”Environmental, Social, and Governance (ESG) Index”」から排除された。
S&P’sにおいてソーシャル&ガバナンス・チーフのリード・ステッドマン氏によると、Facebookはなぜ特定のユーザ情報を収集し、またそれを共有しているかに関して透明性が欠如しており、それらを含めますますプライバシー問題が懸念されるとし、そのため低い評価結果となったと説明している。特に、2016年の米大統領選挙に多大な影響を与えたとされるイギリスの企業、ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)に、最大8700万件ものFacebookユーザのデータが不正に利用された事件が、低い評価となった原因の一つとしている。
ステッドマン氏はさらに次のように説明している。
「これらの事件によって、果たしてFacebookがプライバシー保護に対して不断の努力を本当に行なっているのか、同社のリスク管理プロセスの有効性、そして実際に同社がどのようにそれらを実行しているのかが疑わしいものになった。同社が同業他社に比べてESGパフォーマンス評価において低い評価となったのは、これらの諸問題が原因だ」
OracleとIBMも同指標から排除されたが、同指標から今回排除された中でテクノロジー企業としてはFacebookが最大。Facebookは、S&P500企業の中で、Microsoft、Apple、Amazonに次いで4番目の規模。Googleの親会社Alphabetは同リストの中で6番目の規模。